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新しい年の始まりも風見幽香さんを愛し続けてみた

1 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと明けたい
ゆうかりんと年を明けたい
つい最近まで2011年だったはずなのに、もうそれは過去の話になってしまったよ また新しい年がやってきて、俺とゆうかりんで新しい年を生きるんだ
「あなた、明けましておめでとう。今年もよろしくお願いします」 こういう時だけかしこまった挨拶をするのがゆうかりんだよ わざとらしく笑いながら
指をついて深々と頭を下げたりするんだよ なんとなくずるっこいよね、俺もつられて「こちらこそ」なんて言って頭を低く低ーくしてみたりするんだよ
またゆうかりんと山あり谷ありの一年を歩むのかと思うと、いつものことながら気が引き締まる思いだよ 毎年毎年「去年よりいい年にしよう」って言うから
次の年に求めるハードルが高くなり過ぎちゃう気がするんだよね でも、そう言いつつもゆうかりんが居てくれれば実現可能だとも思うんだけどね
朝ご飯はゆうかりんのためにお雑煮なんかこしらえてみて、のんびりと正月の空気を味わってね、お昼ごろになってのんびりし疲れたころに
いつの間にか淡い色のお花がいっぱいの着物に袖を通したゆうかりんが「初詣に行くわよ」って言って俺の手を引っ張るんだよ 俺はまだパジャマ姿で
「そんな恰好してばっかりだとお正月が終わっちゃうわよ」だなんて微妙に意味の分からないお小言を言われちゃうんだ 急かすゆうかりんを必死に待たせて
着物でも何でもないユニクロのテカテカしたダウンジャケットを適当に羽織ってゆうかりんと家を出るよ 向かう先は妖怪の山、ちょいと登ったところに
比較的新しめの神社があるんだよ 俺とゆうかりんが良く知っている方の神社よりは人気があって、巫女さんがハキハキとしてて、おみくじが豊富で、
神様が神らしい、とかね、プラス面がいっぱいなんだよ 加えてお賽銭を無理に要求されないともなると、馴染み深い方の神社といえども勝てないものだよね
寒い中ゆっくり木々の間を縫うように山を登って鳥居の端をくぐってみると、やはり正月らしい神社の賑わい方をしているんだ 神だの天狗だのが並んで
紐のついた鐘をがらがらと鳴らしたり、おみくじの結果に一喜一憂したりしてるんだ 「どいつもこいつも正月から暇なのね」なんて口をとがらせて言うゆうかりん
俺たちが言えた話じゃないよねと言いながら二人で賽銭箱の前の列に並ぶよ 財布から五円玉を二枚拾い上げて、一つは自分に、一つはゆうかりんに渡す
この穴の開いた黄土色の硬貨は定番の「ご縁がありますように」っていう願掛けだよ 「別に私は縁なんて欲しくないんだけど」って言うゆうかりんの顔は
どことなく満足げだったよ 200年前だったらお互い本気で縁を求めて五円玉を投げ込んでいたかもしれないね 今はもう何よりも強い結びつきで
二人の小指の先と先が繋がってしまったから、新しい縁は必要が無いってことを意味してるのかな 手を伸ばしてゆうかりんの左手をぐっと掴んでやって
「じゃあ今ある縁を大切にしようよ、ご縁を」って言ったら「そうね」だなんて軽く返してくれた 何回礼をして何回手を叩くのかわからないけどとりあえず目を閉じて
「今年もゆうかりんと二人で幸せに生きていけますように」ってお願いしたよ きっとこの願いは髪型のカッコイイ神様に届いてくれるだろうね
まあ、届いても届かなくても結局幸せな生活を作るのは俺とゆうかりんなんだけどね だから神様には見てて貰おうかな、俺とゆうかりんの仲の良さをね
お神酒を頂こうかどうかと悩んだけども、ここでおみくじを引くことにするよ 若年層を対象にしているのかどうかは知らないけど妙に近代的な
「カップル向け恋愛運おみくじ」っていうのを引くことにするよ ゆうかりんが両手で俺の右手をぎゅーっと握って、「私の分までお願いね」って微笑むの
任せとけ、ってニヤけ顔で返して、ゆうかりんパワーの篭った右手で二人の一年を表したり表さなかったりするおみくじを引いてみる 番号は1175番だね
まず俺だけ中身を見てみるんだけどさ、これ案外エゲつないね 「大凶」の文字の下には「破局の危機」だとか「浮気に注意」だとかいう文字が躍ってるの
ワクワクを隠し切れないゆうかりんが「どうだった?」って聞いてくるんだけどこれは見ない方がいいかもしれないよ!ゆうかりん怒るから!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふ


2 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと正月を過ごしたい
ゆうかりんと正月をだらりと過ごしたい
「あなた、何かお正月らしいことしましょうよ」って言われたからゆうかりんを勢い良くお姫様抱っこして寝室に連れてったんだよね ベッドに仰向けに降ろして
そのまま覆い被さろうとしたら思いっきりほっぺをベチンと叩かれてしまった おかしいなあ、お正月といったら姫始めと相場が決まっているのにね
お正月らしいことはもう全部済ませてしまったような気がするんだよね、新年の挨拶はしたし、昨日初詣は行ったし、熊手は買ったし、おみくじも引いたし、
お餅は既に準備してあるし既製品のおせち重箱も二人で楽しんだしね 暇を揉むだけの展開、これまたお正月らしいと言ってしまうとそれまでかな
結局居間に戻ってきたよ 「全く、油断も隙もありゃしないんだから」って言ってほっぺを膨らませるゆうかりん 機嫌をだいぶ損ねてしまったみたいだね
なんとなくやる事が無くて持て余し気味なのはゆうかりんにも責任があると思うんだよ 「寝正月」だとかなんとか言いながら俺のパジャマをがっちり掴んで
離さないでお昼過ぎまで眠りこけてね、新年早々他の人には見せられないダラしない面が出ちゃった感じだよね ゆうかりんはそういうモノだと思ってるけどね
「何かする?」ってゆうかりんに話しかけてみるよ 「お正月らしいことがしたい」ってさっきと同じような事が返ってくる お正月らしいことを必死に考えてみて
浮かんだものが一つあるよ 「ゆうかりん、書初めでもしない?」ってね、書初めは小学生がやるだけのものじゃないよ、これは物凄くお正月らしいよ
墨とか筆とかは物置を探せばきっとあるはず それならいいじゃん、って言ってゆうかりんの肩をゆすってみるよ ゆうかりんはちょっとだけ笑って
「筆であなたの顔に○とか×とか書く遊びだっけ?」って言うの えっそれ羽根突きどころか最初から俺が罰ゲーム確定しちゃってるのは何なんだい
「冗談よ」って言って俺の肩に手を置いて立ち上がる 「やるならとっととやらない?思い立ったら吉日生活って言うじゃない」ってね、案外乗り気なの
早速俺は床に新聞紙をばーっと広げて、案外簡単に見つかった硯だの筆だの文鎮だのをゆうかりんに手渡すよ 白い服は墨汁がハネると大変だって
ゆうかりんに言ったら「じゃあこれ着る」って言って俺がいつも使うエプロンに袖を通すんだよ それならいくら汚れても大丈夫っちゃあ大丈夫なんだけど
俺もそれ着るつもりだったんだよね、じゃあ俺は何を着ようね、いざとなったら全裸でやってもいいから安心なんだけどね ゆうかりんは筆をとって、
先っちょを墨汁に浸して浸してそこでちょっとだけ何か考えるような顔をするんだよ 斜め上を見ながら「こういう時って何を書けばいいのかしら」なんて言うの
遠い昔にけーねせんせーに教わった事では「縁起のいい言葉を選んで書く」みたいな事だった気がする でも正直なところ何でもいいと思うんだよ
芸術って言うのは何にも縛られてはいけないからね そんなわけでゆうかりんに自由に書くように勧めてみたらあら不思議、文字を書かないの
筆の先っちょをクイクイと上手に使って、時々紙を回しながら書いたそれは「門松」だそうで 少し周りに墨を跳ねさせながら完成させてドヤ顔なんかするの
いやね、ゆうかりんめっちゃ絵上手いんだね なんていうのこれ水墨画みたな感じかな、スト4のセビ3エフェクトがゴミに見えるほど素晴らしい躍動感
「童心に帰るつもりでやってみた」というゆうかりんに思わず手をパチパチさせる俺 結局のところお絵かきなんだよね とりあえずこれは俺が気に入ったから
乾かしていいところに飾っておくとしよう ようし俺もなんか書くぞーと思ったんだけどカラオケでもマイクを離さないタイプのゆうかりんは筆を貸してくれず
「次は松竹梅かしら」なんて言いながら新しい紙を出すんだよ あれっ俺の存在が無かったことになってないかな、でもゆうかりんが楽しそうだからいいや
最終的に「月に叢雲花に風」っていうマイナス方面をガン見した言葉をちょいちょいと書いたゆうかりん、それはカレンダーの脇に貼っておくことにするんだよ
で、お決まりのようにやっぱり羽根突きしようって事になって、ボロ負けして、俺の顔が○×ゲームになっちゃうんだよね 臭い!墨のニオイ!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ


3 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんとあげたい
ゆうかりんとお年玉をあげたい
正月なのに思ったよりも寒くなくて、雪かきすべきモノも積もってなくて、なんだか今年はイージーモードだなあと思いながらいつも通りのんびりさ
記憶の片隅にある故郷の正月料理を再現してみようとして、とろみをつけた醤油のつゆに餅を解き放ったりしてみて ゆうかりんに食べさせるだけで
自分は普通に白米を食べるんだよ いやあお正月料理って苦手なんだよね、餅とか喉に詰まったら死んじゃうじゃん?流石にこの若さで死にたくはないよ
ゆうかりんが「それでも私が食べさせてあげたら食べるのよね」なんて言ってくる 本当はイヤだけどゆうかりんが食えって言うなら虫でも食うつもりさ
とまあ今日もグズグズしてただ流れるようなお正月を過ごしているのさ ゆうかりんは昨日までは地味な色のお正月の花を咲かせて寄せ集めて
おめでたい雰囲気のある飾りモノなんかを作ってたんだけど今日はしないみたい、俺によりかかって面白くも無い漫才のテレビ番組を見ているよ
この三人組の音楽漫談は面白くないなーなんて話し合いながらね お正月のテレビ番組ってなんでここまでスベり芸ばっかりやるんだろう、不思議だよね
ここでさ、ゆうかりんが何かに気付いたような素振りを見せるんだよ 急に目を開いて背筋を伸ばすの ゆうかりんどうしたの?トイレ?なんて聞いたら
とりあえずチョキの形で目潰しをされながら「そうじゃないの」って言われたよ ゆうかりんはいきなり俺の前で手をそろえて広げて猫なで声を出すんだ
「お年玉ちょうだい」ってね お年玉、お正月にはつきものだけど俺は全く用意していないんだよね そんなもの俺とは無縁の存在だと思っていたよ
夫婦間であげるものでもないし(基本的にゆうかりんが家計の管理してるから財布の中身が寂しいのは俺の方だし)、他にあげるような存在もいないしさ
だって俺の知り合いもゆうかりんの知り合いも基本的に俺より年上なんだよ、幻想郷の平均年齢ってめっちゃ高いらしいよ、全く嫌になっちゃうよね
言われるがままにポチ袋にお小遣いレベルの額を入れて渡したよ ゆうかりんは片手で受け取って図々しく中身を覗いて、「ん、ありがと」なんて言うの
そのまま袋を閉じ直す いきなりお年玉だなんてどうしたのゆうかりん、欲しいものでもあるの?って聞いたら首を横にぶんぶん そこは違うらしい
ゆうかりんが「気分が悪くなられても困るから、あなた、お出かけでもしてきたら?」なんて言うの ますますよくわからないよ その時ね、玄関のチャイムが
ピンポーンっていい音を鳴らすんだ そして同時に「幽香ー!幽香ー!」って幼い声が響き渡る 「ほら来た」っていってゆうかりんはパタパタかけてくんだ
声を聴いて誰が来たか思い出した 幼い声、玄関を開けて勢い良くゆうかりんに抱き着く小さい影、そして俺の方に漂ってくる危険そうな独特の毒気、
メディスン・メランコリーちゃんだね 家を訪れてくれるのは久しぶりだよ 「明けましておめでとう!」「はいはいおめでとう」なんて和やかな会話をしてるけど
なんでこの子、全身からエマージェンシーオーラが出てるんだろうねよく分からないよ ゆうかりんは「慣れれば大丈夫」だとかなんとか言ってるけど
改善できる気がしない ゆうかりんが手を引いて彼女を今に招いて、変な汗がますます止まらなくなってきてる 俺も軽く手をあげて挨拶するんだけど
ゆうかりんのスカートを掴んだままあっかんべーをされてしまった 初対面の時からやたらと嫌われてるんだよね 小さい子に好かれないとショックだよね
「ほら、お正月だから、お年玉」 ゆうかりんがさっき俺があげたお年玉をメディちゃんに渡すんだよ 「美味しいものでも食べなさいね」なんて言いながらね
子供らしい素直な反応を見せるメディちゃん もう何度目かわからないけどゆうかりんに抱き着くんだよ その後二人でこっちをニヨニヨして眺めながら
「あの人は軟弱だからお年玉をくれないのよ」「ふーん、やっぱり人間はだらしないのね」だなんて会話するんだよ 何この仕打ち酷くないですか
ゆうかりんも上手く資金の流用をするモンだなぁと感心しながら俺は身体の震えを抑えるよ やっぱ毒は無理!慣れない!これ寒い!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふふふ



4 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと出したい
ゆうかりんと年賀状を出したい
炬燵でうとうとしちゃったゆうかりんに「風邪ひいちゃうよ」と声をかける ゆうかりんは半目のまま「風邪ひいてもあなたが看病してくれるからいい」って言うの
そしてそのまま俺の腕を枕にして夢の世界に旅立とうとするの やれやれ俺だってそこまで暇じゃないんだぞと思いながら炬燵のスイッチを入から切にするよ
またこの子はアホ面を晒しながら俺の腕によだれを垂らす事になるんだろう 憎めないというかどこを探しても憎む要素が1mmも見当たらないよね
「愛らしい」っていうのはこういうことを言うのさ いや、「らしい」というより俺はこれが「愛」なんだと思ってるんだけどね 変な笑みがこぼれて落ちるよ
その時ね、外から「ゆうびーん」って声がするんだ 俺の知ってる限りだとまだ幻想郷に郵便配達という事業やシステムは無いはずなんだけどね
住所すらないのにこれはなんとも不思議なものだね はいはいと声を上げて、ゆうかりんを起こさないように腕を引きぬいてクッションなんか置いてあげて、
玄関の戸を開けてやるよ そしたらそこに立っていたのは天狗の敏腕新聞記者であるところの射命丸さんだった かたばった新年のあいさつを交わすものの
趣味で新聞を制作発行して配ってるだけで別に郵便局員ではないよねこの子ね 新しい趣味かなと思ってまじまじと見つめてたら、どうやら向こうも
同じことを考えていたみたいでさ、「全く、私は新聞記者なんですからね、なんで届け物なんてしないといけないんですか」ってぶつくさ言い始めるんだよ
彼女によると、色々な人に手紙を頼まれたから配り歩いてるんだってさ 土地勘あるし、飛ぶのは早いし、もともと新聞を無理やり押し付けたりしてるから
こういう仕事には適任だと思われたんじゃないかな、俺もそう思う 「それはまあ、なんともご苦労なことです」だなんて適当なねぎらいをかけてやるよ
ため息をつきながらそれこそ郵便局員みたいな赤いカバンをごそごそやって、輪ゴムでとめられた束を俺に手渡すよ 「確かに渡しましたからね」って
念を押すように言われるんだ 見るとそれは年賀状、まあやっぱりお正月だから年賀状ってことなんだろうね しかしね、年賀状なのにもう四日だよ、と
言ってやると「だから私は新聞記者ですって!」と噛みつかれてしまう 年賀状と一緒に新年第一号の文々。新聞を受け取るよ 今年も定期購読しようかな
「それじゃあ今年もよろしくお願いしますね」なんて言って勢い良く飛び出していってしまった 他人事ながらこの寒い中をミニスカートで飛び回るなんて
本当に大変だなぁなんて思いながら家の中に戻るよ さっきまで寝てたはずのゆうかりんは起きていて、不満そうな顔をしながらクッションをいじめてる
「あなたが動くから起きちゃったじゃないの」なんて言いながらほっぺを膨らませるんだ わがまま言わないの、って言って頭なんて適当に撫でてやる
年賀状の束をゆうかりんに渡すと「あらお正月らしいこと」なんて言いながらまじまじと見てるの 輪ゴムを取ってひとつずつ見ながら並べていくよ
この可愛らしい文字はアリスさんのだね こっちの妙にアッサリしたやつは差出人が書いてないからたぶんレティさん 地霊殿に、紅魔館に、
あとは人里のお花屋さんとか八百屋さんとかだよ みんな口先では言わないような仰々しい新年の挨拶を書いて寄越すんだよ 律儀なもんだよね
ゆうかりんは表を見たり裏を見たりニヤニヤしたりしてるんだ でも年賀状をいっぱい貰えるっていうのは案外悪い気がしないね しかしそこで思い出す
「そういえば、年賀状、書いてないわね・・・」ってね、ゆうかりんも同じことに気付いたみたいだよ こういう状態になると頂いた大量の年賀状は
一気に申し訳無さというものを押し付けてくるようになるんだよね 二人で目を見合わせて、「出す?」「出さないと馬鹿にされるじゃない」なんて言い合うよ
そこから二人で年賀状制作作業を続けることになったよ 俺が宛名を書いて、ゆうかりんがそれっぽい言葉とか嫌味とかを筆ペンで書くんだよ
渡しに行くのはやっぱり面倒だからこっちから出す時も射命丸さんに頼もうかな?なんて思っちゃうね 天狗ってのはやっぱり早いの!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふふふ


5 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと食べたい
ゆうかりんを食べたい
寝返りを打ったゆうかりんの肘が俺の眉間を的確に捉えるんだよね これわざとやってるだろってくらいのクリーンヒットでダメージが1.5倍になりそうさ
布団もばさばさ蹴っ飛ばして、本人はいかにも心地よさそうにむにゃむにゃと変な声を上げてるんだよ 最近のゆうかりんは寝相が激しいんだよね
気に入らない事があるのか、逆にとても気に入った事があるのか、寝ている間にももぞもぞしちゃうんだよね 眠りに落ちる前までは俺に手を回して
勝手にぎゅっと抱き枕にして寝るんだけどその後が酷いんだよね 大人しくしてくれればいいのに、とも思うけども寝相を矯正するのはいけないって聞くし
ゆうかりん自身は健康に過ごせてるみたいだから問題は無いなと思ってるんだ デメリットなんて俺が夜中に目を覚ましちゃう事くらいだからね
俺の顔に腕をのっけたままバンザイしてるような格好でまた動かなくなるゆうかりん 布団からはみ出て、パジャマの裾がめくれてちょっぴり寒そう
腕を戻してやって、パジャマをピッと引っ張ってあげて、自分の枕をゆうかりんの頭の下に差し入れてやって、あとは首元まで布団をかけてやる
このくらいはしてあげてもいいよね で、枕を失った俺は今度は自分の腕を枕にするのさ ゆうかりんが眠りに入る時は基本的に俺の腕とか胸とか
腹とかを枕にして寝るから使わないんだよね 勝手に抱き着くだけ抱き着いて寝ちゃうから 基本的にはテンピュールの枕を俺だけ使ってるんだよ
でもこうなるとなんだか可哀想だからゆうかりんに使わせてやったりするの 素直におそろいの枕買おうっていうんだけどゆうかりんは聞き入れてくれないのさ
「そうしたら腕枕させる理由が無くなるじゃない」なんてね、してくれって言われたらいつでもやってあげるのに、ゆうかりんは細かい事ばっかり気にするんだ
同棲してから気付いた事だよ、ゆうかりんが案外カタチから入るタイプだって事はね 逆に昔は尖った刃物みたいだと思ってたから親しみが持てたというか
人間味がしてよかったと思ったよ、まあ妖怪なんだけどね ここで思い出したんだけどそういえば枕が二つあった気がするんだよ たしか去年あたりに
引き出物で貰った枕さ、表と裏でピンクの面と青い面があってね、こうなんていうか、俺が寝室に入る前にゆうかりんがどっちの面を見せておくかで
夜の営みが円滑に潤滑に進んだり進まなかったりするマジックアイテムもといジョークグッズらしいんだよね ピンクの面には「YES」って書いてあるんだけど
青の面には「YES!YES!YES!」って大きいフォントで書いてあるの 流石にこれは使えない気がするよ ゆうかりんも使わないって言ってたね
「そのくらい自分で言う」なんて言って、ぽこんと部屋の隅に投げてしまってそれっきりだった気がするよ どこにしまったんだっけかな、思い出せないや
寝てる時に一回目が冴えてしまったらなかなか眠れないものだよね、俺はこんな事を考えながらゆうかりんの頭を撫でたり撫ぜたりしていたんだよ
そしたらゆうかりんまた寝返り打ってね、今度はごろんと向こうに転がって、ベッドから落ちそうになっちゃうんだよ あわてて俺は手を伸ばして
ゆうかりんの身体をぎゅっと掴むよ、間一髪のところで落下を阻止できたみたいで一安心、そもそもゆうかりんに引っ張られてこんなベッドの端まで
移動しちゃったのが悪いと思うんだよね、だからそのままゆうかりんを引っ張ってベッドの真ん中まで寄せてやるんだよ また布団をかけてやって、
枕に頭をちゃんと乗せてやったらここでアクシデント発生だよ いやね、ゆうかりん起きてるの、「んー」とか言いながら暗闇の中で目を擦ってるんだよね
あっ起きちゃったの、ごめんねゆうかりん、って言ったらさ、「あなた、私が寝てるのをいいことにイタズラしたでしょう」なんて言ってくるんだよ困ったね
確かに胸元に手を回してゆうかりんを動かしたけどあれは不可抗力というかその時がその時だったからしょうがなかったわけでさ、怒られたくないんだけどな
「ほんと、男の人ってどうしてそんなことばっかり考えてるのかしら」なんて言われながらむこうを向かれてしまうの 行為が裏目ると悲しいよ!ね!ゆうかりん
うふふふふふふふふふふふふふふ


6 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと手入れしたい
ゆうかりんと日傘の手入れをしたい
「暇だから日傘の手入れでもしましょうかしら」ってゆうかりんが呟くよ 本当に暇なんだろうね、微妙に眠そうな表情でこっちを見ているよ
「いいんじゃないかな」なんて返す俺 だけどゆうかりんはその返答を求めていたわけじゃないみたいでね、少しだけ眉をひそめてこう言うんだ
「聞こえなかったの?日傘の手入れをするのよ」ってね まあね、なんとなくわかってはいたけどつまりは日傘の手入れを俺にやらせたいんだろうね
ゆうかりんの言葉の裏を読むにはちょっとした鍛錬が必要だね、200年経った今でも慣れないよ まあそもそも今も昔も日傘の手入れは俺の仕事だったから
別に嫌というわけではないんだよね 直接的にしろ間接的にしろゆうかりんの役に立てるなんてことは身に余る光栄、これ以上の喜びは無いよ
どっこいしょと年齢相応の声を上げて腰を上げてやるよ 日傘手入れセットを持ってくることにする 「じゃあ私は傘持ってくるから」ってゆうかりんが言って
玄関の方にかけていったよ ちょっとばかり探し込んでしまって、小箱を持って居間に戻ってくる俺に、音もなく畳んだ日傘の先っちょを向けてくるゆうかりん
びっくりして変な声上げながら転んでしまったよ、そりゃあ驚くよね、だってゆうかりんめっちゃ真面目な顔で突きかかる体制に入ってるんだもん
こういう冗談に本気を出すなんてよっぽど元気が有り余ってるんじゃないか、日傘の手入れくらい自分でできるくらいだね すっと傘を下して
「うふふ、びっくりさせちゃったかしら?」なんて微笑んでくるゆうかりん だって君びっくりさせるためにやったんじゃないか、もう色々とお手上げだよね
日の当たるところに適当にあぐらをかいてね、まず日傘を広げるよ そこらへんの雨傘よりは大きくて立派に作られているゆうかりんのオフホワイトの日傘、
こういう時に改めて見ると、相当つくりの良い物だって思わされるよね ゆうかりんは俺の横にちょこんと座り込むよ、そのまま身体をこっちに傾けて
肩をぴたっとくっつけるの 肘とかぶつかっても怒らないでね、って言ったら「それは時と場合による」なんて返されてね 時と場合というよりはもっぱら
ゆうかりんの機嫌に左右されるところなんだけどね まずは日傘を丁寧にブラッシングしてあげるよ 我が家には日傘用のブラシが存在するの
下手したら俺の全身のコーディネートよりも金かかってるだろうっていう、これまたいいモノだよ ゆうかりん曰く、ブラシはいいものを使わないといけないんだって
そんなブラシで優しく表面を撫でるよ てっぺんから下に、すっ、すっ、ってね 一戦交えた後にゆうかりんの柔肌を優しく撫でまわす時みたいに
丁寧に、そして愛を込めて滑らせるよ 日傘の布とブラシの毛が擦れる小気味いい音が響くんだ 傘を左手でくるくるやりながら、右手のブラシで撫でる
なんだか髪を梳かしてるみたいな気もするよ 昔、日傘の手入れなんて何もわからない俺に対してゆうかりんは「女の子に優しくするみたいにやりなさい」って
教えてくれたはずだよ あの時ははいはいとただ従うだけだったけど、今の俺なら「でもゆうかりん、他の女の子の髪なんて触ってたら怒るよね?」なんて
言い返すこともできるってなものだよ まあそれは置いといて次のステップさ ほつれた部分や敗れた部分があったら直したり縫い直したり塞いだりする
何年も何年もずーっとこうやって使い続けてるんだよ この日傘はあながち間違いじゃない意味合いで、文字通りの「ゆうかりんの右腕」な感じだからね
買い替えるなんてことは考えたこともないってさ 専用の布や糸を知り合いから定期的に頂いたりして、いつも元に戻すのを繰り返して使ってる
今回は一か所ほつれていたくらいで直すところがあんまりなかったよ 魔力の篭った特別な糸でちくちくと細かい作業に没頭するのも短時間で済みそうさ
針を使うから危ないよ、って言ってるのにゆうかりんは針を持ってる俺の腕を抱きしめるようにしちゃうんだよ 「物を大切にするあなたが好きよ」って
わざとらしく言ってくれたりしてね それは良かった、本当に良かったよ ゆうかりんに好いてもらえるなんて日傘も捨てたモンじゃない!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふ


7 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと食べたい
ゆうかりんとお寿司を食べたい
今日は帰りがけにスーパーでパックのお寿司を買ってきたんだよね 気分がそうさせたというよりは値引きが俺の心を掴んだと言った方が正しいよ
ゆうかりんが好きそうなやつ、とりわけ美味しそうな海老とかサーモンとかが入ってる奴を選んで買っていくよ たまにはこんな日があってもいいよね
そして一緒にとあるものを買うんだ、ゆうかりんが見たらまた何か言われちゃいそうだけどね そんなわけで鼻歌を奏でながらのんびりと帰って
「今日はお寿司の日だよー」って言いながら我が家にただいまを叩き込むよ 「あら、お寿司だなんて、今日は何かの記念日だったかしら?」だなんて
不思議そうな顔をして俺の顔とスーパーの袋を交互に眺めるゆうかりん 「そんな気分だったから」ってこっちもまた適当な返し方をして、
ゆうかりんに袋を手渡して自分はちゃっちゃと着替えてしまうよ 作り置きの煮物と、いつもの漬物と、そして今日買ってきたスーパーのお寿司が
今日のおゆはんということになるね 個人的には少しばかりワクワクさせられちゃう展開ではあるよ ここでね、ゆうかりんが袋からアレを取り出して
「またこれ?」って言うんだよ お寿司と一緒に買ったアレさ、個人的に寿司といったらこれがないと始まらないくらいのものなんだけど、世間一般では
全く聞いたことが無い食べ合わせ、もとい飲み合わせだね 白い文字で「上白沢牧場特濃牛乳8.2」と書かれてる、いつも見る青いパッケージの牛乳さ
この「寿司と牛乳」っていう組み合わせが大好きなんだよ 何故こんな組み合わせが生まれたのかわからないけどとにかく好きなんだ 最高の贅沢だよ
「寿司とビール」もなかなか徳のある組み合わせではあるけど牛乳には負けるよ 寿司と牛乳とゆうかりんさえあれば無人島でも生きていけるよ
ゆうかりんは目を細めて俺を見るよ 「よく気持ち悪くならないわね」なんて言ってね 生魚と白米と牛の乳、確かにこうやって考えてみたりすると
少し疑問が生まれるようなモノだけど実際美味いんだからしょうがないよね 二人で向かい合って手と手を合わせていただきます、小皿に醤油を出して
向かいのゆうかりんにあーんってしてあげたり、自分で食ったり、そして牛乳を飲んだりするよ 口の中から溢れ出る喜びに唸らされてしまう
やっぱり寿司と牛乳の組み合わせは最高だよ この組み合わせが至高であり究極、「なんちゅうモンを食わせてくれたんや」って感じだよね
ゆうかりんは時折向かいで渋い顔をするの やめろとは言わないけども快く思っていないのは確かだよ まあ今までもずっとそうだったんだけどね
挙句の果てには「食べ物の好みがコドモなのね」とか便利なレッテルを俺に貼るんだよ ちなみにゆうかりんは食事中はあんまりお水を飲まない子だよ
まあね、この日はこれでよかったんだけどさ、ゆうかりんが仕返しのつもりなのかどうかは知らないけどいろんなところでこの食べ方の話をするんだよね
博麗神社に行った時なんかいかにも俺が悪いと言いたげな顔をしながら「寿司と牛乳」というものを広めちゃったりするんだよね くすくすと軽く笑いながら
「ウチの人ったらこんな食べ方しちゃうのよ」って言って暇そうな巫女さんとかこれまた暇そうな魔女子さんとかに話すんだよ 俺が居ないところならいいのに
俺を横に置いたまま話すんだから何が何だかで微妙に申し訳ない感じだよ お茶をずずずっとわざと音を立てて啜った後に自分の横に静かに置いて、
赤と白の巫女さんは大きめの溜め息を吐くんだ 「アンタの旦那がどんなに偏食でも私には関係ないはずなんだけど」って言ってまた溜め息だよ
誰の目から見てもウンザリしてるのは明らかさ ゆうかりんったら誰と話する時でも俺のコトを言うんだもん、いつもそんなのだから呆れられちゃってるのさ
最後の方はもう半分も話を聴いてくれてないみたいで、ゆうかりんが「ね?おかしいでしょ?」って言ったら「はいはいホント仲良しな事で」って返されて
なんとなく笑ってしまうんだよ いやでもホントこれおいしいんだって、不思議な組み合わせが良い結果を産むのさ!俺たちみたいにね!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふ


8 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと淹れたい
ゆうかりんと紅茶を淹れたい
おやつの時間を楽しみに過ごすのはいいことだと思うよ 一日には楽しみがより多くあった方が嬉しいじゃないか、ゆうかりんもそう言ってるよ
だから俺は午後の三時だけは初めて買ったペアリングぐらい大切にしているよ 俺もゆうかりんもお互いに笑顔で過ごす大切な時間さ
いつもは俺が紅茶を淹れて、お菓子を用意して、よく躾けられた犬みたいにテーブルについて待機してるゆうかりんの元に運ぶ、ってパターンだけども
今日はちょっと違ったんだよね いつものおやつ用のポットとカップを用意したところでゆうかりんが台所にやってきて「私もやる」って言うんだよ
え?って返した俺に、ゆうかりんは少し考えた顔をして、その後「いや、私がやるの」って言い直すんだよ そして俺の手からポットをふんだくるのさ
それはゆうかりんがお紅茶を淹れるってことかな 今までずっと続けてきた、もはや風習として続いている事なのに今になって変革が訪れようとは
あれかい、俺が淹れる紅茶じゃ満足できなくなったのかい、自分ではわからない何かの衰えがゆうかりんの気を損ねてしまったのかと思うと悲しくて
おもひでがぽろぽろと俺の目から頬を伝ってこぼれ落ちてしまいそうになるよ 「言い方が悪かったのかしら」なんてゆうかりんが腰に手を当てて言うの
「私にも紅茶の淹れ方を教えなさいって言ってるの」だってさ なんていうかさ、言い方が悪かったも何も、そういうふうに最初に言って欲しかったよね
紅茶が淹れたくなったんだって、そして特に意味はないんだって つまりそれは「気まぐれ」ということで処理していいって捉えるけど大丈夫なのかな
でもさ、ゆうかりん紅茶の淹れ方くらいわかるよね、遠い昔の記憶を脳内からほじくり返してみるとさ、前の家でゆうかりんが紅茶を淹れてくれた記憶が
ほんのりはんなりと残ってるんだよね いやあれはお茶というか日本茶だったっけかな、向日葵の種を使った臭いやつ、まあそれはこの際置いといて
そうゆうかりんに突っ込んでみると、きりっとした顔で「それは一旦忘れて」って言われるんだ どこまで一旦忘れればいいのかわからないけど、
とりあえず何も余計な事は言うなということだと理解して、ゆうかりんにお紅茶の淹れ方を教える事にするんだ 丁度良くやかんのお湯が沸いたから
まずはポットを温める作業に入るよ 「ほら、あなたの手を添えて。私に教えてくれるんでしょ?」ってゆうかりんが言うんだよ 何から何まで手をとって
優しく教えて欲しいらしいの こんな触れたら即ピチュるレベルの熱湯が入ったやかんなんて二人で弄るものじゃないと思いつつおそるおそる持ったりね
ポットとカップを温めて、茶葉を蒸らせて、ミルクを用意して、お茶を漉す 全部の作業を俺の手をゆうかりんの手の上に乗っけてやらされたんだ
ずっとぎゅっとゆうかりんの手を握ってるのはなんだかこう、くるものがあるね 同時に手汗が申し訳ないとも思うところだけどね 少し時間がかかって
やっとのことで淹れられたお茶は、別段いつもと見栄えが変わったりはしなかったよ だけども不思議なもので、香りから味から何もかもが
「あーなんかゆうかりんっぽい感じがする」って思えるんだよね これをゆうかりん効果と名付けよう ゆうかりんが「どう?」なんて聞いてくるから
俺は「おいしい」って飾らないでそのまま答えてあげたんだよ 「そう。その一言が聞きたかったの」って言ってゆうかりんが目の前で笑うんだよ、嬉しそうにね
「にしても、お茶の淹れ方なんてどこで習ったの?あなた」ってゆうかりんが聞いてくるもんだから俺はなんとなく嬉しくなって素直に答えてやったんだよね
アリスさんの家に居候している時に一から教わった、ってね そのおかげで今ゆうかりんが喜んでくれているんだからこれはとてつもなく嬉しい事なんだけど
他の女の子の名前が出てきたことによってゆうかりんのご機嫌は一瞬で反転だよ 「あっ、そう!」って歯の白い厄神様みたいな事を言われちゃうの
一気に俺もションボリくらぶ入りだよ 禁句は禁句として扱っておかないといけないね、俺ってばいくつになっても成長しないんだから!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふ


9 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 1/9
ゆうかりんと若返りたい
ゆうかりんと若さを取り戻したい
いつごろからか、訪問販売に来る薬屋さんの女の子を弄るのが俺とゆうかりんの中での定番となってしまったよ からかったり、耳を引っ張ったり、
ありそうもない薬を要求したりとかね 向こうが困ってはいるもののこれも仕事で俺とゆうかりんは大事な顧客の一人だから(本人がそう言ってた)
受け入れないといけないっていう状況がイイもんだよね だけど昔に言った「不老不死の薬持って来いよ」を実現させやがったのはほんとビビったけどね
今回もゆうかりんは着け耳にしか見えない長い耳を引っ張ったりして遊んでるよ 薬屋さんの女の子、ちょっと背が低めだから耳がホントに引っ張りやすい
ぐいぐいしながら「ほらぁ、次来るときは若返りの薬でも持ってきなさいよ」なんて言うんだよ 全くゆうかりんってば容赦ないんだから、悪い子だよね
そんなやりとりをしつつも結局いつも通り風邪薬と絆創膏を買ってね、薬屋さんの子は「次は二週間後に来る」と言って早足で駆けて帰ってしまった
買った薬を早速薬箱に半ば押し込むようにして仕舞い込むよ ゆうかりんは「ロクな薬の一つも持ってこないんだから」なんて理不尽な悪態をついてるの
流石に若返りの薬は持ってないだろうね、にしてもね、ゆうかりん若返りの薬なんて必要無いでしょうに ゆうかりんは今でもピチピチだよピチピチ
ゆうかりんに「その表現は古い」と咎められて、鼻の頭を人差し指でちょんと触られる 「たまに欲しくなることもあるのよ」なんて言って笑うゆうかりん
まあね、たったこれだけの会話なんだけどね、俺にはちょっとばかり引っかかったんだよね 何だかゆうかりんの声が悔しそうな感じがしたんだよね
ゆうかりんも変身願望があるのかな、なんて最初は漠然と思ってたんだけどさ 「何故若さを問題にするのか」って考えたらさ、ひとつの事実がコンニチワだよ
何かと言うと俺のせいなんだよね ゆうかりんと俺、年の差結婚ってレベルじゃないからね 市役所で出す書類の年齢の欄が小さ過ぎると感じるくらいには
二人とも年をとってはいるけどもゆうかりんは俺の一回り二回り以上も年上だからね 桁で言うと2つくらい、まあその何だ、ゆうかりんは長生きさんだよね
何が悪いって俺が悪いよ 何故俺はもっと早くにゆうかりんと出会ってゆうかりんと一緒に時間を過ごしてこなかったんだろうってね、自分を恨むよ
幻想郷という世界に迷い込んだのは自分の力の及ばないところにある何かのせいではあるけども それでももっと早くゆうかりんと会いたかったと思う
俺が一歳年を取るとゆうかりんも一歳年を取るんだ これは変わらないんだよ、ゆうかりんとは他の輩以上に近づいたのにこれだけは埋められない差さ
玉手箱があったら空けてやりたいね ゆうかりんと同じくらいの年齢になれるんだったら喜んで開けると思うね 絵本みたいに白いヒゲが生えてくるのかな、
その状態で「これでゆうかりんと一緒だよ」って言いたい ゆうかりんはどう返してくれるだろう、「私そんなに老けてない」とか言って笑ってくれるかな
ここまで考えてもう一つ原因を思いついた あの、なんだっけ、名前の読み辛い人、裁判長の人さ 人じゃないと思うけどあの人ね、いるじゃん偉い人がね
あの人がゆうかりんに対して「ちょっと年取り過ぎちゃうんか」みたいに言ったらしいんだよ いつだか宴会の席で部下の小野塚さんが笑いながら言ってた
それはどう考えてもゆうかりんに対しての侮辱だよ ゆうかりんがそれでショックを受けてしまったのかもしれない これは許せないニダ、絶対に許せない
そう思ったら俺の足は勝手に動いていた、目指す先は幻想郷の裁判所だよ 自分の年の差は置いといてこっちを片付けたい、ゆうかりんに謝らせるんだ
でね、結局「忙しいから下らない事で呼び止めるな」と一括された上に裁判所の隅で長時間待たされて、仕事が終わってようやく話し合いだと思ったら
「そう、貴方は恋に盲目になり過ぎている」とか言われ始めてそこからくどくど説教されちゃってさ、マイハートがブレイクだよね、もう勘弁してくださいって感じ
涙をボロボロ流しながら帰ったらゆうかりんに「まったく、喧嘩売る相手は選びなさいよ、弱いんだから」なんて言われてね 救いが無いの!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふ


10 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと遊びたい
ゆうかりんと遊びまくりたい
最近のゆうかりんと俺の遊びを紹介するよ その名もなんと「もののけ姫ごっこ」って言うんだけど既出じゃないかな、きっと大丈夫だと信じてるよ
いつだかゆうかりんと何も考えずに金曜ロードショーを眺めてた時にどちらからともなく始めたものなんだけどね、この遊びは万人にオススメできるはずさ
まずね、俺が横になるんだよ 仰向けで目を閉じるんだよ なんとなく辛そうな表情が出来たら雰囲気が出ていい感じだよ 汗ばんでたりするとベネだね
下半身だけ突っ込める水辺があったりするといいね だから夏場の紅魔館の湖とかベストスポットだと思う、ここらへんメモしておいてちょうだいね
で、次にゆうかりんがそんな俺に寄るのさ 心配そうな顔付きができるとこれまたいいね 手には干し芋とかビーフジャーキーだとかするめだとか
乾いた感じの食べ物を持ってね そしてそれをまず俺の顔の前にちらつかせるのさ 「食べろ」って言いながらね ゆうかりんのステキ演技の開始だよ
だけど俺は目を閉じているから見えないんだ、それに意識が朦朧としている設定だから反応できないんだよ ここは無反応でフィニッシュするんだよ
でね、それを確認したゆうかりんは、今度は俺の口にそれを突っ込もうとするんだよ 無理やりだよ、口を開けさせて、ぐいぐいと押し込んでくるんだよ
だけどもだけど俺は本当に反応ができなくてね、「ハナクソほじる力も残ってない」って発言したスーパーサイヤ人みたいなぐったり感マックス状態だから
飲み込むことも噛むこともできずにぽろっと落としてしまったりするの それを見たゆうかりんは何か思いつめた顔をしたり、逆に決意したような顔をしたり
するんだよ、ここらへんの演技がこの遊びの重要なポイントだからしっかりやって欲しいね で、ここからが本番なんだけどさ、ゆうかりんが俺の顔を見ながら
今度は自分で食べ物を口に含むんだよ 俺の顔を睨みつけるようにガン見しながら、妖怪の山印のビーフジャーキーを食いちぎってもぐもぐするんだよ
ゆうかりんが噛んで、噛んで、唾液と混ざって、細かくなって柔らかくなって、そうしたらゆうかりんはそれを口に含んだまま、俺にもっと顔を近づけるんだよ
そのまま口と口を重ねてね、下で咀嚼物を押し出してやるの ゆうかりんが噛んだものが俺の口の中に入り込む 口移しというやつさ、愛情の証だね
そうしてめでたく俺は食べ物をごっくんできるわけさ この一連の流れこそが「もののけ姫ごっこ」だよ 何度かこの行為を繰り返した後、最終的に
「ゆうかりんのおかげで元気になれたよ」的な事を言って俺が起き上がるのさ やっぱりハッピーエンドが一番だよね ここらへんは映画と違うけどね
でね、時々攻守逆転して俺がもぐもぐしてゆうかりんに口移しする側になったりとかするの 思ったよりも何度も何度も遊べる遊びだから本当にいいものさ
最近ではビーフジャーキーの食べ方といったらコレになってしまった もはやビーフジャーキーはもののけ姫ごっこ専用の食べ物と化してしまったのさ
俺は楽しいし、ゆうかりんも楽しんでるからいいんだけど、まあでもやっぱり終わった後に素に戻ってみるとさ、やっぱりどことなく恥ずかしいよねこれ
オススメとは言ったものの、人に直接的にオススメできる遊びではないと思うよ まあなんていうか人前では言いづらい話ではあるよね でもゆうかりんが
「えっみんなに教えちゃダメなの」みたいな顔するんだよ 何なのその顔、もしかしてもしかするの?と思ってゆうかりんに尋ねてみるとね、案の定なんだけど
もう知り合いの何人かが知っちゃったみたいなんだよね 「いろんな人に私とあなたが仲良しっていうのを教えてあげようと思ったのよ」なんて笑うけども
ある意味わかってて言ってるでしょゆうかりん、そうなると俺恥ずかしくて頭を抱えてウワァァァァァって言いながらぐりんぐりんするハメになっちゃうよ
思い返せばこの前神社に行ったときに、白黒の魔法使いさんが「おっアシタカの登場だ、いや何でもないぜ」って言ってたのは感違いじゃないわけだね
うわああああもうなんていうかうわあああやっぱり恥ずかしいよこれ無かったことにしよう無かったことに こういうのは人に言っちゃダメなの!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふ


11 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと舐めたい
ゆうかりんと飴を舐めたい
異物混入騒ぎだかで一時期販売を休止していたこのロリポップキャンディ、いつの間にか復活してたみたいで帰り道の個人商店にたくさん置いてあったんだよ
これ、ゆうかりん好きなんだよなぁと思ってごっそり両手で持てる分くらい買ってってやることにしたよ ゆうかりんは人一倍甘いものが好きでね、
「食べるとエネルギーになるから」とかなんとか毎回自分に言い訳なんかしながらお菓子ばっかり食べるんだよ まあ俺も好きだけどね、おいしいよね
手に下げた袋をぐるんぐるん回しながら鼻歌を口ずさみながら軽やかに帰宅 ただいまーって言って玄関の戸を開けるとどこからともなく声がするの
「おかえりー」って、ゆうかりんの声、いつも通りの展開だよ そして向こうから現れたゆうかりんと玄関先で軽く抱き合ってもう一度「ただいま」「おかえり」だよ
飴の入った服ををちょっと後ろにやって隠すようにしながら「今日はプレゼントがあるんだ」って言ってみた ゆうかりんは嬉しそうにぱあっと笑って
「何?ご機嫌取りでもするつもり?」だなんて口からは手厳しい一言だよ そのまま何も言わないのに目を瞑って右のほっぺをこっちに向けたりするの
そういうプレゼントじゃないんだけどなぁ、なんて思いつつとりあえずゆうかりんの頬に自分に唇を軽く触れさせてみる お互いなんだか嬉しくなったところで
ようやく靴を脱いで家の中に入るよ 適当に作業服をかけて鞄をほっぽってゆうかりんの元に向かうよ 俺が帰ってきただけで笑顔に変わるゆうかりん、
そのニコニコのところに早速プレゼントをくれてやるのさ テーブルの上で袋を一気に逆さにして、どさどさーって一気にキャンディのレインが降り注ぐのさ
それと同時にゆうかりんの目の輝きがとんでもない事になるよ 目からビームが出っ放しになりそうなくらいにね、これにはローガンもびっくりだよ
「あっこれ、あー」なんて緊張しきった子供みたいなたどたどしい言葉になっちゃうゆうかりん ゆうかりんも販売停止してたってことは知っているからね
また手にできたことが嬉しいんだろうね 俺からのプレゼントです、って言っていやらしくも笑いかけてやるとゆうかりんはまた俺に抱き着いてくるんだよね
「私これすごく好きなの」って言いながらね、うふふ知ってるよ全部知ってるよ本当だよ とにかくゆうかりんが喜んでくれて良かった、俺は本当に嬉しいよ
サンタさんからプレゼントをもらった子供っていうのはきっとこういうテンションになるんだろう、さっきからずっとニコニコが止まらないみたいでさ、
おもむろに飴の数を数えだしたりするんだ、ゆうかりん 赤い包みのチェリー味がたくさんある事に感激の意を示してくれていたみたいなんだけども、
もちろんそれも俺が狙って買ったんだよ 長年連れ添っているとお互いの好みっていうのは地霊殿の主みたいに手に取るようにわかってしまうものさ
テーブルに並べてみたりまた俺に露骨な感謝を言ってみたりとゆうかりんがせわしない感じだったので、「落ち着いて食べていいのに」と言ってみる
ゆうかりんは「うん!」って返してくれるんだけど、飴を手にとって直前で固まってさ、「どうせならどこかの誰かさんが食べさせてくれると嬉しいのだけど」なんて
ちょっぴり細めた目で俺を見ながら言ってくるんだよね やれやれ俺のお姫様はわがままなんだから、ということで俺がチェリー味をいったん取り上げて、
慣れたモンでぱっぱと包みを取っ払ってね、そのままゆうかりんに差し出すよ でもゆうかりんは「そうじゃない」って言うんだ、何がそうじゃないのか
俺の出し方が違うんだって、俺は飴についてる棒の方を口で咥えて、目を瞑ってゆうかりんに飴の方を差し出すんだって 何それ微妙にこっ恥ずかしい
ゆうかりんが早くやれ早くやれと急かすのでしょうがないからやってあげる 口に咥えて、んーって声を出しながらゆうかりんを待ってみると、
もぞもぞとゆうかりんが顔を寄せて飴を口に含むんだよ そのままずいっと顔を寄せてね、飴を含みながら俺の唇とゆうかりんの唇が優しく触れ合うんだ
しばらくそのまま固まって、その後「うん、おいしい」なんて言いながら口を離すゆうかりん これ俺もおいしいよ!チュッパチャップスおいしい!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふ


12 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと比べたい
ゆうかりんと自分を比べたい
バスを待ってる時間というものが嫌いだ 何故かというと、バスを待っているというよりは「バスに待たされている」と感じてしまうからだと思っている
この寒い中で道路だけをじっと見つめてバスを待つなんて愚行の極みでしかないだろう 帰ってもやる事があるわけではないが、今よりはマシなはずだ
ふと気付くと隣に見覚えのある緑色があるのに気付く 少し珍しい緑色の髪の毛だ 視線を下にやるとこれまた見覚えのある顔が目に入る
その横顔は半分ほど赤いマフラーに埋まっていて、見る人にとってはいい印象を得られない感じがした まあ俺にはあんまり関係ないことだけど
「よう」と軽く話しかけてみる 相手の反応はつまらないもので、横目でちらっと俺を見ただけで、また前を向いてしまった この女の名前は風見幽香、
小学生の時から同じ町内会の知り合いで、中学高校と同じところへ進んだ仲である 仲とは言ったが、本当にそれだけで、つまるところ「普通」なのだけど
昔はそれなりに仲も良く、それと同じくらい親同士も親しくて、一緒に遊んだことなんて数えきれないくらいだった だが今となってはそれは夢想だったのか、
高校になってからは何となく話す機会がなくなってしまって、全然関わりのない生活を送っていた こうやって話しかけるのも、数ヵ月ぶりぐらいのことである
無視された後も幽香の横顔をじっと見つめていた それが気に障ったのか、彼女はマフラーを下げて口元をあらわにして、俺に厳しい棘を向けてくる
「用事も無いのに話しかけてくるな」とのことだった 随分と冷たい台詞だが、それにも慣れてしまった 俺の心も冷たくなっているとは思いたくないものだが
俺は「おう」とだけ返事をして、また道路を眺める作業に戻った もうそろそろバスが来ても良さそうな時間なのだが、生憎視界にそいつは現れない
ただただつまらない時間を浪費した いつもそうだ、何をするわけでもなく、ただ周りの流れに合わせて高校に通い、それなりに勉強して、帰るだけ
つまらなさを感じるものの、知らず知らずのうちに何かに縛られている自分にはどうすることもできないという感覚があった それがなんとなく厭だった
ふと思いついた事がある、横を向かず、前を向いたまま話しかけてみる 「そういやお前、どこの大学受けんの?」 センター試験は直前まで迫っていて、
高校三年生という生き物を焼き尽くさんとばかりにプレッシャーをかけているところだった 隣から声が聞こえる、「無幻大のフラワーアレンジメント学部」
無幻大学というと、この地域では尊敬の対象とされる有数の頭脳を持つ大学だ こいつ、緑化委員会の仕事だけじゃなくて、思ったより勉強もできるのか
だがカタカナがズラッと並ぶその学部の名前は聞いたことがなかった 新設の学部だろうか、きっとこいつみたいなモノ好きが集まる学部なんだろうな
「そっか、まあ、頑張れよ」 俺の口からは自分でもそっけないと感じるくらいそっけない言葉が出た 何をするわけでもなく靴をトントンと鳴らしてみる
「・・・もっと何かないのかしら、そんな応援、聞き飽きてるんだけど」 いつの間にか、隣の奴はこっちを向いている 視線がちょい下から俺をとらえている
いや、まあ、特に何も無いんだけど そう言ったら怒られるだろうか、俺は時々こいつの考えてる事がわからない、俺に何を求めているのだろうか 
何か言って欲しいなら言ってやることにしよう 「お前その髪飾り、似合わないな」 あごでしゃくって、向日葵を模した飾りのヘアピンに言ってやる
瞬間、鞄が俺の背中に叩きつけられる モノの扱いを知らない女だ、鞄は人を殴るものではないのに 「悪かったわね」なんて、そう思っていないくせに
「お前、昔からセンスが無いよな」と言うと、今度はもっと大きく鞄を振り返る幽香の姿が迫ってくる なんだか昔に戻ったようだ、そんな時に、都合良くバスが来た
「俺、次のバスでいいや」 なんとなくバスに乗る気がしなくなった、早く帰ってしまいたいと思っていたのに 隣の奴は、何を思ってか同じようなことを言った
「じゃあ私も次でいい」 二人分のスペースが空いたバスを見送ると、なんだかますます寒くなった気がする でも悪い気は不思議としなかった ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふふ


13 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと疲れたい
ゆうかりんには癒されたい
「あなた、疲れてるでしょ」ってゆうかりんがいきなり言ってくるんだ いきなりだよ 自分としては全く自覚が無かったというか、そんなこと無い気がするの
「そうかなぁ」って返したら「そうよ、だって顔に書いてある」なんて言われるの 顔に「疲れてます」なんて書いてるワケないじゃないか、ジョジョ四部じゃないんだから
自分のほっぺをムニムニと触ってみて、そんなことないです感をアピールするんだ 俺は疲れてないよ、いつも通りだよ、心配してくれるのは嬉しいけども
そこまでの状況ではないよ、ってゆうかりんに言ってやる そしたら今度は何故か怒られるんだ 「いいから。疲れが溜まってるんでしょう」なんてね
「何なら本当に顔に書いてやろうかしら」なんてペンを動かす動作をされては敵わないよ、ここは素直にゆうかりんの言うとおりにしてみた方が良さそうさ
ゆうかりんに手招きされるがままに寄っていくんだ ゆうかりんが座っていたところに座らせられて、「リラックスしなさいね」なんて言われるんだよ
何を始めるのか、ゆうかりんたら腕捲りするんだよね そしてそのまま俺の肩とも首ともいえないところに手をかけるの 年頃の女の子みたいに
白くて細い腕をしているんだけども、俺とは比べ物にならないくらいの強大な腕力を持ってるゆうかりん、なんとこのまま肩揉みしてくれるらしいんだよ
このね、ありがたいようなありがたくないような展開ね、俺は必死に「優しくね、優しくしてね」って言うんだよ 知り合いの高級なハムスターを撫でる時みたいに
優しくて小さい力でやってもらわないと俺の肉や腱がブチンブチンと音を立ててしまうことになるよ 優しくね、優しくだよ、本当にちょっとでいいからね、
って言い続けたらゆうかりんが「うるさい、わかってるって、それ以上言うと強くするわよ」なんて言うもんだからそこで黙るハメになっちゃうんだよね
今日のゆうかりんの有無を言わせない圧力と、それに簡単に屈してしまう俺 なんだかこの世の弱肉強食っぷりを端的に表してる感じがして厭なものだね
で、ゆうかりんが本当に優しく肩をむにむにしてくれるんだよ まあ優しくとは言ったけどもこれを人里のおばあちゃんとかにやってあげたら顔真っ赤にされて
「年寄りを労われ」って言われちゃうくらいの強さなんだろうけどね、今の俺にはちょうどいい感じだよ 普通の人よりはゆうかりんに慣れているからね
さてこれが気持ちいいかと聞かれると 気持ちいいような、そうでもないような そもそも俺、肩は凝ってない気がするんだよね でもこの気持ち良さは
「ゆうかりんに身体をマッサージしてもらっている」っていう事実から来るモノだということを俺は知っているから、笑顔でご奉仕に甘んじることにするんだよ
白い手がするすると俺の肩を押したり、つねったり、叩いたりするの 時々首回りもちょこちょこと触れてくれるんだよ やっぱり気分がいいものだよね
後ろからは「どう?気持ちいい?」なんて声が聞こえるから右手でおっけーのサインを出してみたりする すると「そう」って短く返事が返ってきたりね
そのまま俺はぼーっとしてアヘ面晒しながら、しばらくゆうかりんに良くしてもらっていた 最後はゆうかりんが少し力を込めて両肩をぽんぽんとやって
「はい、これで終わり」って言ってぺしっと叩くんだよ 名残惜しいけど全ての工程が終わったみたいだ、俺はお礼を言いつつ振り向こうとしたんだけど
そう思った瞬間にゆうかりんに覆い被されるんだ、おんぶをするみたいにね 身体がぴったりくっついて、肩から回された手がぴったりと俺を締めてね、
急接近したゆうかりんの顔が耳元で「元気の無いあなたを見てると不安なの、疲れたなら疲れたって言いなさい」って、すごく優しく言ってくれるんだよ
そのままぎゅっと顔をくっつけられる なんだかじんわりしたよね、ゆうかりん、ずっと俺の事を見ててくれたんだろうね 俺の知らない俺の事まで全部だよ
自分のことは自分が一番知ってるなんて嘘さ、俺のことはゆうかりんが一番知っててくれてるんだ そこが一番嬉しくて、ありがたくて、やっぱり好きなところだよ
「大丈夫、もうへっちゃらだよ」って言って、ゆうかりんの温かさを受け止めてやった でもこんなんばっかりだと、俺、甘えちゃいそうで困るね!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふふ


14 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと舐めたい
ゆうかりんと先っちょを舐めたい
久しぶりにゆうかりんとお菓子なんか作ってみたりするんだよ 今日はチーズケーキを作ろうと思い立って、二人で手を繋いでお買い物に行ってさ、
クリームチーズとか、ちょっと高値のいいお砂糖とか買ってきたんだよ 家に帰ってきて、さっそくゆうかりんと二人でエプロンに着替えるんだよ
俺の水色のエプロンと、ゆうかりんのピンクのエプロン、一緒に買ったやつだよ、もちろんお揃いだよ 「ゆうかりんエプロン似合ってるね」って言うのは
毎回のお決まりさ ゆうかりんが「ありがとう。あなたもね」って返してくれるのもこれまたお決まり いつも同じことを言うけど、ゆうかりん本当に似合ってるから
言いたくなるのもしょうがないよね 衰えを感じさせないどころか前よりももっとエプロンの似合う女の子になってる気がして俺まで嬉しくなるものさ
さてさて作業を開始してね、チーズを混ぜたりお砂糖を混ぜたり卵を混ぜたりするのさ 基本的にはゆうかりんが横から材料をどしゃーって入れてきて
それを俺が必死こいて混ぜる役ね そうするとさ、甘くてチーズの風味がたっぷりの液体が意図しない方向にちょっぴり飛び散ったりするわけじゃないか
間近で混ぜるのを見ていたゆうかりんのほっぺにぴっとくっついちゃったんだよ ゆうかりんの顔に白く濁った液体、まあそれはこの際置いといてだね
俺は「あっごめんね」って軽く謝ったんだ ゆうかりんは「あらら」とかそんな事を言いながらさ、自分のほっぺについたのを人差し指ですくい取るんだよね
そのまま普通だったら自分で舐めたりするじゃないか、億泰の兄貴だったら「誰だってそーする、俺だってそーする」とも言うだろうね 実際俺もやるよ
でもね、ゆうかりんは違かったんだよ にこっと笑ったと思ったらさ、「あなた、あーんして」って言いながら俺の口元に人差し指を寄せてくるんだよね
えっ、って言っちゃったね 俺に向けてくるとは思わなかったよね しかもさ、ちょっと戸惑ってあーんってするのが遅れたんだよね、ゆうかりんそれを見て
無理やり俺の口の中に自分の人差し指を潜り込ませちゃうんだよ 俺の唇の間を割って、ゆうかりんの人差し指が図々しく俺に侵入してくるんだよ
そのまま俺の舌を見つけて、ゆうかりんの指が自分の身体を擦りつけるようにするんだ その瞬間に甘い味わいが広がるよ、俺が思っていたよりも
なんだかどうしてかもっとずっと甘いんだよ、ぱあーって広がるんだよ いい砂糖とかチーズとかそういうのじゃないよね、もっと別の甘さってやつだよ
そのままゆうかりんの指はしばらく俺の口の中に居座ってね、唾液をちゅくちゅくと玩んだ後にするっと引き抜いて出ていっちゃうんだよ 少しの間だけど
俺としてはすごく長い間の出来事に思えたよ ゆうかりんはすまして笑ってさ、「どう?お味の方は」なんて聞いてくるんだよ いつの間にか俺の手は
完全に止まっていてね、ゆうかりんの問いになんて答えたやらとまごついてしまうの 最終的に出た答えは「甘かった」っていう単純なものだったよ
「それはよかったわね」なんて言って自分の人差し指をぺろっと舐めるゆうかりん さっきまで俺の口に入ってた指だよ、ということは俺の唾液がだね
今まさにゆうかりんの唾液と混じりあったわけで なんとも言えない感情が精神と時の部屋に突入してしまったような気分さ なんだか恥ずかしかったから
俺は材料を混ぜ合わせる作業に戻るよ ゆうかりんはにこにこと微笑んだままま今度は人差し指に音を立てて吸いついてみたりしながら顔をぐっと寄せるんだ
「今度はあなたがお願い」なんて意味深な事を言ってね、混ぜてる途中の俺の手に自分の手を重ねるんだよ 半ば無理やりに俺の手を開かせて、
人差し指を原液にちゅぷっとつけるの そしてそのまま俺の指を持ってゆうかりんが自分の口元へ・・・ こんなことばっかり何度も繰り返したよ
結果的にチーズケーキは上手に焼けました でも最初の構想の段階に比べたらちょっぴりサイズが小さくなってしまったような気がするんだよね
チーズケーキはケーキにするために焼くものであって、指につけて舐めるものではないんだよね、当然だけど思い知ったよ!おいしいね!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふ


15 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと寝たい
ゆうかりんの膝で寝たい
なんだか今日はあくびばかりしている気がするよ 昨日の晩にゆうかりんが「もっと」って何度も何度もいったせいで寝不足なんだと思うんだよね
ゆうかりんは一回火がつくと燃え尽きるまで一直線だからね、時々窓の外が白んでくるまで身体を重ね合わせていたり、なんてこともあったりするよ
男には「打ち止め」というものがあるっていうことを知って欲しいところだよね ヤゴコロ印の栄養ドリンクを冷蔵庫に何本か並べて置いてあるんだけども
これを使うのは「ゆうかりんが積極的な時」だよ 間違っても仕事の前に一本、なんて使い方はしないんだ 限界を無理やりコントロールしてこそ男だよ
さて そんなことを言っても眠いものは眠いよ また俺の口からあくびがコンニチワするの、何やら図々しい奴で、随分と俺に情けない声を出させるのさ
そんな姿を見て、ゆうかりんが俺のほっぺをつつくよ 「またあくび。そんなに眠いの?うつっちゃうじゃない」なんて言って口元に手をやったりするの
あくびが伝染するってのは誰が言い始めた言葉なんだろうね、何故だか本当にあくびってうつるんだよね、不思議なものだけど全く便利ではないんだよね
ゆうかりんのちっちゃなあくびに「ゆうかりんいつでも眠そうにしてるじゃないか」ってツッコミを入れるのは簡単だけども、含まれるデメリットを考えると
軽く突っ込む気にはなれないんだよね、確実に顔赤くして怒ると思うよ 絶対「眠くなんてないわよ」とか、むしろ「眠くて何が悪いのよ」とか言うに決まってる
そんなことを思いながらゆうかりんの顔をじーっと見てたんだよね、どちらかというとぼーっとだけどね そしたらゆうかりん、何を思ったのか顔を赤くして
「眠くない、私は眠くないからね!」って言うんだよ そのまま俺のほっぺをひっぱったり、小突いてきたりするんだ 嘘のわかりやすい単純なゆうかりんさ
でね、俺はゆうかりんにお願いしてみるんだ、「膝枕して」ってね この眠気を有効活用する方法を足りない頭で必死に考えたんだけど、導き出されたのが
ゆうかりんのやわやわな腿の上でまどろむことだったんだよ いいよね膝枕、膝枕はすごいぞ相当な人気者だぞ 膝枕を嫌いっていう人には出会ったことないよ
一度脳内に「膝枕」という言葉が浮かんでしまうともう心は膝枕一色というかゆうかりんの腿の色一色に染まってしまって俺をいい気分にさせてくるんだよ
更にいい気分になるためにゆうかりんに再三のゴリ押しさ 「ゆうかりんが膝枕してくれたら俺は嬉しい」とか「膝枕するゆうかりんはかわいい」だとか
適当なこと並べまくってゆうかりんをちょっとずつその気にさせてやる でもゆうかりんは膝枕してくれることに対してイエスも言わず首を縦にも振らないんだ
理由を聞いてみると「私があなたに膝枕するとするじゃない?そしたら私はあなたに膝枕してもらえないわ」だってさ ゆうかりん、お前もか!って感じさ
ほらねやっぱり膝枕は人気なのさ 遊園地・映画館・膝枕ってくらい定番の娯楽なんだよきっとね 同時にゆうかりんと俺の趣味が合ってることが嬉しいよ
でも今日は譲らない ゆうかりんに膝枕してもらえなかったら俺の内側で眠ったり起きてたりする金色の獅子は次第に大きさを増していって、ついには大爆発、
ゆうかりんに不幸を与えてしまうかもしれないからね ここはいっちょ土下座と決め込むよ 最上級の謝辞、極まった和の心、完成された美しいフォーム、
そして何故だかやたらと謝罪に定評のある俺 これを食らっちゃゆうかりんもひとたまりもないだろうね フローリングに額をぐりんぐりんと擦りつけて
最終的にゆうかりんの心をポキンと折ることに成功したんだ 目を細めてため息を聞こえるように吐いて、「もう、今日だけだからね」って言ってくれるの
やったよやったね大成功だよ やはり何かを勝ち取るってのは気分がいいものさ さて早速勝利の美酒に、いやゆうかりんの腿を味わうとするかな
あっ言ってなかったけど俺の膝枕は「うつ伏せ」だからね、ゆうかりんの膝、腿、スカート、女の子部分、そこらへんに顔を埋めるようにするのがポイントさ
そう伝えてやるとね、「聞いてない」とか「そんな恥ずかしいことするわけないでしょ」とか言うんだよ できるできないじゃない、やるんだよ!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふ


16 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 1/16
ゆうかりんと分かれたい
ゆうかりんと二つに分かれたい
変な話だけど、ゆうかりんはT字路とかがすごく得意さ ついでに言うとY字路も得意だよ 大得意だよ、幻想郷かくし芸大会に出れるくらい得意なのさ
おまえはいったいなにをいっているんだと聞かれるだろうから先に言っておくとアレだよ、ゆうかりんの特技の一つに「分身」っていうのがあるじゃないか
ゆうかりんが「いつものゆうかりん」と「ちょっぴり髪の長いゆうかりん」に分かれるステキ技さ 初期のドラゴンボールみたいにお粗末な弱点があるわけでもなく
完璧に自分を二人にするんだから単純に戦力は二倍だよ、これってすンごいよね ゆうかりんを強者たらしめる要因の一つだと俺は思っているよ
で、ね、だから二つに分かれる道とかゆうかりん有利つけられるんだよ 「私はこっち」「じゃあ私はこっち」ってある意味一人二役ができちゃうんだよ
便利だよね、身体を張った○×クイズとかもイケるんじゃないかな、どちらかがハズレで、そのハズレの方の扉の先は泥沼になったとしても
ゆうかりんとしては「片方やられた」ぐらいでしかないんだよ 妖怪として強いだけじゃなくて生活にも役立つ分身能力、あなたもお一ついかがですか
最近ゆうかりんが分身したのは家具の配置を変える時だったかな、冷蔵庫とかあれ重いじゃないか、でも微妙に向きとか変えたくなってしょうがなくてさ
そういう時はゆうかりんに手伝ってもらうんだよ ゆうかりん、というか妖怪さんって生き物は大抵華奢なんだけど、見た目以上に強大な力を持っていてね、
「こんなの一人で持てるけど」って、微妙に得意そうに言うんだよね 実際ゆうかりんなら一人の状態でも何も問題無く持ち上げることができるんだけども
引きずったら床に傷が付くし、乱暴にすると冷蔵庫の中のものがグチャグチャになっちゃうからっていう理由でわざわざ二人になって運んでもらったの
えっ俺かい 俺も一応は手伝ったんだけどさ、ゆうかりん曰く「蚊が止まるか止まらないか、ぐらい」だそうでね いやあまあ男のプライドとか元から無いのよ
あとはついでに本棚も動かしたよ 本を全部入れっぱなしで、ちょびっと後ろに傾けてそのままゆっくり運ぶのさ 置く時もいつにも増してそーっとね
こんな感じで、ゆうかりんが分身できるから何かと役に立つ場面もあるんだよね 毎回俺はストレートに「分身すごいですね」みたいな感想を述べるんだけど
ゆうかりんはフンと鼻を鳴らして「あなたがもうちょっと頼り甲斐のある男だったら分身する必要もないのにね」なんて言ってくれちゃうんだよね 手厳しいよ
一通りの仕事も終えて、俺は勝手にお茶の用意なんかしてみる 今日はゆうかりんが二人いるからお茶も三人分だよ いつもよりちょっと贅沢だね
と思ったんだけどゆうかりんは「最近身体が鈍ってるのよ」とか言いだしてね、何故だか二人揃って外に飛び出しちゃったんだ これまた何故だか知らないけど
セットで二本になった日傘をお互いに構えて、ぶんぶん振り回して「稽古」なんかするの 弾幕勝負じゃなくてゆうかりんの得意なほうの物理攻撃さ
本質的には「カッコいいチャンバラ」って感じなんだけど、目の前ではCGたっぷり仕様の洋画みたいなバトルシーンが繰り広げられるわけなんだよ
宙に浮いたゆうかりんとゆうかりんがくるくると踊るように攻撃しあうの お互い実力は拮抗しているようで、攻撃が日傘と日傘で受け止められてしまうの
それがなんというか殺陣みたいでカッコイイんだ そんなゆうかりんを部屋から見上げながら、淹れてしまった三人分の紅茶を飲んだりするよ
そんなゆうかりんも夜には一人の状態に戻るよ、まあお布団の大きさの関係があるからね、ゆうかりんが二人だと狭くて微妙に寝辛くなっちゃうんだよね
分身をした後は何やら身体に負担がかかるらしくて、諸々の若干の痛みだの全体的に筋肉が疲労を感じるとのこと それは辛そうなものなんだけども
「いいのよ。毎晩あなたが抱きしめて寝てくれれば、このくらい」ってゆうかりんが言うから大丈夫なんだろうね 俺に癒しの効果があったとは驚きだよね
分身の次の日は微妙に睡眠時間が長くなったりするんだ 無理させちゃってごめんね、でも分身はすごいよ!カッコいいよ!俺もしたい!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふ


17 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと真似たい
ゆうかりんとモノマネしたい
ゆうかりんのモノマネっていうのは大抵似てないんだよ まあ音ゲー時代を捨ててモノマネ師になったあーたん程本気でモノマネしてるわけじゃないから
当然といっちゃ当然なんだけどね 時々何か適当な事やってさ、それが全っ然面白くなくてさ、それでも一応笑って「あはは今の何のマネ?」だとか
優しく聞いてあげたりすると微妙に悲しそうな顔をしながら「あなたのマネ」とか言ってくるんだよね いやね、全く気付かないってのも問題だよね
そもそも俺そんなに残念な顔して「ウオオオオおっぱいおっぱい!」とか言ってましたっけ ちょっと偽造捏造その他諸々の疑いが感じ取れるところだよ
これが俺の心に魚の小骨みたいにちくっと引っかかったから今日はある程度言ってやる事にするよ ゆうかりん、モノマネあんまり似てないね、ってね
そしたらゆうかりんは思ったよりマジメにその事を受け止めてくれたみたいでさ、「似てないのかー・・・」なんて言っちゃったり 微妙にしょげているのが
いつも見ない表情で可愛らしくもあるよ でも「これでも自信あったんだけど」って言うのは流石にそんな馬鹿なって思うよ 逆に不安になるレベル
俺ってそんな卑猥な顔して下らない事ばっかり言ってるような人物だったのかな、ってね 二人揃って腕を組んでしまってどうしようもない状況に突入さ
そしてね、ゆうかりんが唐突に言い出すんだ 「あなたとは毎日顔を合わせてるから真似っこが通じない」ってね あっ「真似っこ」って言うの可愛いねうふふ
何でもゆうかりんによると、毎日顔を合わせる仲だから細かい部分とかが通じなくてダメなんだって、だから理解できないものなんだって 一理ありそうで
結局まったく無さそうだよ 毎日顔を合わせているからこそ細かい部分に気付くんじゃないのかな、ていうかゆうかりん、そんなにムキにならなくても・・・
そこでゆうかりんが今度は勢い良く立ち上がるんだよ 「他の奴らに見てもらえばハッキリするでしょ」とか言いながらね ちょっと待って、止めていいかな
誰に見せるつもりなのか知らないけどさっきみたいな俺のモノマネされるのはぶっちゃけ恥ずかしいよ これ必死で止めたくなるのも無理はないよね
でもゆうかりんはかなりやる気、冬用の上着を着て、俺の上着も投げてよこして「外出の準備をなさい」なんて言ってくるの 無茶苦茶だよこの展開
俺は必死に止めようとするんだよ、でもゆうかりんもその都度反論してくるの 「みんな忙しいよ」って言っても「毎日暇してる奴を知ってる」って言うし
「俺恥ずかしい」って言っても「私の最愛の人なのに、何を恥ずかしがる事があるのかしら」なんて言ってほほ笑むんだよ 都合のいい言葉を使って
俺を黙らせようとするゆうかりん、こういう時だけそんな言い回しをするんだ、ズルい女さ さてさてそんな事を言いつつ到着したのがはく霊神社さ
ここなら確かに何時でも暇が有り余ってるな、って思っちゃった俺は少しだけ反省するフリをするべきかな 炬燵に下半身を突っ込んでお茶を飲んでる
巫女さんと子鬼さんを発見したよ 俺とゆうかりんに対して「何だこいつ」っていう目線をくれるんだけどゆうかりんはお構いなしにまず説明に移るんだよ
これからするモノマネが誰のモノマネか当てて欲しい、ってやつね そして相手の同意も得ずに「それじゃあいくからね」って言って咳払いするんだよ
でさ、でさ、俺はさっきも見たよそのネタね 何度も言うけど俺はそんな顔してそんな事言ってないからね、それに手もワキワキさせてないと思うからね
当然だけどモノマネを見たお二人は誰のマネだかわからないどころか「春度が溜まっちゃってるなぁ」みたいな顔をするんだよね 当然の反応だよ
「ほらね、ゆうかりん、誰もわからないから今日は帰ろうね」って言って腕を引くんだけど動いてくれないゆうかりん 「この人のマネだったんだけど」って
簡単にネタばらししちゃうんだよね やっぱりゆうかりんのモノマネは下手、っていう事実が理解できたのは収穫だけど、あれれちょっとまっておかしいぞ
炬燵のお二人が俺の事を「うわぁ」って目で見てるぞ ちょっと待ってこれステマの類だろやめて下さいよ、俺本当にそんなこと言ってない!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふ


18 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんに叩かれたい
ゆうかりんに首筋を叩かれたい
本気で叩かれたら気を失うどころか全てを失ってしまいそうな気がするよ 花京院みたいに当て身するとしても力加減を考えて欲しいものだよね
それに首っていうのは危ない、もし首の骨が折れてしまったらあれだよ、植物人間モード突入しちゃうからね 植物人間と言っても本当の植物じゃないから
ゆうかりんが花を咲かせてくれたり弄ってくれたりしないんだよね だから延髄は叩いちゃダメだよ、ついでに言うと飛び蹴りもダメね、絶対ダメだからね
さてさてね この時期になるとお風呂から上がっても少し経っちゃうと身体が冷えてしまうから嫌だよね 湯船の中であんなにも温まったと思っても
最終的に手足は冷たくなってきて、寝る時に差し支えるんだよ でも冷え症で悩んでるのは俺くらいのもので、ゆうかりんは全然そんなことないって言うの
「うーん、身体の鍛え方が違うのかしら」なんて言って足をぷらぷらとさせてみるゆうかりん いやでも俺は本当の理由を知ってるよ、本当は冷えるのさ
ゆうかりんの手足も俺と同じくらい冷たくなっちゃうんだよ、でもその時に俺の身体に押し当てたり、何か理由をつけて俺に暖めさせたりしてるわけだから
最終的には冷たくないんだよね まあね、だってゆうかりんに「手、握って?」って言われたら握る以外の選択肢がコマンドリストに表示されないじゃないか
握るよね、そうすると俺の熱はゆうかりんへ伝わって、ゆうかりんの冷たさが俺の身体に染み込んでいくんだよね 逆に言うと俺が冷えて困ってるのは
ゆうかりんのせいということになる まあ、特に余計な茶々を入れるわけでもなく、「ゆうかりんは強いんだね」なんて言いながら笑ってみせたりするよ
でね、俺はホットミルクを作ったんだよ 寝る前にホットミルク、定番だよね 身体は温まるし安眠にも効果があるんだよ、うしのちちパワーってすごいよね
とりあえず自分の分を作ったんだけど、ゆうかりんに見つかってしまったのはこれまたいつも通りな感じかな で、何も言わずに飲まれてしまったんだよ
青いマグカップは俺のだって言ってるのにお構いなしのゆうかりん 挙句の果てに「もっと甘いほうがいい」とか言って人工甘味料を足したりするんだ
やれやれと思いながら今度はピンクのマグカップでまたホットミルクを作るんだ そっちがその気なら俺にも考えがある、ゆうかりんので飲んでやるんだよ
ゆうかりんが飲み終わる頃にようやく牛乳が温まってね、同時に手足は冷え切って残念なことになっているんだ とりあえずホットミルクを飲むよ
温かくて、甘くて、おいしい それだけだよね、単純な飲み物だしね 一口二口飲んでからふと気付くの、ゆうかりんがじーっと俺の顔を見てる事をね
そんなに俺の顔を見てもホットミルクはあげられないし、ピンクのマグカップは渡さないし、俺の目からホットミルクやらオプティックブラストは出ないんだけどね
スルーして飲み続けるんだよ 今だけは「俺のものは俺のもの」っていうジャイアニズムですらない当然の論理を前面に押し出してやれるよね
そしたらね、ゆうかりん、俺の後ろに回るんだよ そしてね、何をするかと思ったら、俺の首筋をとんとん、とんとんって叩くんだよ ちっちゃく、優しい力でね
いきなり打撃に走ったゆうかりんに些細な驚きを感じる俺 どうしたの?って聞いたら「知ってる?赤ちゃんにはこうやってげっぷをさせるのよ」だなんて
嬉しそうに言われてしまったんだ なるほどね、ゆうかりん、最近子育ての本とか読んでるからね、豆知識的なことも理解し始めたんだね、いいことだよ
赤ちゃんにミルクを飲ませたらげっぷさせないと吐き戻しちゃうことがあるから大事な行為だよ 母性というものを着実にモノにしていくゆうかりんに驚きさ
でも少しばかり違う点もあるんだよね、まず俺は赤ちゃんじゃなくて下の毛もワイルドウルフな成人男性だしね、それに叩くのは首筋というよりは
どちらかというと背中の方がいい気がするよ 背中をすりすりしてあげるくらいでいいのさ 後はね、ミルクを飲み終わってからやってあげるといいと思うの
飲みながら首筋トントンされて俺は気が気じゃないよ、ホットミルクに波が立って俺の鼻とかにハネたりするんだ 熱い!ちょっと落ち着いて!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふ


19 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと嫉妬したい
ゆうかりんに嫉妬したい
腕を組んで人里でお買いものをするよ 何となく今日はそんな気分がしたのでエリンギを買ってみる 気分は「だぜ」だよ、むしろだぜだぜ だぜだー!
バター焼きにするとなかなか太りそうな味になっておいしいの、ゆうかりんも好きだし俺も好きだからちょうどいいよね 今日のおゆはんは決定だよ
少しばかり多めに買っておくことにしよう、久しぶりにオリーブオイル漬けなんかを作ってみることにしよう お腹が空いてる時だと買い物が捗るね
俺が八百屋のおばちゃんとお金と商品のやり取りをしている時に、ゆうかりんは冬なのに薄着にハチマキをした八百屋のおっちゃんと談笑してたんだ
外交用のゆうかりんの笑顔、上品に笑ったりしていくつかの言葉のやり取りだよ 俺はそんな様子を横目で見ながらおつりとエリンギを受け取ったよ
他に買うものはあんまりなくてね、適当に引き上げるの うす暗くなるとますます歩き辛くなる魔法の森を、またゆうかりんと手を組んでえっちらおっちら
そんな時にゆうかりんが不意に「嫉妬しないの?」って言ってきたんだ 今度はいつものゆうかりんのテンション、俺の前でしか見せない方の顔さ
何となく言いたいことはわかるよ、さっきの事だろう、でも何も知らないといったふうを装って適当に反してみた 「何?」なんてね、白々しさがマックスさ
「まあ、しないんならいいんだけど」なんてこれまたゆうかりんはよくわからない事を言って、組んだ俺の腕を少しだけぎゅーっと下方向に引っ張るの
これで腕がすっぽ抜けなくなった自分の身体を褒めてやりたいよ、ブチブチッと嫌な音が鳴って腕が超合金みたいに取り外し可になったら嫌だもんね
嫉妬、してないと言えば嘘になるよ 本当のことを言ってしまえば、ゆうかりんが他の誰かと会話するだけで俺の胸の奥ではメラメラとオレンジ色の何かが
端っこをボロボロにしながら燃え広がっていくんだよね 男と喋る、という事だけじゃなくて、誰と喋ってもそうだよ ゆうかりんったらある意味外面いいから
知り合いは結構多いんだよ むしろ一方的な知り合いも多かったりするよ、向こうからのね こっちが知らなくても向こうが勝手に話しかけてきたりするのは
ゆうかりんの妖怪としての評価が関連しているのだろうね でも、そんな会話ですら、本当は俺の心にハイオク満タンを注ぐ結果になってるんだよ
俺以外の存在と会話して欲しくない、俺以外の方を向いていて欲しくないよ でも人間も妖怪も結局は社会的な生き物で、生きていく上では必ず誰かとの
コミュニケーションが必要になってくるからそれは確実に無理なんだよ 無理なことを願い続けてるのさ、儚いよね、儚いというよりは子供っぽいけどね
「私はするわよ」って、ここでゆうかりんが俺の思考を塞いでくる 「何が?」ってさっきとあまり変わり映えのしない返答で反応してみることにするよ
次に返ってきた言葉は短いものだったよ 「嫉妬」ってね、それだけ言うんだ、ゆうかりん はっとしてゆうかりんの方を向くよね、そしたらゆうかりんも
俺の方を見ていたんだよ 「本当はあなたに他の誰かと喋って欲しくないの、目を合わせるのだって嫌。ずっと私に構って欲しいって思うもの」ってね、
ぽつぽつとゆうかりんが言うんだよ、それもさっきの俺の脳内と同じような事をね なんとなく弱々しいその言葉は周りの木々に吸い込まれていくような感じで
靴の裏が擦れる音がこの場に残りそうだったんだけどさ、俺はしっかりとその言葉を聞いてやったよ 「そうなんだ」って言ってやると、ゆうかりんは
俺から目を逸らして「やっぱり忘れて」って言うんだよ 目は逸らすけども、手だけはさっきよりもずっとずっとギュッとしてさ、本音と建前が俺の前で
微妙な距離を保ちつつ拮抗しているみたいだね 負けないくらいに手を握ってやると、ゆうかりんは恐る恐るといった感じでもう一度俺の顔を見るのさ
俺から出た言葉はこうだよ 「ごめんね、ゆうかりんがそんな風に思ってるなんて気付かなかった」ってね、自分のことは棚の上に絶賛放置中、よさげな答えを
ゆうかりんにあげるのさ 思ったよりもこの感情は一般的なものなのかもしれないね、だってゆうかりんを独り占めしたいと思うのは当然だよね?ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふ


20 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと通わせたい
ゆうかりんと想いを通わせたい
毎日毎時間毎分毎秒顔を合せていてもお互いにまだ気付かれていない感情というのはあると思うんだよ、それは重い扉の向こうにあるんだけども
お互いを拒んでいるわけではなくて、鎖のついた錠をブチ破って外に出てくる機会をシコシコタンタタンと狙っているだけなのさ 誰にでもあることだと思うよ
そんな気持ちに会える日を二人で待ち続けたいもんだね、ゆうかりんと俺の二人でね お互いにお互いを見ながら首を長くして待っていたいものだよね
さてさて 家から帰ってみるとゆうかりんが大きめの鉢を抱えているのさ 「それどうしたの?誰かにあげるの?」って聞いてみたら「まさか」なんて
笑われて返されてしまった それもそうか、大抵の人は「鉢ごとの花」っていうのを贈り物として認めてくれないんだよね、ブーケにしないと嫌だとか
都会育ち温室育ちゆとり教育世代みたいな事を言っちゃうんだよ、それが現実なんだよね ゆうかりんは俺の目の前にどすんと鉢を置いてね、
「去年の、夏の、お庭の西側にあったムクゲの子よ。種から咲かせたの。あなたと話がしたいって言って聞かないんですもの」だなんて説明してくれる
ゆうかりんにはお花の、というより植物全般の言葉がわかるんだよね 言葉がわかるっていうと何やら語弊がありそうな気になっちゃうんだけども
実際に今言ったみたいに理解してるからそういうものなんだよ 一方的じゃなくて意思疎通までできるんだよ、ゆうかりんの能力に関わってるらしいよ
夏の花を冬に咲かせることも容易らしく、今日みたいなことはたびたびあるんだよ 目の前でゆうかりんはにっこりと笑ってくれるんだけども、
申し訳ないんだけど俺にはそんな能力はないの 植物の感情がわかったりとか、しないんだよね 俺が普通なんだよ、普通に言うとこれが普通なのさ
だから「話がしたい」と言われても俺はいささか戸惑っちゃうわけなんだよね でもせっかくこの時期に種から花にまでなってくれたのを無碍にするのも
なんだか申し訳無い気がするよ ここはゆうかりんに今思ったことをそのまんまゆうかりんに相談してみることにする 「ふむふむ」だなんて言いながら
それらしく俺の言うことを聞いてくれたんだけど、聞き終わったら軽く息を吐いて「声を出す事だけが会話じゃないでしょう、いつも言ってるじゃない」って
そう言うんだよね 直接的な答えにはなってないけど、なんとなく意図するところはわかる気がするよ 俺はソファに腰かけて、目の前に鉢を置いて、
花びらとか葉とかを優しく撫でてやるんだ 声を使わなくても触れ合いの中に別の「会話」を生み出すことができるってわけだね 肌で触れ合うことで
互いに伝わる何かもあると思うんだよ というより、今の俺にはこれくらいしかできることがないからね、できることをするべきだと都合良く思ってるよ
「この子、すごく喜んでる」なんていつの間にか横に座ったゆうかりんが通訳さんしてくれるんだ 「自分の子供くらい抱きしめられる大人にならないとね」なんて
意味深な事を言ってくすくすと笑うんだよ 俺は心をくすぐられたような気になってさ、それと同時に何かがいじらしくなって、そのまま腕をずいっと伸ばして
ゆうかりんの髪に触れてみるんだよ 茎を優しく撫でるみたいにゆうかりんも撫でてやる、ゆうかりんが何か言って身体を動かすけどまだまだ撫でてやるよ
こっちもこっちで伝わる事があればいいな ゆうかりんに伝えたい事はまだまだあるからね、伝えてやるとも みんなで触り合ってこの日は終わったんだ
そして、なんだっけかな、そのムクゲの花はしばらく寝室にいたんだけども、結局のところ枯れてしまった まあ今は真冬だし、しょうがないとは思うよ
「次の夏にはこの子の子と会えるのよ。楽しみね?」なんて俺を見ながら言うゆうかりん 種を残していったらしい こうやって花というものは姿を変えて
また俺とゆうかりんの前に現れるんだろう 不思議なものだよね 俺は「この子の子、って微妙に言い辛いよね」とか適当なつまらない話をして、
ゆうかりんの頭をまたわしゃわしゃと触ってみたりするんだ 「もう、それはいいって」って言って身をよじるゆうかりん、いいじゃないか!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふ


21 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと抱き合いたい
ゆうかりんとハグしたい
まあね、「しよう」って言ったら「うん」と返ってくるよりはそのまま温かい抱擁が返ってくるような関係だけど、改まって考えてみると、したいよね、すごく
「抱きごこち」っていうのはどんな要素で決定するモノなのかは知らないけど、俺が知ってる中で一番抱きごこちがいいのはゆうかりんなんだよ
ぎゅーってやって、ぎゅーってやられると、すごく気持ちいいの 力を加えられているのに心の中では何かが溶けるようなそんな不思議な感じがする
たぶんこれは古来より神々の間でのみ行われてきた、徳のある行為なんだなと思うんだよ まあ俺もゆうかりんも神じゃないし、神とか好きじゃないけどね
適当なお勤めを適当に終わらせて、魔法の森を小走りで歩いて帰って、ようやくゆうかりんの待ってる我が家に到着して、ただいまーって言いながら
玄関を開けると「おかえりー」の声と共にゆうかりんが抱き着いてくるのはいつものことだし、俺が抱きしめ返すのもこれまたいつものことだよ
でも今日のゆうかりんは離れてくれないの、俺の胸元に顔をうずめてぎゅぎゅーっとしてそのまんまなの 仕事上がりだから臭いよって言うんだけども
それでも離れないんだよ そのまま五分くらい、いや十分くらいかな、ずっとゆうかりんの両手に身体の自由を奪われていたわけなんだよ
ようやく顔をあげたゆうかりんはいつもよりキラキラとした目を見せてくれるの ゆうかりんは今日のお昼ごろにぶらぶらとお散歩してたそうなんだけど
そこで話好きな死神さんに会ったんだってさ、ゆうかりんが「あいつよ、あいつ」って言うからきっと小町さんの事なんだと思う、確かに話好きな感じだよ
そのまま適当に当たり障りのない話をしたり仕事をしてない事を指摘したりしたんだって、その中でさ、小町さんが最近聞いた雑学を披露してくれたんだって
「ハグってあるじゃん。まあただ抱き合うだけなんだけどさ、あれって精神的なストレスが無くなってスッキリするんだって」ってさ、そんな話だったんだって
そのあと肘でゆうかりんを小突いて「アンタは知っておいた方がいい知識なんじゃないの」とか嬉しそうに言われたとか そんな事があったんだって
で、ゆうかりんは早速帰宅直後の俺を強く抱きしめて試してみたというわけだね 自分の身体を第一に考えてくれる子の存在というのはすごく嬉しいね
でも「どう?ストレス減った?」って聞かれても自分としてはあまりわからないものなんだけどね でも温かい気持ちにはなれたよ、って言って、
そのままゆうかりんを子供をあやすみたいに抱きあげてやったよ ゆうかりんは良かったと言わんばかりの表情で俺の手を受け入れてくれたんだ
確かにストレスは減ってるかもしれない、減りすぎて逆に気持ちいいくらいなのかもしれないよ でもね、俺思うんだけど、元々ストレス無いんだよね
いつもゆうかりんと一緒にいるから勝手に癒されるし、嫌な事には出会わないし、むしろ自分が一番望んでいる事をずっとやってる状態だからね
こんな生活じゃ間違ってもストレスなんて溜まらないよ、溜まるのはムラムラとした別の何かさ それにね、抱き合うとストレスが減るってのはわかったけど
よくよく考えてみたら毎日抱き合ってるから解消されてる理由もあるんだよね 起きた時も布団の中で抱き合うし、出てからも抱き合うし、家を出る前も
帰ってきた時も風呂でもベッドの上でも抱き合うしね 着替え終わって、ご飯の準備をしようとする俺にもゆうかりんはまだ抱き着いてくるんだ、後ろから
もう大丈夫だよって言ってもやめてくれないの 挙句の果てに「抱きしめ返してくれないと私のストレスが大変な事になる」だとか言い始めちゃってね
抱きしめないとストレスが溜まるってのは初耳だよ、ゆうかりんも大変なんだね わかったって言いながら片手で抱きしめて片手で米を研いだりしたよ
でね、とある日に、ゆうかりんとお散歩してたらいつだか話に出た「お話好きの死神さん」に会ったんだよ にひっと微妙に下品な笑みを浮かべながら
「ストレス減った?」なんて聞いてくるんだよ 俺もゆうかりんも顔を見合わせてさ、その後適当にはいはいって言って流してやったよ!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふ


22 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんに着せたい
ゆうかりんに服を着せたい
ゆうかりんに一番似合うのはチェックのベストとスカートのいつもの服だと思ってるよ、時々青いのを着たりするけどやっぱり赤が一番かわいいよ
でも他の服を着て欲しくなる時だってもちろんあるんだよね、気分の問題さ だってさ、茹で鳥をナンプラーで食べ続ける生活を想像してごらんよ
おいしくても微妙に飽きるよ、そういう時にスイートチリソースがあったりするといいんだよね まあその程度の話なんだけどね 誤解を生みかねないけど
ゆうかりんに飽きるってことじゃないよ、そればっかりはあり得ないと思う ゆうかりんは毎日表情を変えるからね、鶏肉と違って味の予測ができないからね
さてさて俺の考えを聞いてほしい ゆうかりんにどうしても着せたい服があるんだよ、ヤフオクで頑張って競り落としたやつなんだけど、これをどうやったら
ゆうかりんに着せられるかって考えてみたんだよ 腕組みしながら家じゅうをうろうろして色々な考えを頭の中でトパンガリーグみたいに戦わせてみたんだ
そしたら一つの考えが烈火拳のように抜きん出てきたんだよ この方法なら成功する、いや、成功以外に道が考えられない、そんな素敵な方法さ
早速試してみることにするよ まずゆうかりんの箪笥を開けるんだよ ゆうかりんの下着とか肌着とか全部ひっつかんで、袋にポイポイと放り込んで、
そしてそっとベッドの下に隠しておくんだよ 次にクローゼットにかかっているベストだのスカートだの、そういうものも同じように隠してしまうんだよ
この状態で目に入る位置に着せたい衣装をひとつだけ置いておくんだよ これで完璧さ、消去法って奴だね、足を焼かれてるなら飛ぶしかない、みたいな
そんな切羽詰まった状況にゆうかりんを置くのさ 自分は天才科学者なんじゃないかと思えるくらい完璧な方法だね、案外俺も捨てたモンじゃないね
ここまでの準備をゆうかりんが寝ている間に実行しておいたんだ、早朝にね 布団の中で日向の猫みたいに丸まってるゆうかりんを起こさないように
物音を立てずに済ませてやったよ あとはいつも通り、額にキスして起こしてやってね、しばらくスキンシップした後に「朝ご飯作るから先に着替えたら?」って
提案してやるだけさ これまたいつも通りに「やだ」とか「もっと寝る」とか言ってぐずるゆうかりんを無理やり起こしてあげるんだ カーテンもバッと開いて
布団をひん剥いて上半身を無理やり起こしてやるの、これで起きない奴はいないよ 「じゃあ俺朝ご飯作るからね」って言って寝室にゆうかりんを置いたまま
自分は閉めた戸の向こうで抑えきれない興奮を全身に廻らせて待っているのさ 他に着る服が無いことに気付いたゆうかりんは俺の置いておいたあの服に
袖を通すしかなくなるんだよ さあどうなる、さあどうなる!って感じでワクワクして待ってたんだけどさ ゆうかりんのとった行動は結構ワイルドなもので
尚且つわかりやすいものだったんだよ パジャマのまま起き出てきて俺を見つけるとそのまま顔をぐっと掴んで俺の口を変な形にさせながら
「あなた、私の服が変なのしか無いんだけど・・・あまり悪戯はしないで頂戴ね」なんて言うんだよ そんな抜け道があったとは予想外だね、完敗だよ
ギリギリギリと顎に圧力をかけられて顔の骨が変形してしまいそうだったから簡単にタップ ゆうかりん、俺を怒るより先にその服を着てくれればよかったのに
朝っぱらからぷりぷり怒るゆうかりんに全てのワケを話す俺だよ ゆうかりんは呆れ顔になって「姑息な真似ばっかりするもんじゃない」なんて言うの
せっかく隠したいつもの服も戻してね、シワができたからってイチャモンをつけられて俺は苦手なアイロン掛けにいそしむ事になっちゃったんだよ
「全く、素直に言えば着てやらないでもないのに」なんてゆうかりんが腕を組みながら言うんだ それを聞いて反応する俺、「本当に?」って尋ねてみたら
「でもあれは嫌、恥ずかしい、変」なんて返ってくる 俺はそんなにおかしいと思わないよ、ビキニアーマー いいじゃないかこれ、日本のRPGの正装だよ
全然変じゃないし強そうに見えるよ、それにゆうかりんに合いそうな赤をせっかく選んで買ったのに え?そもそも服じゃない?そんなぁ!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふふふふふふふ


23 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと話したい
ゆうかりんの事を話したい
今日は我が家にアリスさんが久しぶりに遊びに来ていたよ 俺が仕事してる間にふよふよとその辺をお散歩していたゆうかりんとばったり会ったんだってさ
特に用事があるわけでもないからおじゃました、って本人は言ってたよ アリスさんは数少ない「気兼ねしないで話せる人」でさ、色々と良くしてもってて
俺もゆうかりんも助かる部分はあるんだよね 今日のお連れの人形さんは黒髪で目がキリッとした感じの子、名前を聞いたけど難しくて覚えられなかった
俺が帰ってくるなり「紅茶淹れて」ってお願いしてくるゆうかりん 自分で淹れればいいじゃないか、って言うんだけども「あなたのが飲みたいの」と言われて
一瞬でまんざらでもない気分になっちゃう俺だよ そんな俺を指さしてアリスさんに「ね?扱い易いでしょ」なんて言ってるのも聞こえたんだけどね
向かい合って座るゆうかりんとアリスさん、俺は椅子を持って行ってゆうかりんの横にそっと座るよ そしたらゆうかりんがこれ見よがしに腕をまわして
俺の方にべったりもったりともたれかかってくるんだよ 「ちゃんと座りなさい」って言っても「いいのっ」と返されてしまって状況は改善しないんだ
そんな俺とゆうかりんを見つめながらお茶を啜れるくらいに慣れちゃってるアリスさんもアリスさんだよ 口を開いたと思えば「よくやるわね」だなんて
ちょっぴり先の尖った言葉を飛ばしてくるんだよ アリスさん曰く「ずっと見てると嫌でも慣れる」みたいでさ、もう特に気にしたりしなくなるもんなんだってさ
そんな俺たちの間を飛び回ったりテーブルの端に座ったりするナントカ人形、三人と一体でしばらく談笑だよ 下らなくても話に花は咲くものさ、いつだってね
しばらくして、アリスさんがこう言うんだ 「幽香は○○(俺)の話しかしない」ってね ゆうかりんとアリスさんの二人でいる時だって、いつも話に出てくるのは
俺の名前でさ、そこから昨日の俺がどうしただとか、この前俺がこんな事を言っただとか、俺が何をしてくれてどうだったとか、そんな話なんだってさ
「自分の話をするよりも貴方の話をしたがるのよ。随分と好かれてるのね」とか言われるんだ ゆうかりんがお外で俺の話ばっかりしているのかと思うと
なんだかとっても恥ずかしいよ、口からヨガフレイムが出そうなくらいね ゆうかりんは何とも言えない顔でニコニコしたまま「そうかしら?」なんて言って
やたらかわいらしくとぼけて見せるんだよ 「そうよ」とだけ言うアリスさんの言葉とゆうかりんの顔とでどっちが本当なのかは簡単にわかってしまうね
ゆうかりんは俺に絡みつかせるようにしていた手を解いて言うんだ、「私はこの人の事しか考えなくてもいいもの」ってね 必要論かい、どういうことかと思うと
続けてゆうかりんが「自分の事を考える暇なんてないのよ、一番好きなんですもの、ずっと考えていたい」って言うんだよ テーブルの上に両肘をついて
手のところに顔を乗っけるんだ 「私のことはこの人が考えてくれるでしょう、だからいいの。私はこの人を想い、この人は私を想ってくれる、それだけよ」
ゆうかりんの理論は非常にうなずけるものだったよ、俺だってゆうかりんの事ばっかり考えてるからね むしろゆうかりんの事以外考えられないんだよ
いつもゆうかりんと一緒にいるし、離れている時でも第一に頭に浮かぶのはゆうかりんの笑顔 結局のところね、そういうふうに決められてるのかもしれないね
「羨ましい?」って笑いかけるゆうかりん、正面にいるアリスさんはいつもと変わらない顔だよ 「少しね、そこまででは無いわ」って冷やかに返されて
何となく不満そうなゆうかりんさ 「でも、この人の事を考えるばかりじゃないのよ」ってゆうかりんがまだ話始めるんだ 人差し指を空中でクルクルやって
「思い描くよりも横に居てくれた方が嬉しいから」って言って、俺を指差すんだよ その指がゆっくり近づいてきて、手が解かれたと思ったらまたさっきみたいに
べたべたと俺の身体を触り始めるんだよ 俺にもたれかかりながら「羨ましい?」ってさっきと同じような聞き方をするゆうかりん、「少しだけね」って
同じような返し方をするアリスさんさ 俺にとってはいつも通りのお茶の席だよ いやあでもゆうかりんに想われるっていうのはいいね!本当に!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふ


24 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 1/24
ゆうかりんに触れたい
ゆうかりんのほっぺに触れたい
触りたいものは触りたいよ 触りたくないって言ったら嘘になるよ ゆうかりんのほっぺをふにふにする事を古来の人々は「悦び」と呼んだそうな
触ったら柔らかいし、怒ったときは膨れるし、アメを舐めてるとぽこって盛り上がるし、柔らかいだけじゃなくてほっぺとほっぺでスリスリするとわかるけど
その触り心地はデパートで買ったシルクのブリーフが「ははっ現役引退だわコレ」って言っちゃうレベルなんだよ ゆうかりんのほっぺは魔性のほっぺ
ゆうかりんを膝の上に置いて一緒に昼ドラなんて見てるんだけどさ、やっぱり触りたいよねほっぺをね 視線をテレビからずらして下を見てみると
緑色の髪の毛が目に入るよ、そしてその下にはゆうかりんの顔、ゆうかりんのほっぺさ 手を伸ばせば確実に触れられる位置にゆうかりんのほっぺがある
何とも素晴らしい状況だよね テレビを見ないでずっとゆうかりんを見てたらさ、ゆうかりんが俺の視線に気付いて振り返って見上げるようにするんだよ
どことなくニヤニヤした顔付きでね 「どうしたの?」なんて言いながらね たぶんこの子、昼ドラがネチョネチョしたいけないラブシーンに突入しているから
俺が目を背けたモンだとでも思ったんじゃないかな テレビの中では赤毛に猫耳の人妻が「お兄さんいけないよ」みたいな事を言いながらも
簡単に身体を許してしまっているシーンだよ やけにうなじがエロいね、と思うくらいでさ、そんなのを見て口をモゴモゴさせてしまう年齢なんてものは
もうとっくに過去に置き去りにしてしまっているはずさ ゆうかりんがこっちを見ると、ゆうかりんのほっぺも俺の方を向くんだよ ぷくぷくしたほっぺが
俺の事をじっと見据えているような気持ちになるの 辛抱たまらんよね、もう俺がどうこう考えるより先に独立意識を持った俺のバイオニックな右手と左手が
ゆうかりんを求めてジップラインしちゃうんだよ 人差し指と親指で両側からむにっとほっぺをつまむの つまんだはずなのに俺の指に返ってくる感触は
何とも言えぬやわらかさ、指が沈み込むようなんだ それでいてぷるんと自己主張をするのも忘れない、ほっぺっていうのは錬金術じゃ作り出せないね
いきなり俺がほっぺをつまんでさ、ゆうかりんがどう反応するかというと、「きゃっ」って言って手を振り払われちゃったんだよ 嫌なのかと思ったけど
「指先が冷たくてびっくりした」ってことみたいだった 「いきなり触ってくるなんて、躾のなってない人ね」なんて言われてね、ほっぺを膨らまされるんだ
「俺じゃなくてこの右手と左手がね」って適当に言い訳なんかしてみたりして、ゆうかりんの反応がなかったから今度は素直に「触りたかった」って
言ってみるんだ 俺に背中を預けたまんまで「なんで?」って尋ねるゆうかりん、まあ当然だと思うけどね 俺は理由の言語化というものが上手くできずに
「だってゆうかりんのほっぺだし、触りたいじゃん」としか言えないんだよね テレビではさっきの赤毛の人が黒髪に羽の生えた女の人と言い争ってる
結局なんだかんだでこのドラマは内容が理解できなくて面白くないよ、そもそも地底向け専門チャンネルの番組ってあんまり面白くないんだよね
ゆうかりんはしばらく俺を背中でぐっぐってしながらテレビを見たり適当にリモコンを弄ったりしてたんだよ 番組が終わってエンドロールになってから
何を言い出したかと思えば「私も触るけどいいのよね」って事だったよ 自分のほっぺ触るの?と思ったらそうじゃないらしくて、俺のほっぺだってさ
正面から手を伸ばして俺のほっぺに指を突き立てるゆうかりん 適当に撫でたり俺と同じようにつまんでみたりしてるの 俺のほっぺは別にどうってことない
どこにでも転がってそうなほっぺだよ、触っても楽しくないんじゃないかなと思うんだけどゆうかりん本人はなんだか楽しそうにしてるからいいかなと思ったり
「ほっぺばっかり触られる気分はどう?」って聞かれたから「まずまず」って答えてみたよ 俺も同じように手を伸ばしてゆうかりんのほっぺに再度触るの
お互いにニヨニヨしながらほっぺを触り合う、なんだか変な遊びが生まれちゃったね ああもうね、できることならば永遠に触っていたい!悦び!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふ


25 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんとかきたい
ゆうかりんと雪をかきたい
今日は久々に雪が積もったよ、それも結構ゴッツい感じにね ちゃんこ鍋の中身をそのまま投げ出したかのようにそこらじゅうに白いのが積もっている
雪が降る時は早起きしないといけないよね、早起きして雪かきをするんだよ 太陽が昇ってすぐの時間、雪が降るくらいだからとてつもなく寒いんだよね、お外
そんな中にゆうかりんと一緒にもぞもぞと起き出して屋根の上に積もったのだとか魔法の森に続く小道のだとかを必死に避ける作業をするんだよ
始まった瞬間からとてつもない面倒臭さに包まれるよ、ついつい愚痴も出ちゃうよね 「全く、なんで俺がこんな目に」だとかなんとか、それっぽい愚痴が
俺の口からポロポロと立て付けの悪い蝶番から出る小っちゃいネジみたいに落ちてきちゃうんだよ、しょうがなよね ゆうかりんがそんな俺の様子を見てさ、
雪かきする手を止めて、毛糸の手袋で雪を炬燵の上のみかんぐらいの大きさに丸めて、それをそのまま俺に目掛けてぽいっと投げてくるんだよね
俺に無駄なダメージを与えないためにか、下手投げで俺を狙うゆうかりん 上手投げだとついつい勢いがついちゃって壁に穴空けちゃったりする子ですから
見事に俺の頭に命中してバラバラになる雪の玉、細かいのが俺の首筋から服の中に入り込んでヒヤッとさせるんだよ 誰も得しない変な声とか出ちゃうよ
何するのゆうかりん、って少々怒り気味に言ったらね、腰に手を当てたゆうかりんが俺の目の前で溜め息を吐くの 口をへの字に曲げてさ、それで
「そんな事言ってないでちゃっちゃと終わらせなさい。口より手を動かすの」とか言われちゃうのさ こういう時だけいつになく真面目な感じがするゆうかりん
泥だらけで帰ってきた子供を叱る時みたいなそんな雰囲気だよ でも大抵素直に叱られる子供なんていないよね、ひとつふたつは口答えするものだよ
だから俺も「ゆうかりんもさっきから眠い眠い言ってるじゃないか」って突っ込んでやるよ さっきから除雪作業にいそしむ俺の横で大きなあくびが何回も
定期告知postのように聞こえてきたんだよね まあね、寝たりないゆうかりんを叩き起こしてまで雪かきさせてるのも悪いなとも思うけどさ、こればっかりは
人のコト言えないと思うんだよね、ゆうかりん そしたらさ、怒るでもなく焦るでもなく、そのまんまの言葉のトーンで「私は別にいいの」って返すのよ
出たよ、ゆうかりんが使える謎の権利のゴリ押し、「ゆうかりんは何をしても許される」という単純明快でいかにもコロッといっちゃいそうな、酷いやつだね
俺にとっては本当にムチャクチャでしかないよ、ゼウスもびっくりなくらいゆうかりんが何でもできちゃう状態になるからね、ゆうかりんファンタズムさ
そのまま、また雪かきに戻ろうとするゆうかりん 俺が小声で「ずるい」って言ったのだけ聞き逃さないで、また雪玉作って投げてきたりするんだよ
そんなやり取りをしながら、一応程度に全ての作業を終えるよ 歩ける道も作ったし、屋根の上に積もった分も全て降ろした これでひとまず安心だね
雪かき用の大きなスコップをそこらへんに突き立てて、伸びをしながら家の中に戻っていくゆうかりん 後姿を見ながら深く刺さったスコップを引き抜いて
物置に突っ込んでから俺も家の中に戻る これで寒さに怯えながら重労働する展開ともオサラバさ、毎年の事だけども雪かきは本当に好きになれないよ
でね、ゆうかりんが「身体が冷えちゃった。あなた、暖めて」とか言ってくるんだよ 冷えたと言いながら上着を脱いでさ、そのまま俺にくっついてきたりするの
「ストーブつけようか」って言うと「そうじゃないの。でも付けて」って言って甘えるの まあ、雪かきの後は毎回こんなことやってるんだけどね いつも通りさ
そのままストーブが運転を始めるまでゆうかりんをぎゅっぎゅってやったりするんだよ この後はゆうかりんに朝ごはんを作ってあげて、一通り家事をして
また人里でお勤めだよ、冬はあまりやる事が無いけどね 本当はこうやってずーっとゆうかりんとくっついてたいんだけどなぁ、なんて思いながら
結局その体勢のまま二人でストーブにあたったりするんだよ あ、ここでぶっちゃけた話をすると、ゆうかりんの方が体温高い!ぽかぽかだよね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふ


26 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんに使われたい
ゆうかりんにいいように使われたい
今でも既にゆうかりんにいいように使われてる気がするっていうのはこの最置いといてだよ いいじゃないか、俺が世話焼きさんってことでここはひとつ
完全に使役関係になってみるのも面白いかなと思ったんだよ、ほらあの紅魔館の主とメイドさんみたいな関係も面白いっちゃあ面白そうな気がするじゃないか
俺はゆうかりんに全力で尽くして、ゆうかりんの事を第一に考える ゆうかりんは時々俺に笑いかけてくれるだけでいいんだ、それだけで頑張れるんだよ
今日もゆうかりんとお散歩してたの 寒くてもやることはやるよ、お散歩は健康にいいからね というのは建前で数少ない俺の趣味ってだけなんだけどね
気分の向いた方向に二人で歩を進めるんだよ あっちの森の方はあんまり行ったことがないね、とか言いながらよちよちと手を繋いで歩いてみる
そしたらね、青い髪とお召し物を着た、ゆるりとした女性に出会ったんだ パッと見で人間なのか妖怪なのかそれ以外なのかはわからないもので
何とも話しかけられない俺、ゆうかりんは俺に「彼女は仙人で、最近出来た知り合い」だということを教えてくれたよ なかなか笑い方の上品な人で
失礼を詫びて「いつもゆうかりんがお世話になっております」と頭を下げたところ、「いえいえ、お会いできて光栄です」だなんて軽く許してくれたんだ
そのまんましばらく立ち話だよ 何でも「よしか」っていう子を迎えに行くところだそうで 言いぶりからすると妹さんか、はたまた娘さんかなぁなんて思ったら
そうじゃなくって、部下みたいなペットみたいな存在なんだそうだ 「素直で忠実でその上可愛くてとてもいい子」なんだってさ、嬉しそうに話すもんだから
こっちもなんとなく羨ましくなってくるよ ゆうかりんが俺を小突いて、「どこかの誰かさんも素直で忠実になってくれればいいんだけど」とかなんとか
変な事を言うんだよね 俺は自分では素直で忠実なつもりなんだけどね、どっちかっていうと自由気まま気の向くままに自分勝手で気分屋さんの
どこかの誰かさんに言ってやりたいなぁなんて思って小突き返したりするんだ 肘でつんつん、つんつんってやる俺とゆうかりんを見て、目の前で笑い声だよ
「仲がよろしいのですね」だなんて笑われながら言われてね、そういう事言うとゆうかりんが調子に乗っちゃうんだよね 鼻をふーん!って鳴らしながら
「それほどでもない」みたいな返し方しちゃうからね その後は「男も少し腐ってた方がいい」とか「柔軟体操よりもヨガをしてみてはどうか」みたいな話をして
その後「あまりあの子を待たせるのも可哀想だから」とか言ってね、そこでお別れとなったよ 手を振って軽く見送って、俺とゆうかりんは散歩に戻るのさ
ぽくぽく歩きながらゆうかりんがこんな話をするんだよ 「愛のある使役関係っていいものよね」だってさ 互いが互いを思いやって、思いやった上で
尽くす側と尽くされる側に分かれてるのもなかなかいい、ってゆうかりんが語るよ うんうんと頷きつつ話を聞くんだけどさ、そこで「俺じゃだめなの?」って
聞いてやったらさ、ゆうかりんは笑うんだ 「あなたはあなたでしょ、そういう関係にはなれないわ」ってね、何がおかしいのか、笑い飛ばされてしまうのさ
おかしそうに肩を揺らすゆうかりんに、今度は「じゃあどういう関係なの」って聞いてみたよ そしたら繋いだ腕に痛いくらいに力をぐーっとかけられて
「こういう関係」って言われるんだ なるほどね、一緒に腕を組んでお散歩なんかしちゃったりして、ちょっとちょっかいかけてみたりする関係なんだね
そういう関係なら俺も納得だよ むしろ望むところだよ ゆうかりんとこういう関係になれたのは素直に嬉しい事さ 心がいつでも満たされているこの感じ、
たまらなく嬉しいよ、これが「温かい」って感じなんだろうね この関係のままゆうかりんと道無き道を歩いて行ける喜びをしっかり噛みしめようと思うよ
でも途中でゆうかりんが人差し指を口元に当てて何か言うんだよ 「でも主従関係でも面白いかもね。あなた、今日は私専用の従者でいい?」なんて
笑顔で聞いてくるんだよ 俺としてはゆうかりんを俺専属のメイドさんにさせたい、そう言ったら話がこじれにこじれて結局何も決まらない!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふふ


27 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと打たれたい
ゆうかりんと滝に打たれたい
映画なんか見てると露骨なシーンってのが多いよね 黒人はハイテンションだし、小太りは最初に死ぬし、銃撃戦は何もない限り絶対当たらないしね
そんな中でふんどし以外の衣服を取り払った筋骨隆々な日本男児が滝の真下で合掌して耐えるシーンがあったわけさ 定番の修行シーンだよね
いつから修行といったら滝に打たれるっていう表現になったのかなーなんて呑気に考えてたらさ、ゆうかりんが「あれって効果あるの?」なんて聞いてきた
聞かれて俺も戸惑ってしまうよ 精神鍛錬に効果があるのだろうか、それとも極限の状態で肉体も引き締まるとかそういうのもあったりするんだろうか
「水浴びしたくらいで強くならないわよねぇ」なんて軽く笑いながら語るゆうかりん 水浴びと言い切っちゃうのもまた違うような気がするんだけどね
その後は二人で滝に打たれる修行のデメリットを話してみたりするよ まずね、あれ風邪を引きそう あんなのやったら絶対寒いに決まってるよね
夏場にやればまだいいものの、何故か冬場にやっちゃうからね パフォーマンスなんだろうか あとはね、ゆうかりんが「実践的じゃない」って言い出したよ
「水遊びするくらいなら実際にそこらへんの奴に殴り掛かってみればいいのよ。そこから得られるものの方が大きいと思うわ」だってさ、ゆうかりんらしいね
色々と野蛮で暴力的だとか、「水遊び」っていう言い方はまたイメージが変わるなぁなんて思ったりするのさ 滝というと、どうしても妖怪の山にある
大きな滝を思い出すんだよね、遊びに行こうにも天狗さんが目をギラギラさせてるから迂闊に近寄れないところさ あそこで修行する人いるのかな?って
ゆうかりんに言ってみたら、「いないんじゃない」っていうそっけない返事の後に小さく何かが聞こえるんだ 「でも見てるのは面白そうね」ってね
美しい唇が少し動いたのがわかったよ ゆうかりんはさらにブツブツと何かを言うんだ 「苦痛に歪む表情を見るのもまた一興」とか何やら物騒な事をね
勝手に何かをわかったかのような顔つきになって「こういう意味では案外有効なのかもしれないわね」なんて言い出してさ、俺は悪い予感しかしないよ
その後立ち上がって上着なんかを持ってきたゆうかりんに、もしかして滝に行ったりしないよね、俺に修行させるつもりじゃないよね?って聞いてみたら
「あら、感が鋭いのね。流石私の旦那様ね」なんて言われてしまってもう大変 ゆうかりん、俺に微笑みかければ全部強制できると思っちゃってるのが
俺にとって非常に良くないと思うよ 俺そういう笑顔に弱いからさ、最終的に「仕方ないか、ゆうかりんのためなら」ってなっちゃう単純な生き物だからね
で、時は過ぎて既に滝壺の前だよ セーフティネット的な意味合いの天狗さんがゆうかりんにストップをかけてくれないものかと淡い期待をしてたんだけど
知り合いの新聞記者さんが「あ、取材してもいいっていうなら許可しますよ」って言ってカメラを見せてきてだね もうホント止めて欲しかったんだけどね
既に俺はハダカだよ ふんどしは持ってないからパンツ一枚になって、ゆうかりんがゴーサインを見せてくるんだ 「強い男になれるかもよ」だなんて
調子の良い事言っちゃってもうね 厳格だと思ってた天狗さん達も「物好きだ」「物好きな人間だ」とか言いながらヤジウマ根性で萃まってきちゃってね
逃げるに逃げ出せない状況になってしまったよ 水に足を付けるとその冷たさが鋭いこと鋭い事 コンドームにこっそり穴を空ける時の針よりも鋭いねこれ
水が落ちる轟音の中にゆうかりんの歓声やら、天狗さん達のどよめきやら、カメラのシャッター音なんかが聞こえるんだよ ゆうかりんは張り切っちゃって
「手の形はこうね!こう!」とか鼻をふんふん鳴らしながら俺に合掌して見せるんだよ もう俺の考えは一周して、俺が風邪を引いてぶっ倒れたら
ゆうかりんは看病してくれるかなーとか考えるようになったよ どのくらいの時間滝に打たれればいいの、って聞いたら「強い男になるまで」だなんて
曖昧でモコモコな答えが返ってきてもうどうにでもなあれって言って一回転 うおおおおお滝つめてえええええ頂ラアアアッシュ!!!!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふ


28 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと寝たい
ゆうかりんとお昼寝したい
他の人よりも少しばかり長生きしてるから、時々健康の秘訣というものを聞かれたりするんだよ 「中身は年寄りだからねぇ」なんて笑うゆうかりんの横で
毎回なんて答えるかっていうと「お昼寝」だよ お昼寝は身体にいいと思うんだよ、そして何より心地良い お昼寝は一種のエンターテイメントだと思うよ
休みの日はけっこう昼寝ばっかりしてるの、インドア派というよりオンザベッド派なんだよね 俺もお昼寝が好きだけどさ、それ以上にお昼寝が好きなのが
わかると思うけどゆうかりんなんだよね この子は毎日昼寝してるようなものさ、お昼になって暖かくなってくるとついついウトウトしちゃうらしくてさ、
俺が仕事から帰ってくる時までずーっとクッション抱いて寝てる事なんかもあるんだよ 自称ゆうかりんの古い知り合いだという巻き髪の女の子が言うには
ゆうかりんってば昔っからそんな感じらしい 子供っぽいというかなんというか、睡眠欲に勝てないところがなんとなく親しみに溢れている感じがするよね
で、今日はそんなお休みの日だったからさ、ゆうかりんと一緒にお布団の上でゴロゴロしてたんだよ お互いに寒い寒いっていいながら布団を被って
布団の中で顔を合わせてみたりするの パジャマ兼部屋着で微笑むゆうかりん、だらしがないと言うと「あなた以外には見せないからいいの」って笑うんだ
いつもみたいにゆうかりんに腕枕をしてやって、まだお昼だからカーテンの向こうが明るい寝室でさ、ちょっとずつ眠気に身体の端を啄まれていくんだよ
すぐ眠りに落ちちゃうゆうかりん、もう俺の腕の中で丸くなって寝息を立ててるみたい 俺もそのまんま天井を向いてゆうかりんを追おうと思ったんだけど
その時にふと俺の頬に柔らかい感触だよ ちゅっ、って何かが優しく触れる音がして、それは俺をなんだか幸せな気分にさせてくれるみたいだったの
この状況でこの体勢だからゆうかりんがやったのは間違い無いよね でもね、何かなーと思って横を向いてみるんだけど、ゆうかりんは寝てるんだよ
俺とか布団とかに潜り込むようにして微妙に変な体勢で寝てるんだよ おかしいなあ、いやおかしいよね、まあおかしいけども別にいいやと思ってね、
また俺も寝ようとするの そしたら少し経ってまたほっぺにちゅっ、って何かが触れるんだよ 横を向いてもゆうかりんは寝てる そんなやり取りが
五回くらい続いたよ まあ俺もYahoo!知恵遅れってワケでは無いからどういう事かは理解できるよね 仏の顔は三度までで俺の顔は五度までということで
六回目は認めない方向で行くよ さっきと同じように上を向いて眠りに落ちる、と見せかけて、ずっとゆうかりんの方を向いたまま目を開けててね、
その上で寝息を再現したりしてみるんだよ そしたらゆうかりんがちらっと目を開けたのがわかるよ ゆうかりんが俺の方に顔を寄せようとして、
さっきよりもちょっと薄暗くなった中で俺が自分の方を向いてる事に気付くんだよね あっ、って顔をするんだ 「ばれちゃった」なんて言って笑って
可愛らしく舌を出して見せたよ 隙を見せるといつでも悪戯を仕掛けてきちゃうゆうかりんだよ ほっぺにキスして知らんぷりするなんて全くもう、酷いよね
ゆうかりんの髪をくすぐってやったりしてね、二人で身をよじるんだ 「眠れないなら起きちゃうよ」って俺も少し意地悪な事を言ってみたりすると
俺の服の裾をぎゅーっと掴んで「やだ、寝るの」って言うんだ わがままなゆうかりんは寝る時もわがままだよ ただ、心地のいいわがままだったりするのさ
そのまま二人で布団をかけ直して、一緒に夢の中に落ちていくよ お昼寝しすぎて夜眠れなくなってもそれはそれでいいや、ゆうかりんと一緒ならね
でね、ゆうかりんが本当に寝静まったのを確認して、俺もほっぺにちゅってやってみたよ ゆうかりんは一度寝ると地震が来ても起きないような子だから
この程度の刺激では当然起きないんだよ だけどもなんとなく幸せそうに口をもごもごってするの 無意識のうちになんだろうね、そんなゆうかりんを見て
俺も口をもごもごするの 初恋の味は甘酸っぱいって言われた事があるけど、俺は今までずーっと甘酸っぱい思いしかしてないよ!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふふ


29 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんに怒られたい
ゆうかりんに子供みたいに怒られたい
「あなた、ねえちょっとあなた!」ってゆうかりんが後ろから大声で呼んでくるんだよね 本当に大声だったから耳にキーンときてね、そのせいで
Xファクター逆転モードで証拠品無双していた俺のナルホドくんに隙が出来てしまってカオティックフレイムで焼き殺されてしまうんだよ これは酷いね
逆転を生業とする弁護士なのに見事に相手チームに逆転されてしまって落胆だよ その間もゆうかりんはずっと俺の事を呼び続けるんだよ
首筋を掴んでぶんぶんって前後に振ったりしてね そこまでやられたら反応せざるを得ないよ、「どうしたの」って言って振り返ったらゆうかりんが
目をキツくして俺を見てるんだよ 「あなた。ピコピコばっかりしてないで、たまにはお外で遊んだらどうなの?」なんて言うんだよ この台詞には色々と
突っ込みどころが多い気がするんだけどね、それでもテレビゲームをピコピコって表現するのは嫌いじゃないよ 言われた側も割とわかりやすいものさ
ゆうかりんはそう言いながら俺の膝の上からアーケードスティックをどけちゃうんだ 部屋の隅っこの方に置いて、そしてテレビの電源も消しちゃうの
「別にいいじゃないか」なんて俺もちょっとばかり反論してみたりするんだよ まあそろそろ疲れたし止めようと思ってたから別にいいんだけどね
足でPS3の電源を消して、ゆうかりんの横に座ってみる 相変わらず微妙にむっとした顔で俺を見ているゆうかりん 俺が横にきたっていうのに
「ほら、寒くないカッコしてお外に行きなさい」なんて言ってまた立たせようとするんだよ 自分も立って、俺の右手を両手で掴んでぐいぐい引っ張ってね
今日のゆうかりん異常だよ、何か俺を外に行かせたい理由でもあるのかしら そう考えると頭の中を黒々とした雲がもくもくと覆い尽くしていってね、
ますます悪い考えも湧いてきちゃうんだよ ゆうかりん隠し毎してるのかな、まさか浮気じゃないだろうか、なんてね 心臓が勝手にバクバクなるんだけど
ここは平静を装ってね、ゆうかりんを一回横に座らせて、「ゆうかりんどうしたの、何か焦ってるみたいだけど」って聞いてやるんだよ 限りなく紳士的にね
どういう反応をするのかと少しばかり身構えてしまったけど、結果としてはどうやら悩むような事でもなくてね、俺が勝手に取り乱しただけで終わるんだよ
「ああいうのばっかりしてると身体に良くないわよ。男の子は外で遊ぶものでしょう」だなんてしれっと語るゆうかりん 何だいその非常に偏った考えは
微妙に拍子抜けしてしまうよ 耳で聞いたらモノラルに聞こえそうなくらい露骨にステレオタイプな意見を言ってくれちゃって、それはどういう危惧なんだい
それに俺、「男の子」って年齢でもないんだけどね 本当の男の子が俺の年齢を聞いたら「ジーザス」とか「アーメン」とか言っちゃうと思うんだけどねこれね
詳しくゆうかりんに話を聞いてみた お茶飲み友達の厄神様との会話の中でそういう話が出たんだってさ、目も悪くなるし、引きこもりがちになるし、
やっぱり男の子は外で走り回るくらいが丁度いい、なんて言ったんだそうだ 確かにそう聞くと色々と納得できそうな場面もある、そんな気もしてくるけど
これもやっぱり俺は別にいいんじゃないかと思うんだよね また俺を立たせて外に連れ出そうとするゆうかりんを抱き寄せて、頭を強く撫でてやるよ
ゆうかりん俺の心配してくれたんだ、嬉しいなあ、なんて言ってね 頭を撫でられる事に若干の心地良さを感じながらも「ご、誤魔化さないの」だなんて
一応の状況を理解しているみたいなのさ まあでもね、確かにゲームばっかりやってるのは良くないかもしれない もっと別の遊びをするべきだよね
撫でる手を一旦止めて、ゆうかりんを思いっきり抱き上げてやるよ そのまま俺の膝の上に乗せて、後ろから思いっきり抱きしめてやったりするんだ
「今日はゆうかりんで遊ぼうかな」なんて言ってね 恥ずかしそうに俺の上でばたばたするゆうかりん、何かゴチャゴチャ言ってるけど聞こえないフリだよ
外は怖い妖怪さんなんかがウヨウヨしてるからね、俺はこうやってゆうかりんと遊ぶくらいが丁度いいんだ ゆうかりんは怖くないしね!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふふ


30 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと待ちたい
ゆうかりんと春を待ちたい
「今年は贅沢なお花見がしたいわ」ってゆうかりんが言い出すんだよ 炬燵の中で足をぱたぱたとさせている振動がこっちまで伝わってくるよ
庭のサクラの木の下にシートを引いて、俺にご馳走をいっぱい作らせて、お酒なんかもちょっぴり飲んじゃったりして、楽しくお花見をするんだってさ
でも今の時期はできないよねそれ、だってふくらはぎぐらいにまで雪が積もってるんだもの お花見をする季節はもうちょっと先の方のはずだよ
そう突っ込もうと思ったらレティさんが代わりに突っ込んでくれた 「冬にお花見をするつもりなんて、年中お花畑なのね」だってさ、棘のある言い方だね
むっとしたゆうかりんが「今じゃない、春になったらの話」って言い返すんだよ もう春になった時の事を考えているなんてゆうかりんは気が早いね
レティさんが遊びに来ていてね、二人で炬燵を挟んでさっきからこんな感じで楽しそうなの 俺は洗い物があったからそれを片付けているところさ
ゆうかりんは春が待ち遠しくてしょうがないみたい そりゃあそうかもね、ゆうかりん寒いの苦手だしね 俺も寒いの苦手だからお互い様だけどね
でさ、ゆうかりんが「忘れないように書いておく」とか言い出して、壁にかけてあるカレンダーを取っちゃうんだよ それを炬燵の天板の上に置いて、
ぱらぱらと四月までめくった後に、適当な日に赤ペンできゅきゅっと丸をつけるんだ それだけじゃ物足りなかったのか、マス目の中にちょこちょこと
「お花見の日」とか書くんだよ 三か月先の未来の事を決定付けたゆうかりん、満足そうに笑うんだけどさ、それだけじゃ物足りなかったみたいでさ
今度は別の日にハートマークを書いて「デート」とか書いちゃったりするんだよ 何やら始めたぞ、と思いながらお皿をじゃぶじゃぶして台所から見続ける
「何?予定を書いたら○○くん(←俺)が叶えてくれる魔法のカレンダー?」なんて言ってレティさんが覗き込むんだよ ゆうかりんからペンを取り上げて
新たに何かを書きこもうとするんだけどゆうかりんに寸でのところで阻止されるんだ 「部外者の書き込みは認めません」「あら、ひどい」だなんて
平和なやり取りだよ その後レティさんがひょうひょうと俺のデスクの引き出しから別のペンを持ってきてゆうかりんの制止を振り切って書き込んだり
ゆうかりんが上から書き込んだり、そしたらレティさんは別の日に書いたり、ゆうかりんは先回りして大事な日にマークをつけたり、とかそんな感じの
ある意味○×ゲームみたいな展開が始まったんだ ぎゃあぎゃあと言い合いながら(といってもゆうかりんが一方的に騒いでいるだけにも見えるけど)
味気なかったカレンダーを予定で埋め尽くしていく二人 そのうちエスカレートしてお互いの顔に殴り書きをする展開になりやしないかとヒヤヒヤだったよ
「その変にしといたら」みたいな事を言いながらゆうかりんとレティさんに切ったバウムクーヘンを差し入れるよ 客人用のちょっと高くておいしい奴だよ
そして例のカレンダーを見てみる そしたらさ、今月から来月から、その次やら次の次やらまでバーッと予定が書きこまれてるんだよ、びっくりだね
近い一週間に目線を移してみるとね、月曜日はゆうかりんとお食事に行くことになってるし、火曜日はレティさんとお買いものに行くことになってるよ
水曜日はゆうかりんと地底温泉に、木曜日はレティさんと遊園地に、金曜日はゆうかりんと映画を見る事になってるよ 普通に平日は仕事なのになぁ
土曜日と日曜日はどうなっているかというと、ゆうかりんの赤いペンとレティさんの黒いペンがお互いに上から書きつぶしていてぐちゃぐちゃで
何をするんだかわかったもんじゃないの そんな感じのがこの先もズラッと続いていて、ただただ俺は「たまには寝かせて欲しい」なんて
将来に疲れた発言をしちゃうのさ そしたら「あなたがそんなのでどうするのよ」「春夏秋とずっと寝てればいいじゃない」なんて両側から批難だよ
ああもう先が思いやられるよ ここは適当に凌いで、今度カレンダーを買い替えようと思う それもちっちゃいやつ、書き込めないようにね!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふふふ


31 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと舐めたい
ゆうかりんを舐めたい
ゆうかりんを舐め回したい、舐め溶かしたい、舐め尽くしたい ぺろっと舐めると途端にゆうかりんが口いっぱいに広がるんだろうなぁ 舌の上から始まって
口の中のあっちやこっちにゆうかりん的な成分が飛び回って、最終的には俺の脳の幸福を司る部分をつんつん刺激してくれるんだろう 幸せっていいね
今日の朝はやる事があったからゆうかりんに構わないでずっとモニタとにらめっこしながらキーボードをカタカタ言わせてたんだよ 一時間も二時間も
ずっとゆうかりんを放置しての作業さ だからゆうかりんのご機嫌はスプラッシュマウンテンもびっくりな急勾配、ナナメ方向に振り切っちゃったんだよ
そりゃあそうだよね、一番欲しいものが目の前にあるのに自分の手の内に収まってくれないっていう状況は本当にもどかしい あんな辛い思いは無いよ
フラストレーションだって何もしなくても小瓶いっぱいに溜まっちゃうよね ゆうかりんの機嫌が悪いのは横目でチラチラ見てたからわかってたけども
それでも止められない作業だってあるんだよ、社会にとらわれるしがない一般人の悲しいところだよね スピーカーから適当なBGMを流してたんだけど
マシンガンズのベストの中盤あたりにさしかかったところでやっとこさ作業がひと段落つきそうだっていう感じだったんだよ だけども妙にうるさいシャウトが
ゆうかりんの神経を嫌にサワサワと逆撫でしちゃったみたいでさ、ゆうかりんに怒られちゃうんだよ ゆうかりんは激しい音楽はお好きじゃないんだよね
でもさ、ゆうかりんがテーブルをばんって叩きながら言った言葉がちょっと可笑しいんだよ 「その変な歌、止めてくれない?舌触りなのよ!」だってさ
凄く自然に聞こえたから一瞬スルーしてしまいそうだったよ 本人も言い切った後に微妙に顔を赤くしてるんだ うん、「耳障り」の間違いなんだろうね
俺は適当にふうと息を吐いて、お望みどおりにその舌触りな曲を止めてやってね、デスクから離れるんだ テーブル突っ伏しているゆうかりんに近づくと
ゆうかりんは微妙に俺から顔を逸らすようにするの もうね、自分でもニヤニヤしてるのがわかるよ わざとらしくゆうかりんの横にそっと座ってさ
「ごめんね、うるさかったね」なんて優しく言って肩なんて撫でてやるんだよ 自分でも間違いに気付いているであろうゆうかりん、耳まで真っ赤でさ、
小動物みたいにプルプルしてるのまあ可愛い その震えた手で肩にかけた俺の手を払うんだよ 俺としてはこのゆうかりんをどう弄ってやろうかと
インテル入ってない脳ミソをフル回転させて考えるんだよ とりあえずまたゆうかりんに手を回してみる、ゆうかりんに手を払われる、を繰り返してね
ここでね、ゆうかりんのほっぺを見て思いつくんだ 気付かれないように、それでいて勢い良く、ゆうかりんのほっぺに顔を寄せてやってね、そして
ぺろっと柔肌をひと舐めしてやるのさ 俺の汚い舌がゆうかりんのほっぺを撫でて、ぬろっとした唾液を置いてくるんだよ ゆうかりんの身体がビクッとして
そして俺の身体を勢い良く突き飛ばすんだよ 「ななななな何!何!」とか言いながらね 今一呼吸の間に「な」って七回言ったかな?テクい発音だね
ゆうかりんにとっては軽い突き飛ばしだろうけど俺にとってはドラゴンフィストを上回る威力に思えるよ 吹っ飛んだ先で本だのフィギュアだのに埋もれながら
「いや、舌触りをね」なんて言ってやったらさ、ゆうかりん、一瞬で固まってさ、これまた可愛いのなんのって でもその後に日傘を構えちゃったりするから
俺もそこからは平謝りの連続だよね 好きな子にはイジワルしたくなるって言うじゃないか、そういうことなんだけど、やっぱり度が過ぎると良くないよね
その後は作業時間を埋め合わせるようにずーっとゆうかりんとくっついて過ごしてたんだけど、なかなか機嫌を直してくれないんだよ つんつんしちゃって
俺の方を向いてくれないんだよ 意地悪する人は嫌いなんだって、ゆうかりんに嫌われちゃったら俺もう呼吸すらままならないんだけどなんとかしてよ
それでも最後にはお互いの頬をぺろっぺろってやって舌触りを確かめ合ったりするんだ ゆうかりんは何度でも舐めたくなる!おいしいね!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふ


32 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ http://www.nicovideo.jp/watch/sm13522550 



33 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 目を閉じた向こうに広がっていたのは、光り輝く花畑。
それは目を開けた先にあるものと全く同じ光景であった。
我々には目を閉じる事すら許されない、狂気の宴がそこにはある。
生を持った花々の、見えない目が身体を真っ直ぐに突き刺す。
その間を通って向こうから歩み寄る、この世の終わりよりも美しい少女。
強張る身体で、凍り付いた脳で考える。摘まれる側は、どっちなのか。
誰が、摘む側なのか。

次回、「華激ノ宴」。

風見印のパーティの招待状、拒否権など無いに等しい。


34 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ というわけで三月のゆうかりんオンリーイベント「華激ノ宴」に申し込みました。

サークル名は「おせちプリズン」。
暴れん坊将軍系東方SSサークル「ヘルガプリズン」さんとの合同です。

抽選に受かったら、ね。
新刊として合同誌を持っていきます。あとは既刊もちょっとだけ。


35 :うどんごはん合同制作委員会:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:nI5CouD0
|っ^ー^)っ 例大祭で頒布する予定の「うどんごはん合同」の参加者を募っています。

名称:「うどんごはん合同(仮称)」
仕様:B5サイズコピー本、左開き、表紙フルカラー、本文モノクロ

「東方キャラ×うどんごはん」をメインテーマとした
SS・イラスト・漫画などでの参加を募集しています。

とは言っても堅苦しいものではなくて、のほほんとした平和な遊びです。
少しでも興味がありましたら「東方の風見幽香さんを愛し続けてみた」にコンタクトを。


36 :うどんごはん合同制作委員会:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:nI5CouD0
|っ^ー^)っ あ、うどんごはんオフ(という名の例大祭後の打ち上げ)の参加者も募集してます。
例大祭の盛り上がりをそのままに、ニヤニヤしながらうどんごはん食べに行きましょう。
そばめし派との全面抗争もあるよ!

参加表明はこちら→tweetvite「うどんごはんオフ」


37 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ うどんとごはんで?


38 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ (せーのっ)


39 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:MoKuMoKu
|っ^ー^)っ >>38
うどんごはん!


40 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:EMonAde0
|っ^ー^)っ >>38
うどんごはん!


41 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:mA38Hom0
|っ^ー^)っ うどんごはんって結局何なんすか


42 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ >>41
俺も良く知らない


43 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:mA38Hom0
|っ^ー^)っ えっ


44 :停止しました。。。 :停止
   真・スレッドストッパー。。。 |っ^ー^)っゎぁぃっ★






8 KB [ ゆうかりん 幻想郷をささえる フラワーマスター \87/2HN/100Ykrn]
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read.cgi ver 05.0.7.9 2010/06/01 シルバームーン仮面 ★
ZUN TPH(Toriaezu Pitcher Hitotsu)