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恋の季節も風見幽香さんを愛し続けてみた

1 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんを選びたい
ゆうかりんを選択したい
小っちゃく切ったバウムクーヘンをお皿にぽんと乗せてあげたんだけど、ゆうかりんったらフォークを横にしてそれを更に細かくしちゃうんだよ
個人的にはバウムクーヘンは切れば切るほど面白味の無くなる食べ物だと思ってるからなんとなく不満だよ じっとそれを眺めているとゆうかりんが笑って
「あんまり急かさないの」なんて言うんだよ 誰も急かしてないんだけどなぁ 切り分けた俺の分も持ってきて、いつもの安物の紅茶も淹れてきて、
そして炬燵のゆうかりんの向かいに座る 冬のティータイムはいつもこんな感じだよ やっぱり炬燵があるのとないのとでは冬の過ごし易さが変わってくる
でね、ゆうかりんが小っちゃく切ったバウムクーヘンをどうするのかと思ったら、まあ普通にフォークに刺すんだけどさ、そのまま先っちょを俺に向けるのさ
「はい、あーんして」って言いながらね そういうふうに使うために切ってたんだなーってようやく分かったよ 俺の目の前でフォークをぷらぷらとさせて
「いらないの?」なんて意地悪に聞いてくるゆうかりん 俺は頭良くできてないからね、目の前にエサがあっても無くてもゆうかりんの手なら食いつく魚だよ
ぱくっと口に含むと甘ったるい優しい感覚が口に広がるよ バウムクーヘンがおいしいって意味じゃなくて、これは「ゆうかりんがくれたから」って意味だよ
何かわかったような顔をして「うんうん」って頷くゆうかりん そのまま自分でもちっちゃくしたバウムクーヘンを食べたりね 俺もお返しとばかりに
バウムクーヘンをちっちゃく切ってゆうかりんに差し出してやったりするんだよ 嬉しそうな顔でそれを受け取ってくれたと思ったんだけどね、ちょっと違って
ゆうかりんたらバウムクーヘンを唇に咥えたまんまでこっちに顔を寄せてくるんだよ 何やらうーうー言いながらね そして目を細めて俺を見て笑うんだ
半ばゆうかりんに押し切られる感じで顔と顔を寄せてね、マウストゥーマウスでバウムクーヘンを食べさせられるんだ またも口の中に広がるゆうかりん味
満足そうな顔を見せるゆうかりんに「俺食べてばっかりじゃん」みたいな事を言ったんだけど、「男の子だからそれでいいのよ」みたいに返されるんだ
こうやって二人で適当な事ばっかりしながらいつもと同じような午後三時を過ごすんだ 炬燵の中でゆうかりんの足がこっちにちょっかいをかけてきて
俺がそれを追い払ったりしたり、たまに受け入れてみたりとか、足に集中し過ぎていつの間にかお茶がぬるくなってしまって、二人で顔を見合わせて笑ったり
そんなことばっかりしてるんだ ふと、俺の頭に当然の言葉が浮かぶんだよ 「ゆうかりんが居てくれてよかったなぁ」ってね 俺の横で笑ってくれるのは
ゆうかりんが一番いいって毎日のように噛みしめているんだ 色々紆余曲折もあった、こう見えて人並み以上に喧嘩もしたし、その分だけ仲直りした
あの時、ゆうかりんに決めてよかったなぁ、ゆうかりんを選んで良かったなぁ、って思うんだよ 自分では思っただけのつもりだったんだけどさ、どうやらそれは
言葉になって口から転がり出ていたみたいでね、ゆうかりんに聞き返されちゃうの 「何か言った?」ってね 「なんでもないよ」って答えてもいいんだけど
そしたらゆうかりんが本当の事を言うまで聞いてくるだけだから、最初から素直に答えるよ 「ゆうかりんを選んでよかった」ってね そしたらゆうかりんったら
とても可笑しそうな顔をするんだ また炬燵の中で俺の足をぐいぐいってやりながら、「私を選んだ?あなたも偉そうな事言えるようになったのね」って
ちょっとばかり厳しいお言葉だよ ゆうかりんが静かにお茶を飲んで、軽く一息つくんだよ そのまま一旦炬燵を出てさ、俺の横にやってきて、
狭いっていうのに横にぎゅうっと入ってくるんだよ そして俺の身体にしっかりと触れながら、こう言うの 「私があなたを選んだのよ。勘違いしないで」ってね
言い終わって、軽く頬に口付けしてくれるんだ それが終わったらまた立ち上がって、自分のお皿や俺のお皿も持ってぺたぺた歩いていって、片付けちゃうの
「選んだ」のも「選ばれた」のも結局正解だよ 俺とゆうかりんは二人で正解を選んでここまで来たんだね なんだか嬉しくなっちゃうね!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふ


2 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと楽しみたい
ゆうかりんと趣味を楽しみたい
お茶飲み友達のアリスさんが、変わった服をきてウチにいらしたんだよね ゆうかりんも俺も馬鹿にすることを忘れてほえーって口開けて見るんだよ
なんでも最近は人間のサイズの服を作るのに凝ってるらしいんだ アリスさんが言うには「大きいサイズの人形だと思えば簡単なものよ」だそうでね
着せる相手もいないから自分で着たり、人里で売ったりしてるんだってさ 便利な趣味ですねって言ったら「これしかやる事も無いのよ」なんて返されて
優しく笑われちゃったりね 俺の横のゆうかりんは笑顔をアリスさんに奪われてしまったみたいで、むっとした顔になりながら机の下で俺の脚を蹴るんだよ
小声で「他の女をおだてるなんて、あなたも隅に置けないわね」なんて言われながらね そういうつもりじゃないと何回も何回も頭下げて弁明してやったよ
でさ、俺は思ったんだよ 俺ってすごく無趣味だなーってさ ふと考えてみると適当に人生を消化しているような気がして、途端に寂しくなったんだよね
大した趣味も持ってなくて、ゆうかりんの事ばっかり考えてて、自分にコレと言って光るものが無いって事に気が付いたのさ アリスさんが帰った後に
ゆうかりんにぽろっと相談してみるの 「ゆうかりん、俺、趣味が無いんだけど」って言ったらゆうかりんは「それがどうしたの」って言いたげな顔をしたまま
二つの目を普通の魔法使いみたいに白黒させるのさ 自分としてはちょっと重い悩みになりかねないんだけどゆうかりんには上手く伝わらなかったみたい
具体的にどうしたいかって言うとさ、人に言える趣味が欲しいよね 実はゆうかりんも知らない事なんだけど、毎日一定量の日記を細かくつけてるんだけど
人に見られるのが恥ずかしいというかなんというか、これは趣味にカウントされないよね ゆうかりんとか、他の人とかに見せたら「へーすげー」って
言ってくれるようなスマートな趣味を持った方がいいのかな、って思うよ ゆうかりんにもう一度聞きなおすと、「趣味があってもなくてもあなたはあなた」なんて
嬉しい事を言ってくれるんだ ゆうかりんは俺を喜ばせるのが上手いよね、でも今はそういう問題じゃないんだよね ほころびそうになった顔をグッと掴んで
ムニムニとしてやって無理やり直すんだよ 微妙に絶妙な俺の様子にゆうかりんは目を細くして「変な人ね」なんて言っちゃうんだけど、心の内側では
何やら心配してくれてるみたいで、身体をすすっと寄せてくれて、俺の手に自分の手を上から乗せて、ギュッとしてくれるんだよ ホント喜ばせるのがお上手
でね、ちょっと質問をしてみるよ 「ゆうかりんは何か趣味あるの?」ってね これね、自分で言うのもアレだけど随分と失礼な事を言っている気持ちになるよ
俺がゆうかりんと遊んでばっかりで趣味が無いように、ゆうかりんも俺と遊んでばっかりだから趣味が無いんじゃないかというこの考えがピリッと頭に走るのさ
でもゆうかりんはあっけらかんとした表情でね 「お花が趣味かしら?」なんて言い出すんだよ お花が咲いたら見に行ったり、心を通わせてみたり、
そういう事をしながら四季を過ごしていくのが自分の趣味だって言うんだよ そして満面の笑みで俺にお花の楽しみ方をずらずらと語ってくれるんだ
坊さんの説教が短く感じられるくらいに言葉を並べ終わった後に「どっちかって言うと生き甲斐かしら」とか言うの ゆうかりんの話を聞いていろいろ感心して
そしてからまた考えてみるんだけどさ、趣味の無い俺にだって生き甲斐くらいはあるよ それはもちろん他の何事でもなくてゆうかりんの事なんだけどね
ゆうかりんが傍にいてくれて、ゆうかりんが嬉しそうな顔をしてくれる時に俺は一番の喜びを感じるんだよ その笑顔こそが俺の生き甲斐で俺の全てなのさ
だかさら、さっきゆうかりんがお花の趣味を生き甲斐って言ったように、俺は逆に生き甲斐のゆうかりんを趣味って言い張る事もできると思うんだけどどうかしら
それならなんとなく納得できる気もするんだ 俺の趣味はゆうかりんだよ、ゆうかりんが何より好きだよ、って言ってしまえばホラなんというかそれっぽいよ
これでゆうかりんが喜んでくれれば生産性があってイイんだけどさ、ゆうかりん、「やだ恥ずかしい」なんて言って嫌がるの まあこれもいいかな?ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふ


3 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと繋ぎたい
ゆうかりんと手を繋ぎたい
その行為は特別なんだよ、今も昔も限られた関係の中でしかできない行為だし、触れられない部分だと思うんだ ゆうかりんの温かい手をぎゅっとして、
俺の手もぎゅっと握り返されて、まあそれだけなんだけどさ、心なしか、表面だけじゃなくて心の奥深い部分で繋がり合ってる気がするんだよね
今日の晩も適当にゆうかりんとくっ付き合って、ゆるやかに流れる時間の川を塞き止めるくらいにゆっくりして、二人で過ごしていたんだよ
でさあ、ゆうかりんが何かに気付くの トリュフ犬みたいに鼻をすんすんってやって「何か臭い」とか言い出すんだよね そう言った瞬間目を細めて
俺の方を見てくるのはちょっとばかり失礼なんじゃないかと思うんだよね、「臭い=俺」っていう方程式が既にゆうかりんの中で出来上がっちゃってるのかな
まあでも実際に俺なんだけどね たぶんこれかな、って言って右手を掲げるよ その瞬間につんっとした臭いが漂って、ゆうかりんが顔をしかめるのさ
鼻をつまみながら「それそれ」って言ってゆうかりんが右手を指差すの いやね、軽い腱鞘炎って奴なのかな、右手の指を曲げ伸ばしすると痛いんだよね
だからヤゴコロ印の塗る湿布薬をクリームブリュレみたいにベタ塗りしてやったんだ 確かに臭いがきついよね、長時間嗅いでたら気がおかしくなるよ
俺の右手から顔を遠ざけつつ、「痛いなら痛いってなんで言わないの」とか言ってくるゆうかりん いやね、ゆうかりんは可愛いけどもお医者さんじゃないから
残念ながら言ったところでどうにもならないから言わなかっただけなんだよ 自分に言ってくれればこの臭い湿布薬を使わなくてもいい結果になったと
そう思い込んでるんだとしたら、色々な意味で大したモノだね まさかゆうかりんに指をちゅぱちゅぱってしてもらえるだけで翌日にスッキリ回復するほど
腱鞘炎が生易しい病気じゃないってのもわかってるからね まあ、そんなんだから、しばらくは我慢してねって言うんだけどさ、なかなかわかってくれずに
ゆうかりんはほっぺを膨らませるばっかりなんだよ なんとなく避けられてるみたいで俺も気持ちが穏やかじゃないよ 早く治してしまいたいところだね
でね、ゆうかりんが何が嫌かっていうとさ、「手を繋げない」って言うんだよね 手を繋ぎたくなった時に繋げない、ってなったらすごく嫌なんだって
確かにこの微妙にネチョネチョした右手じゃ手は繋げないよ、でも左手があるじゃないか、って言ったらゆうかりんは「駄目なものは駄目なの」って言うの
どうやら俺の右手は好きだけど、左手はあんまり好きじゃないみたい そういえばよくよく思い出してみると、いつもお散歩に行ったりする時とか、
人前でこれ見よがしに仲良くしてみせたりする時は、ゆうかりん、いつも俺の右手を取るんだよなぁ 自分の左手を絡めるようにして、俺を離さないの
いつも何気なくやっているモンだと思ってみたけど、もっとよく考えてみると、ゆうかりんはいつも俺の右側に来るのが多いって事に気付かされるよ
もしかして何か考えがあってのことなのかな、この際だからゆうかりんに聞いてみたよ ゆうかりんは俺の顔をちらっと見て、少し恥ずかしそうにして
一旦顔を逸らした後、また恥ずかしそうに俺の顔を見て言うんの 右手は俺の利き手だから、その動きの自由を奪うために手を繋いでるんだって
その分、自分が俺の利き手になってやるんだって言うんだよ 俺がやろうとする事を半分くらい肩代わりしてやりたいんだってさ 「夫婦って、そういうものよ」
って、ここまで言ってどことなく恥ずかしさがナリをひそめたような顔で言うんだよ そして自分は何故左手で俺と触れ合うのかというのを教えてくれるの
さっきの俺みたいに左手を掲げるとさ、薬指の根元が光を反射するんだ 去年、俺が給料の三か月分で渡した指輪 「あなたと一番触れ合っていたい手」って
笑って見せるゆうかりん ゆうかりんはゆうかりんなりに考えるところがあるんだね なんだか納得してしまったよ、早くこの右手を治してやりたいものだね
ちなみにゆうかりんが気付いていないだけで、俺、両利きなんだけどなぁ そしたらお姫様抱っこでもしないといけなくなるのかな?ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふふ



4 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと過ごしたい
ゆうかりんと節分を過ごしたい
「季節を分ける、と書いて節分なのよ。季節の変わり目にやってくる悪い奴をこうやって懲らしめてやるの」っていうゆうかりんの可愛らしい豆知識だよ
それを聞きながら、二人でぱっぱっと家の中でお豆を撒いてみる よくわからないから適当だよ、ソファーの下とかそういう取りづらい所に行かないように
力をセーブして豆をぽいぽい、フリだけしっかりやってみる 今日は既に恵方巻も用意したし、例年に比べてしっかりと行事をこなせたような気がするよ
その気分が俺とゆうかりんをなんとなく満足した気分にさせるんだよね 去年みたいに「恵方巻を食べやすい大きさにカット」だとかそういう間抜けな失敗は
二度と繰り返さないつもりだからそこは安心してね あちらこちらに撒いた豆を放置したまま、鉢にセツブンソウの花を咲かせて遊び始めたゆうかりんに、
「年の数だけ食べる?」って残った豆を差し出してみたら「あなたにしては面白くない冗談ね」なんて言われてしまったよ わざと触れてやるんだようふふふ
その後はゆうかりんがひょいって投げる豆を俺が水族館のオットセイみたいに口で受ける遊びをしこたまやって、流石に飽きてきてグダグダするの
「鰯の頭は?」「あるけど、食べる?」「食べない」そんな会話をしながらセツブンソウの花弁を優しく撫でるゆうかりん、ゆうかりんをいやらしく撫でる俺
ゆうかりんの顔を見るとなんとなく眠そうだよ、きっと俺も眠そうなツラになってるんだろうね まあ節分って言ったってそこまで盛り上がれるものじゃないしね
このままゆったりお昼寝でもして夜まで時間を飛ばそうか、と思ったらゆうかりんがいきなり顔を上げるんだよ 「そうだ!」ってからぱすみたいな声を上げてね
何を言い出すのかと思ったら「折角の節分だから鬼退治にでも行きましょうか」だってさ 何やら桃太郎と話がごっちゃになってる気がしないでもないよ
それはわざわざ他人に迷惑をかけに行くって事かな?何やら良い方向には物事が進まないような気がするよ スマートに止めるべきなのかもしれないけど
乗り気になったゆうかりんを止めるってのはなかなか骨が折れるんだよね だからもう最近は最初から止めないようにしてるよ 自由放任主義って奴さ
で、そのまま豆と日傘を持たされて、雪の残る冬の外を歩くの ゆうかりんの後をついていくんだ、最初は神社の方向に進んでたんだけど、途中で
「たまには裏ダンジョンもいいわね」っていう妙な独り言を言って方向転換だよ そのまま地面にぽっかり空いた大穴、地底世界への入口に進んでいくの
暗くて怖いんだけど何度も足を運んでいると案外慣れてしまうもので、俺もゆうかりんも最初だけ暗い道をサクサク進んでいくよ そしたら見えてくるのが
地底の繁華街さ 昼も夜もずっと賑やかな雰囲気の不思議なところだよ で、適当に目についた飲み屋の戸を開けていって中を確認していくとね、
節分だからっていう理由で真昼間からお仲間さんと酒をあおっている勇儀さんを見つけたんだよ 節分だから現実逃避だなんてなかなかテクいよね
「鬼退治に来たわよ」って言って日傘を突き付けるゆうかりん ゆうかりんの名前はある程度地底にも届いているのか、お仲間さんは慌てるんだけども
勇儀さんだけ「鬼退治じゃしょうがないな、でもタダで退治される気も無いけど」とか言って立ち上がるんだよ どうやら勇儀さんは色々理解してくれてて
ゆうかりんと遊んでくれるみたいなんだよ 二人で外に出て、俺とお仲間さんが見守る中で、「これは持ってなさい」って豆の袋だけ返してよこすゆうかりん
「私を恨むより自分の生まれを嘆くのね」というゆうかりんにカッカッカと笑う勇儀さん 「どうせ旦那の前でイイトコ見せたいだけなんだろ?」って言うのが
どうやら図星以外の何物でもなかったみたいで その瞬間から弾幕勝負が始まるんだよ 地底の空に花火みたいな弾幕と二人の人影が飛び交って
いつの間にかいろんなところからみんな出てきて「やれやれー」ってヤジ飛ばしながら見てるんだよ もう、人に迷惑をかけるなって言うべきだったかな
土蜘蛛さんとお豆をぽりぽり食べながら、節分ってこういうイベントだっけ?と自分に再確認してしまうのさ そんな事より恵方巻食べたい!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふ


5 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと流したい
ゆうかりんと水を流したい
あのさ、ゆうかりんが「ちょっとお花を摘みに」って言うとさ、隠語としての意味でトイレに行ったのかさ、それとも本当にお花を摘みに行ったかわからないよね
そそくさと遠ざかるものだからああきっとトイレだなーと思って待ってたら実は鈴蘭畑の方にお出かけしたみたいでさ、夜遅くなるまで全然帰ってこなくてさ、
何か事件に巻き込まれたのかと思って心当たりのあるトコ探し回った、なんて事が昔あったんだよ ゆうかりんがいないと心にぽっかり穴が開いたようで
寂しくなって半泣きで夜の幻想郷を探し回ったのに結局見つからなくて、不安を抱えて家に戻ったらゆうかりんとスズランのささった花瓶が待っててくれて
「遅い!出かけるって言ったじゃない」なんて怒られてしまった事があったりね もうね、ストレートに言って欲しいものだよね 「尿!」とかこんぐらいね
さてね、つい先ほどの事なんだけどさ、トイレが詰まって溢れちゃったんだよね テーブルの上でオリーブの缶詰でピラミッド作って遊んでいたら
トイレの方からゆうかりんの高い悲鳴が聞こえるんだよ ゆうかりんの悲鳴なんてすごい久々に聞いたよ、ここ50年くらい聞いてない気がしたからね
何かと思って急いで駆けつけようとしたんだけどさ、廊下の角を曲がった所で勢い良くゆうかりんのスリッパが飛んでくるのさ 俺の顔面に一直線
スリッパのつま先が俺の目をいい感じで潰しやがるのさ 「うわー、こ、来ないで!来ないで!」ってめっちゃ焦ったゆうかりんの声が聞こえるんだよ
目から血の涙を流す俺と、これまでにないくらい取り乱すゆうかりんと、いつもとはちょっと違った音を立てる我が家の一階のトイレ ゆうかりんは俺に
「そのまま目を開けないで!でもできる限りそばにいて!でも近寄り過ぎると良くないから!ああもう!」とかなんとかマシンガントークしてくるんだよね
目を開けたら今以上の何かが飛んできそうで怖かったから言いつけ通りに一人だけ暗闇と対峙しながらゆうかりんに言うよ まず落ち着け、ってね
何度か言い続けてようやく落ち着きを取り戻したゆうかりん その口が言うところには、トイレが詰まって溢れちゃったんだそうだ たまにある現象だよ
ゆうかりんも生き物だから当然排泄はするし、家で生きているからその行為を当然トイレでするわけだよね で、その後水を流そうと思ったら、溢れた、と
まあそりゃあそうだよね、見られたくないよね 当然恥ずかしいと思うよ、流石に俺とゆうかりんの関係でもこういうの見られるのは恥ずかしいと思うんだ
だけどもどうすればいいのかわからない、自分の力だけじゃ現状をどうするべきかわからない、だからこそここで「目を瞑った俺」ってなるわけなんだね
一瞬落ち着いたと思ったのに、ゆうかりんは「どうしようどうしよう」って言ってオロオロしてるんだよ トイレが溢れると見た目が一大事っぽくて嫌だよね
でもやれる事は案外単純だよね ゆうかりんに指示して備え付けの戸を開けさせる、そこに例のアレが入ってるはずだから、それをトイレに押し当てて
押したり引いたりするように指示してみるよ 「こういう時に使うんだ、これ」って言ってるゆうかりんの声が聞こえるよ 使い方を再度説明して、
「こうでいいの?」「見えないからわからない」「それもそうね」なんて会話してね、後はグポッグポッとそれっぽい音が響くよ 単純な詰まりだったら
繰り返せば直ってくれるはずだよ 慣れない作業に四苦八苦するゆうかりんを聞こえる音だけで生暖かく見守るんだよ なかなか無い、変な経験だよね
何度かゴタゴタはあったものの最終的にはトイレも一応元通りになったんだよ ようやく俺も目を開ける事を許可されてね、その後飛び散った水飛沫とかを
拭き取ったりなんかして トイレ作業はちょっと汚い気がしたから二人でそのまんまお風呂に入っちゃったりしてね 湯船の中で二人で肌をくっつけ合って、
そしてゆうかりんは安堵100%の表情を浮かべて「あーよかった」とか「びっくりした」とか繰り返すんだよ 俺は滅多に見れないゆうかりんの取り乱し具合を
できることならしっかり目に焼き付けておきたかったなぁなんて思うんだよね ちょっと勿体無い気がするよね、もう一回詰まらせてみようかな?ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふ


6 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/6
ゆうかりんを庇いたい
ゆうかりんを庇ってやりたい
身を挺してゆうかりんを救ってやりたいよ 野生の向日葵みたいなその笑顔が守れるなら俺の命なんて値上げ前のチュッパチャップスより安いものさ
でもそれが結局ゆうかりんを泣かせる結果になってしまったりすると俺はどうしていいのかわからなくなるよね ここらへんが難しいやり取りなんだよね
さてさて、ね、あのね、女の子が三人集まるとかしましいって良く言うじゃないか、感じでも姦しいって書くじゃないか 何の因果なのかは知らないけども
今日は珍しい事にアリスさんとレティさんが一緒に我が家を訪れたんだよ 二人とも理由っぽい理由も無くて、「暇だから遊びに来た」って感じなんだけども
「○○くんが寂しいんじゃないかと思ったの」とか「たまには顔を見せてあげようかと」だとか言って少しばかりカッコつけようとするのがなんとなく可笑しいね
「うるさいのがいっぺんに来るなんて、全く、今日は厄日かしら」なんて笑って見せちゃうゆうかりん 俺は少しくらい騒がしい方が楽しくていいと思うよ
でね、本当に姦しいの こういうのガールズトークって呼ぶらしいんだよね、ガールの定義に収まりきるかどうかは個人の判断に任せたいところだけどね
三人もいると話が途切れないんだよね、ホント不思議なものさ ついでにお茶とお菓子の消費量もなんだかいつもに比べて激しい気がするんだよ
もしかしたら一番忙しいのは俺かもしれないよ お茶を出したりお菓子を出したりたまにゆうかりんの横に座って相槌を打ったり打たなかったりするの
でさ、さっきまでは冬の間の妖精がどうたらこうたら、って話をしてたんだけどさ、また新しくバウムクーヘンをちっちゃく切って持ってきてみたらさ、
話の内容が一変しててね、バストサイズがどうこうって話になってるのさ 下着のサイズが合うだとか合わないだとか、疲れるだとか疲れないだとか、
最終的に大きい方がいいか小さい方がいいかとか、踏み込んだところまで話がいってるんだよ なかなかね、俺には入るに入りきれない話題ではあるよね
やっぱりみんな女の子だし、そういう事気にしたりしてるモノなのかね 俺だって我が息子のサイズで悩んだりしたから同じだね、昔の話だけどね
ここぞとばかりにテーブルに豊満な部分を乗っけて「巫女みたいにサラシ使ったらいいんじゃない?」なんていうレティさんに軽い溜息を聴かせながら
「それなら何も付けない方が潔いわ」なんて返すアリスさん まあ何だ、生々しいったらありゃしないよね 俺の知らない世界についての話というか、
ただただ聞いてて恥ずかしい気がするというか、色々と俺が避けたがる理由はあるんだよ でもね、実は別の部分で危惧しているところがあってね、
なんとかしてこの話題を終わらせておきたかったんだよね ちらっとゆうかりんを見るとさ、案の定というかなんというか、乾いた笑顔を張り付けた状態で
「うんうん」とか「そうね」とか言ってるんだよ あのね、ハッキリ言うとね、こういう格差だとか差別だとか産み出しかねない話題は避けるべきだと思うんだよ
レティさんもアリスさんも知らないだろうし、多分俺以外の生き物は誰も知らないと思うんだけどさ、ゆうかりんがバストのサイズで悩んでるって事なんだけどね
いやね、ゆうかりん、普段は何も言わないけどめっちゃ気にしてるの 朝着替える時とか鏡の前で自分の胸をぐーっと寄せて一時的な谷間を作ってみたりして
一人でニヤついたり逆に落胆したり、鏡越しに俺と目が合うと「・・・見た?」とか聞いてきちゃったりしてるんだよ 普段は詰め物いっぱいしているから
スタイルは良さそうに見えるんだけど時には悲しくなったりとかするんだよ 通販カタログで良さそうな下着を見つけて注文するんだけど、届いたものを
早速身に着けてみたら微妙にフィットしなくて凹んじゃったりしてるんだよ ゆうかりんが泣きださないうちに俺はこの話を止めてやらないといけない気がする
「あの、こういう話はなんていうか、また今度」って俺が勇気を持って提案してみるよ そしたらアリスさんに「やだ、中学生じゃないんだから」って言われて
レティさんにくすくすと笑われてしまったりするんだ ゆうかりんを庇うのは茨の道だね、でもゆうかりんのためならどんな汚名でもかぶるよ!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふ


7 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
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ゆうかりんと準備したい
ゆうかりんとバレンタインデーの準備をしたい
「あ、そうそう、あなた、次の火曜日はちょっと出かけてきてね」ってゆうかりんが俺に言うの え?と思ったけど今の時期と照らし合わせると理解できるよ
そういえばもうそんな時期だよね、カレンダーの数字にもとびきり目を引く印がつけられてるんだよ 合法的にチョコを食べられる日がやってくるね
毎年の事なんだよ、ゆうかりんが家でチョコを作るから、その間は俺は家を出てどこか外をブラブラしてないといけないんだ 見せられないんだって
「見せたら台無しじゃない」とか「少しくらい驚かせたいのよ」だとかゆうかりんは言うけどさ、もうこの時点で驚きとか半減しちゃってるってのはダウトかな
まあでもわざわざ自分のためにせっせとチョコをこしらえてくれるゆうかりんの姿を想像するとそれはなんとも温かみの溢れるもので、嬉しくなっちゃうよね
だから俺は毎年のように「そうだよ14日は用事があったんだ」なんて白々しい事を言って、いつもと違った一人だけのお散歩を長時間続けるんだよ
今年もそのつもりだったんだけどさ、「そうだね」とか言い出してから気が変わったんだよ 「いや、その日は家でゆうかりんと過ごしたい」とか言ってみて
ゆうかりんの出方を伺ってやるよ 思った通りにゆうかりんはびっくりした顔をしている 「それは困る」と言わんばかりの顔でこっちを見ているよ
物事には案外形から入るタイプで、普段は気の向くままにフラフラしているけど記念日とかそういう大事な出来事は結構予定を細かく決めておくタイプなのに
最初の段階から俺に出鼻をくじかれちゃって、どうすればいいの、って感じになっちゃってるのがまあ可愛い ここぞとばかりにダウン追い打ちを決めてやる
「なんか甘いもの食べたいからチョコでも作ってみようかな」なんてね これでゆうかりんという名の天使は羽をもがれて飛べなくなって、ついでに
頭の輪っかも取られてただの薄着の可愛い女の子でしかなくなったわけさ 自分の中に垣間見える悪魔をここぞとばかりに褒めてやりたいよ
相手の行動の出始めに牽制を当て続けたら地味な試合展開ではあるものの確実にパーフェクト勝利できるよね でね、ゆうかりんったら困った顔のまま
俺の服の裾をくいくいって引っ張って「どうすればいいのよ」なんて言うんだよ ゆうかりんのこの顔に打ち粉を付けて素手でこねくり回したいと思うけど
そろそろ勘弁してあげることにするよ 咳払いして調子を整えてね、「今年はゆうかりんと一緒にチョコ作りたいなぁと思ってさ」って言ってやるんだ
そしたらゆうかりんの顔にみるみる光が戻っていくんだよ 草花からしたら春の雪解けってこんな感じに見えるんじゃないかなって思えちゃうよ
「そうだったらそう言ってくれればいいのに」なんて腕に抱き着いて身体を寄せ付けてくるゆうかりん 言うのが遅れちゃっただけだよごめんねうふふふふ
頭をわしわしってやって「一緒においしいの作ろうね」って言ったら「いっぱい作る」だってさ これは楽しみになってきたね バレンタインデーはいいものさ
ゆうかりんったら妙に張り切っちゃって、チョコをあげる予定も貰う予定も無い輩全員にチョコ配ってやるとか言い出すんだよ 鼻をふんふん言わせて
こういうのが作りたいだとか、食べたいだとかって提案してくるんだよ いつもよりずっと材料費がかかりそうだね せっかくやるからには豪華にいきたいね
最近は「バレンタインデー=女の子が男の子にチョコをプレゼントする」っていう図式は過去のものになっちゃってるらしいんだよ 男女の限定無しに
好きな人が好きな人にチョコを渡す日になってきてるんだってさ そしたら俺とゆうかりんはちょうどいいよね、俺のこの想いも無駄じゃあないみたいさ
ゆうかりん、甘いモノ好きだから喜んでくれるといいんだけど 一緒に作ったチョコを交換するってのはちょっと可笑しい気がするけど、でもするんだよね
一年に数回、こういうふうに愛を確かめられるイベントが用意されてるってのは贅沢な気がするよ そのたびにゆうかりんの笑顔を見る事ができるからね
あと数日だけど楽しみになってきたよ なんとなく待ちきれないね でも個人的にはゆうかりんの足にチョコを塗りたくって舐めまわしたい!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふ


8 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/8
ゆうかりんと結びたい
ゆうかりんと結び目を作りたい
小指と小指をきゅっと結んで「嘘吐いたら、そうね、一生口利いてあげない」なんて言われたりするのもアリさ だから俺はゆうかりんに嘘を吐けないんだよ
でもゆうかりんは俺に嘘ばっかり吐くんだよ ひっそり取っておいた戸棚のバウムクーヘンを食べたでしょって言っても「食べてないよ?」って平然と言うし
たまにフラフラ外に出て帰りが遅かったりする時に「どこ行ってたの」って聞いても答えてくれないんだ 「霊夢のトコの神社よ」とかなんとか言うけども
ゆうかりんを探しに博麗神社に行った時はいなかったりね ゆうかりんはずるいんだよ、「女は嘘を着飾るものなの」とか都合のいい話ばっかりするんだ
これじゃあ小指をぎゅっとした意味が無いよね ゆうかりんに振り回され続けるのもそろそろごめんだよ、もっと心と心で結ばれたいところではあるよね
さてさて、今日もゆうかりんと居間でのんびりとテレビのチャンネルを行ったり来たりさせてたんだけどさ、下品な女同士のトーク番組がやっててさ、
いかにも遊んでそうな緑髪の若い女の子が「口の中でさくらんぼのヘタを結べる男性はキスが上手なんです、神奈子様が言ってました」とか言うのさ
それをさ、テレビの中の他の女の子たちもへぇーとかほぉーとか言って聞くんだけどさ、同じようにゆうかりんが「ふーん」なんて声を上げるんだよね
こういう番組はゆうかりんに悪影響を与えかねないよね そういう適当な事をテレビで言ったら真似しちゃう子供たちが続出するかもしれないんだぞ
ゆうかりんは寝転がった体勢のままで俺に顔を向けてニヤニヤするのさ 何?って聞いたら「何でもなーい」って言うしね こりゃあさくらんぼが売れるぞ
で、案の定と言ったところか、次の朝になったらテーブルの上にさくらんぼのパックが置いてあるのさ 赤くてツヤツヤしてなかなか立派なさくらんぼ
ゆうかりんこれどうしたの?って言ったら「安かったから」なんて見え見えな嘘を満面の笑みで言ってくるのさ 全くゆうかりんのゴリ押しは強力だよね
どうせ次の瞬間にはゆうかりんがニヤニヤしながら揉み手して、「そういえば」なんて感じで例のさくらんぼのヘタの話をしてくるんだろう、俺はわかってるぞ
でもね、俺正直さくらんぼってあんまり好きじゃないんだよね いや別にさくらんぼを食べたら全身から緑色の液体を噴き出して死ぬわけではないけども
自分で好んで食べようとは思わないんだ だからそういう意味であまり気が進まないよ、そういう意味でゆうかりんの期待に答える事ができないかもしれない
さてゆうかりんの行動はと言うとね、ちょっと予想と外れて、揉み手しないで後ろから俺にガバッと抱き着いてきたんだよ 肩の上を通して顔を寄せて
「ねえ、あなたってさくらんぼのヘタ、結べるぅ?」なんて甘い声を出して聞いてくるのさ 腕を回してぎゅぎゅっとして、俺を逃がさない体勢に入るんだけど
俺はさくらんぼからプチッとヘタを引き抜いて、手で結んで見せるのさ 「できた」なんてマヌケな顔をして見せながらね ゆうかりんがそれを摘まんで
ポイッと後ろに投げちゃうのさ 「そうじゃなくて」って言ってね そして口の中でさくらんぼのヘタを結ぶよう強要されるんだよ いやね、できないんだって
できるって一度も言ってないんだけどゆうかりんは何故か俺が口の中でさくらんぼのヘタを結べるって信じちゃってるんだよね 大きな間違いなのにね
「早く早く」って後ろでバタバタしながら急かすんだ これはゆうかりんハラスメントだね、ゆうかりんにやれって言われるとやらなきゃって気持ちになるよ
だからここは丁寧に説明してやるよ 「今までやったことないし、きっとできない」ってね でもそう言ったら「やってみないとわかんないでしょ」って返すのが
普通のゆうかりんだよね ゆうかりんがさくらんぼを俺の口元に運んできて、嫌々ながら食べて、で、ヘタを口の中にいれてもにょもにょとトライするんだ
予想以上に難しいね 舌をそんな器用に使う技能はただの人間様には無理だと思うの でもゆうかりんったらさ、必死に頑張って口をモゴモゴする俺の様子が
なんとなく気に入ったみたいでずっとニコニコして見てるんだよ 止めるに止められなくなってね、もうどうしたものか さくらんぼは懲り懲りだよ!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふふ


9 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/9
ゆうかりんと買いたい
ゆうかりんと買いものに行きたい
べたべたくっ付き合いながら今日も何をするわけでもなく家でゴロゴロしてるんだ ゆうかりんが俺の服をぎゅっとしてみたり引っ張ったりするのを
俺は「甘えん坊さんだねウフフフフ」とか思ってたんだけどさ、実際はそうじゃないらしくてね、ゆうかりんがぼそっと聞こえるか聞こえないかぐらいの音量で
「この服見飽きたわね」なんて言うんだよ その発言はほんのちょっぴりのショックを俺に植え付ける事に成功したよ 部屋着なんだけどよくよく考えたら
ここ数年間ずっと同じ服をヘビーローテーションしているような気がしてさ、一気に自分がズボラに思えて謎の危機感さえ生まれてくるんだよね
俺はちょっとばかり言い返してやるよ それならゆうかりんも同じだってね、その赤のチェックのスカートとベスト、いつもそればっかり着てるじゃないか
それに同じ柄のもんぺもあるしパジャマもあるよね、ってね そしたらゆうかりんは「お気に入りだからいいの」って言うの、自分の事は棚に上げるんだね
結局何を言ってもゆうかりんは同じことを言い続けてね、今日のうちに新しいお洋服を買いに行くことになったんだ まあ嫌じゃないよね、これをいい機会として
たまには新しいモノに身を包むのもいいかなと思ったんだよ それにゆうかりんとお買いもの行くのは好きだしね、婦人下着売り場以外ならどこでも行くよ
やっぱり赤のチェックで身を固めたゆうかりんと一緒に腕を組んでショッピングモールまで行ってみる 地底にできたこの「地底タウンKOMEIJI」ってのが
最近幻想郷の若い子の服飾にいろいろ影響を与えてるんだってさ 一応女の子らしくファッションの事を知ってるゆうかりんになかなか関心したりするよ
個人的にはこのショッピングモールにある珍味屋にしか興味が無いんだけど、そう言ったらゆうかりんにごしゃかれるのは目に見えているから言わない
なかなか大きな建物だけど無駄にエスカレーターが張り巡らされたりしてて中は随分快適なの、適当に歩いて良さそうなお洋服屋さんを見つけてね、
ゆうかりんに手を引かれるようにして入るんだ 内装はきらびやかで、今俺が着ているようなものよりはずっと高そうな服が並んでいて面喰ってしまうよ
でさ、早速店員さんも寄ってくるんだよね こういうふうにべたべたしながら歩いてるカップルっていうのはいいカモに見えるのかしらね、わからんでもないね
綺麗な赤毛を三つ編みにした猫耳の店員さんがすすすっといやらしく近づいてくるの 「お姉さん、どういうものをお探しですか?」ってね、こういう時って
必ず俺じゃなくてゆうかりんに話しかけるってのはどうしてなんだろうね、やっぱり力関係が見て取れるんだろうか、不満を感じたり感じなかったりの日々差
ゆうかりんがぐいっと俺を引っ張って「この人にみすぼらしくない服を着せてあげたいのだけど」って言うの 人前だとキツい言い方ばっかりするんだよ
それを聞いて早速俺とゆうかりんに商品を勧め始める店員さん いかにも高そうなのを見せつけて俺の身体にあてがったりするんだけども、ゆうかりんが
「黒が似合う人でもないし」とか「馬子にも衣装って感じね」とか言って散々否定しちゃうんだよね まるで日本語の否定形文章の練習でもするかのように
次から次に否定していくの これには店員さんも困っちゃうよね、レジの子と目配せしたり、次第にだんだん口数が減っていっちゃうのもしょうがないよ
途中から「最初から私が選べば良かったのね」とか言い出してさ、もう別にいいのにわざわざ店員さんを連れたまま服を選び始めちゃうんだよね 
微妙に俺は置いてけぼりさ でさ、ゆうかりんのセンスっていったらわかると思うんだけどさ、ゆうかりんの持ってきた服が全部同じ系統なんだよ
具体的に言うと赤とか黄色とかで、全部チェック柄なの シャツだけとかならまだわかるけどズボンまでチェック柄 俺こんなの絶対被らないって言いそうな
帽子までチェック柄なんだよ ニコニコ顔で急かすから試着せざるを得なかったけどさ、なんだかイイトコのお坊ちゃんみたいなの、子供っぽいんだよ
「よく似合ってるわ」って言うのはゆうかりんぐらいで、俺は店員さんと目を合わせてただ黙っちゃったよ 地味なの!地味なのでいいの!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふ


10 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/10
ゆうかりんを呼びたい
ゆうかりんを呼んであげたい
ほっぺなんかつんつんしたりして、「やめてー」って言われても止めなかったりして、そんな感じで今日も好きなだけゆうかりんを楽しんでいたんだよ
途中カッコつけてゆうかりんを「マドモワゼル」って呼んだんだけどさ、ゆうかりんに「それはちょっと違うわよ」って言われて止められてしまったの
なんでもマドモワゼルって単語は未婚の女性に対する呼び方なんだってさ そりゃあ違うね、俺の横にいるゆうかりんは未婚女性じゃないからね
既婚女性に使うのは「マダム」なんだってさ、だからゆうかりんはマダムなの 「でもマダムってなんだかおばさんみたいで嫌よね」なんて言って笑うの
そんな変な言葉のイメージだけで笑うゆうかりんに釣られて俺も笑っちゃう 「私をマドモワゼルからマダムにしたのはどこの誰かしらねー」とか
遠回しな事を言いながら俺を肘でグイグイするんだよ 全く、どこの誰なんだろうね でも俺は生娘でも人妻でもゆうかりんなら好きになってただろうけどね
ここだけの話、結婚してからゆうかりんはある程度性格が落ち着くかなーと思ったんだよ 俺の前だと地を出して好き放題に振る舞うこの性格ね
でも結婚したらますますそれが激しくなったように思えるね なんというか「夫婦」という肩書きができてから思いっきり頼ってるような感じがするよ
ますます好き放題でいつも俺を振り回すんだよ 間接的にゆうかりんにその事を言うと「いいじゃない、そういう関係なんだし」だなんて言われちゃう
間違ってはいないんだけどね マダムゆうかりんはマドモワゼルゆうかりんの上位互換ということでここはひとつモンスター図鑑に書き込んでおくとしよう
でね、いつもの日課のお散歩の時にね、ゆうかりんが「せっかくだからマドモワゼルにでも会いに行きましょう」なんて言うんだよ そのまま手を引っ張って
いつもとはちょっと違った道に行くのさ 魔法の森の奥の方に続く道だよ こうね、奥に来ると生息している植物も違うんだよね、なんというか強そうなの
魔法の森っていう名前を表すかのようなおどろおどろしさを持った木や花に見られつつも小道をてこてこ歩くんだ そしてその先に到着したのは
見覚えのあるおうちだよ カクカクしててあまり日の当たらなさそうなアリスさんの家、思い切り他人行儀な表現を使うと「マーガトロイド亭」ってやつさ
「森の奥に住んでいるのは怖い魔女」っていう通説があるから普通は物怖じしちゃうところなんだけどね、ゆうかりんにとってはどうでもいい話みたいで
間を置かずにそのままチャイムを鳴らすのさ チンケな音が鳴って向こうから足音が聞こえてくるよ 「何?今新しい人形を作ろうとしてて・・・」って
ドアを開けながら登場するのは当然アリスさんだよ 玄関で仁王立ちして俺とゆうかりんをまじまじと見つめるんだ 「あら、珍しいお客」なんて言われるのは
いつも俺とゆうかりんがアリスさんを招く側だから、っていう意味の台詞なんだろうね でさ、ゆうかりんたらアリスさんが出てきた瞬間からクスクスって
お行儀悪く笑い始めてさ、肩を震わせるんだよ 何かなと思ったら指先までプルプルさせつつアリスさんを指差して「アリス・マドモワゼル」だってさ
えっそれギャグなのか何なのか単純にアリスさんが独り身だって言ってるのかどうかわかんないけど大丈夫なの? どう反応すればいいのかわからず
アリスさんの顔を見つめてしまったらさ、アリスさん、怒ったような驚いたような顔をしたままドアをばたん!って閉めるんだ 蝶番が壊れそうなくらいね
対するゆうかりんは笑い転げてるんだ どうやらゆうかりんにしては面白い感じの台詞だったらしくてね、自分で自分の発言に腹を抱えて
「あー下らない」とか言っちゃってるんだよ 俺も笑ってあげた方がいいのかなって思って微妙に不安になるよ まあアリスさんはマドモワゼルだね
でさ、ゆうかりんそれを言うためだけにここまで来たの?って聞いたらさ 「ただの散歩のついでよ。ついで」ってね、そこだけは強がってみせるんだよ
あんまり他の子を怒らせちゃいけないよ、この世界はマドモワゼルばっかりだからね そのうちゆうかりんをマダム風見って呼んじゃうよ!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふ


11 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/11
ゆうかりんに誘われたい
ゆうかりんにいやらしく誘われたい
せっかく着たパジャマをゆうかりんに脱がされてしまうんだよ わざとゆっくり時間をかけるようにしてね プチプチとシャツのボタンを外していって
そのまま俺を寒い恰好にしちゃうんだよ くるくる丸めたパジャマのシャツは見ずに適当に寝室の端にぶん投げて、ゆうかりんが俺の顔に手をかけるんだよ
鼻と鼻がぶつかってしまいそうなくらいにまで顔を近づけて、真っ暗にした部屋の中でゆうかりんは微笑むんだよ もう片方の手を俺の肩にかけて
ゆっくりと身体を倒していくんだ ゆうかりんが下になって、俺が覆い被さるような体勢にね ゆっくりゆっくり、ゆうかりんに溶け込んでしまいそうな感じにね
まあね、ここまでは絵に描いた餅みたいな完璧なベッドインの流れだったんだけどさ、結局最後まで上手くいかないようになっているモンなのかな、
ゆうかりんがね、倒れる位置を間違えてさ、ベッドの縁に後頭部をぶつけちゃうんだよ それもガンッ!って強パンチがカウンターヒットしたみたいな
凄くキモチのいい音が鳴ったんだよ 俺にこう、ガバッとして欲しかったんじゃないのかな、倒れ込む時に最後だけ勢いを付けたから結構な衝撃だったはず
ここまで上手くいっていたのに最後に酷いどんでん返しが待ってたみたいだね ゆうかりんさ、声にならない声を全力で上げてさ、頭を押さえて
ベットの上で丸くなるんだよ プルプル震えて小っちゃくなっちゃうの、やっぱり痛かったんじゃないかな、まさかここで不意打ちされるとは思わないしね
俺としてはどうしたものかと言った感じさ ゆうかりんに誘われるがままに甘い花の蜜を啜ろうと思ったのに、その直前で入国審査に引っかかったみたい
痛がるゆうかりんを見てどうしたものかと半裸の状態のままオロオロするんだよ しばらくして、ようやく痛みが引いてくれたみたいでね、ゆうかりんが
「もういい!萎えた!今日は寝る!」とか言っちゃうんだよ そのままベッドから降りてひょこひょこ歩いてってさ、寝室の電気のスイッチを付けちゃうんだよ
暗かった部屋がパッと眩しくなる そこのベッドの縁はゆうかりんのご機嫌を随分と損ねてしまったようでね、ゆうかりんったらぷりぷり怒っちゃって
折角産まれたままの姿だったのにせっせとパジャマを着ちゃうんだ 取り残された感じになるのは俺だよ、ベッドの上でぽかんと口を開けているしかないよ
「えっゆうかりん、しないの?」ってね、何か口から言葉が出たと思ったらこの程度だよ 情けないというかなんというかね、本能的と言って欲しいかな
がうっと牙を剥いて「しない!」って叫ぶゆうかりん いやね、今日はさんざん焦らされてきたんだよ ゆうかりんがそんな気分だったみたいでね
ご飯の時にも意識させるような事言ったり、ソファの上でもべたべた触ってきたりね、お風呂の時なんかは「長くしたいから早く上がろう」って言ったくらい
そうなると俺も臨戦態勢に入っちゃってるんだけどさ、ここで一本道が途絶えてしまうとは思わなかったよ 一度火が付くとそれはなかなか消えないよね
だからゆうかりんに縋り付くようにして「そんなこと言わないでさ、機嫌直して、ね?」とか言っちゃうわけだよね 既に寝間着姿になってしまったゆうかりんは
俺の顔面にさっき投げ捨てた俺のパジャマを叩きつけるようにして寄越すんだよ 「下らない事言ってないでとっとと寝ろ!」って言われちゃうんだよ
下らない事じゃなくてステキな事だと言って反論したかったけど怒らせると怖いゆうかりんがもう随分と怒ってらっしゃるみたいなのでここは我慢の子
使えない自分の息子に「また今度、また今度な」って心の中で話しかけて俺も半裸状態をやめるんだ ゆうかりんがすぐ布団に潜り込んで
あっちの方を向いちゃうから俺は後ろからゆうかりんに寄り添う形になって寝るんだよ いやね、何度も言うけど本当はしたいよ そりゃあしたいよ
したいけどもゆうかりんがしたくないって言うからしょうがないよね だって俺の欲求は一人じゃ満たせないもの、ゆうかりんが居ないと満足しないの
ただ小声で「明日ね」って言ったのが聞こえたからとりあえず明日に期待をすることにするよ 銀を研いでおくような気持ちで眠るのさ!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふ


12 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/12
ゆうかりんと座りたい
ゆうかりんと椅子に座りたい
背もたれ部分を前にして、足を開いて乗ってさ、背もたれのてっぺんに腕をひっかけて顔をちょこんと乗せたりするんだよ 誰でもやるポーズだと思う
そのまま前後に揺れて、椅子をギシギシって言わせたりするの 俺じゃなくてゆうかりんがだよ ずっとギシギシギシギシするもんだから微妙にうるさくて
「ゆうかりん、お行儀悪いよ」って言ってやったりするんだ 「はーい」なんてわかったようなわかってないような返事をするゆうかりんだけど、最終的に
ギシギシがギシぐらいになっただけでまだ軋む音はするんだよね ゆうかりんったら暇そうな顔してぼーっと俺の顔を見ているだけなんだよ
ゆうかりんに暇させちゃってるのは基本的に俺が悪いよね ゆうかりんがつまらない思いをするってのは俺の不手際が招く結果に他ならないから
なんとなく切なくて、そして申し訳無くなっちゃってね ゆうかりんを背中の側からそのまま抱きしめてやろうかなんて思ったりするんだよ、ガバッとね
でもゆうかりんは思いつきのまま発言するんだ 人差し指をぴっと立てて上に向けてさ、「あの揺り籠みたいな椅子が欲しい」とか言い出すんだよ
揺り籠みたいな椅子って言うと、そのつまり、何?って感じになるんだよね パッとするようでパッとしない表現のせいで俺は手の動きを止めてしまうよ
それが俺の眉をひそめさせたのか、表情をゆうかりんに汲み取られて、ゆうかりんは説明を始めてくれるんだ よく土曜日の洋画劇場なんかでやるような
平和な映画に出てきて、日向でおばあちゃんが座ってユラユラ揺れながら編み物なんかをしてる椅子だってさ ここまで言われてようやくわかったよ
俺の頭の中にもイメージが湧いてきたよ、あの足の部分がアーチになって繋がってて前後に揺れる奴ね 「そんなに欲しいんだ?」って聞いてみたら
ゆうかりんの力説が始まるんだよ 「ユラユラするのが気持ち良さそう」とか「椅子に座ってるだけでサマになる」とか「編み物やってみたい」とかね
いや編み物は関係ないじゃないか、とまずそこに突っ込んでやったよ ゆうかりんはほっぺを膨らませてそっぽを向いて「形から入るタイプなの」とか
取ってつけたような言い訳をするんだよ でね、ゆうかりんが何度も何度もメリットを説明するうちに俺もだんだん良さそうな気分になってきたんだよね
はじめはババア臭いなとか思ってたけど案外悪くないのかもしれないね ユラユラするのは心地いいよね、きっと気分も穏やかになる事間違い無しだね
その気になった俺がゆうかりんの意見を肯定すると、顔をぴかっとして喜んでくれたんだ 「でしょ?いいでしょ?ユラユラするの!」って言うんだよ
そして椅子をギシギシさせるの 今の椅子のギシギシがユラユラに変わるのだと考えるとなんとなく悪い気持ちはしないよ 優しくなれそうだね
買うんだったら大きめの椅子を買いたいところだね まず俺が座って、俺の膝の上にゆうかりんが座って、そして二人でゆっくりユラユラするんだよ
お日様の当たるところで二人でくっ付き合ったままユラユラして、まったり流れる時間を贅沢に過ごすんだよ こりゃあいいぞ、映画のワンシーン的だね
もうね、勢いだけでゆうかりんと約束しちゃったよ 椅子を新調する時は思い切ってユラユラする椅子を買ってみようか、ってね ゆうかりんが両手を上げて
あからさまに喜んでくれるのが嬉しいよ 勢いだけで俺の頬にちゅっ、って優しい唇の感触をくれたりするんだ 二人きりとはいえちょっと恥ずかしい
ただ買いに行くよりもオーダーメイドにするのはどうか、それとも自作するっていうのはどうか、だなんてゆうかりんと椅子の話が盛り上がってさ
そしたら「日曜大工はパパの仕事だからね」って言って急かすんだよ 困ったね、言ったはいいけど手先が恐ろしく不器用だからそういうの向いてないよ
でもね、遠い将来にさ、髪を長くしたゆうかりんが椅子でゆらゆら揺れててさ、その視線の先に我が子と触れ合う俺が居たりするところを考えてごらんよ
なんだかフヘヘってなるじゃんフヘヘって これこそ絵になるよね、こういう将来のためにちょっとは頑張るかな、なんて思ったりもするのさ!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふ


13 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/13
ゆうかりんと撮りたい
ゆうかりんと録画したい
面倒な用事を適当に済ませてフラフラしながら帰宅だよ 本当は見たい番組があったんだけどもどうしても見れないからゆうかりんに録画を頼んだの
胸を張って「わかった」って言ってくれたゆうかりんを信じて今日を適当に過ごしてたんだよ だけどさ、今ゆうかりんに録画したものはどこにあるか、って
聞いてみようと思ったんだけど何も言ってくれないんだよね 幻想郷の最先端より何歩も遅れている我が家は未だにVHSを使ってるんだけども
ビデオテープすらどこにもないんだよね ゆうかりんはというと俺を見て年上に恋する女子中学生みたいにもじもじするだけで何もしないんだよ
あれゆうかりん、俺トパンガリーグのウメハラが出る回を録画してってお願いしなかったっけ?って聞いてみると何やら小っちゃい声で言い始めるんだよ
「あのね、やろうと思ったんだけどよくわかんなくて」とか「多分私がやってもできないようになってた」とかさ ゆうかりんには珍しい言い訳の連続だよ
人差し指と人差し指をくりくりってやって上目使い気味に俺を見てくるんだ つまりは単純に録画できなかったって事を言いたいんじゃないかな
一通り可愛げのある言い訳を並べた後は長々とした沈黙を挟んでね、何度もフローリングの床と俺の顔を見比べたりしたんだけども、最終的に
がばっと頭を下げて「ごめんなさい」って言うんだよ がーんだよね、出鼻をくじかれた感じだよ これを見るためだけに頑張ってきただけに結構な落胆だよ
俺の口からは「ああ、そうなの」っていう随分そっけない言葉が飛び出すんだよ そのままソファーにぽすんって適当に座ってやる、尻に優しい感触
随分と楽しみにしてきただけにやっぱりダメージは大きいものさ、ゆうかりんには非常に申し訳無いんだけど今世紀最大の長さの溜め息が出ちゃうよ
ゆうかりんは俺の足に縋り付くように寄ってきて「ごめんなさい、ごめんなさい、やろうと思ってもできないんだもん」とかなんとか、泣きそうな声で
また別の言い訳を始めるんだよ ゆうかりん、電化製品の取り扱いにはやや難あり程度だと思ってたけど今回もそんな感じだったりするんだろうか
前にラピュタを録画してって言った時はちゃんとできたじゃないか、って突っ込んだら「あれはたまたま上手くいった」とか答えられてちょっと笑っちゃうよ
ゆうかりんの録画には運要素が絡んでくるってのがなんとなく可笑しくてニヨニヨしちゃうんだ そんな俺の顔を見たゆうかりんが無駄に不安になって
「わざとじゃないの、信じて」とか言ってくるんだよ ゆうかりんは何か怯えてるみたいだけど一つ教えておこうかな、俺はハードな落胆はしているけども
別に怒ってるわけじゃないし、ゆうかりんの事が嫌いになったわけじゃないし、こんな展開が予測できてなかったわけでもないんだよね、正直なところ
これで何時間か予定が空いちゃったなぁなんて思うとさ、他に何かやりたくなってくるわけだよね ゆうかりんの髪とか頬とかを好き放題に撫ぜながら
リュウとフェイロンの熱い戦いを観戦しようと思ってたけど、もうこの際結果は文字ででも知れればいいかな 手を伸ばしてゆうかりんを抱き上げて
無理やり膝の上に乗っけてあげるよ まだ不安そうな顔をしてるのが可愛いというか、お外のイメージと全然違くてこれまた可笑しいような感じでさ、
そんなゆうかりんに「暇だから何かしよ」って言うんだよ まだ罪の意識が残ってるのか、ゆうかりんは俺の膝の上で妙にソワソワした態度を見せながら
「特別に今日は顔にかけていいよ」みたいな事を言ってくれるの いや別にそこまでさせるのは逆に申し訳無いというかもう忘れてくれてもいいんだけどね
まあそれでもたまにはゆうかりんの可愛い顔にぶちまけるのもいいよね、そこだけは約束しておくよ 何度も「別に怒ってないよ」って事を教えてあげて
いつも以上のスキンシップを取るんだよ 時間をかけてようやくゆうかりんの笑顔が戻ったのはいいんだけど、今度は何が問題かって、やる事が無くてね
時間も中途半端だったから何をするでもなくて、最終的にいつも通りにお昼寝だよ ゆうかりんにギュッと顔を押し付けてぐっすりだよ!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふ


14 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/14
ゆうかりんと過ごしたい
ゆうかりんとバレンタインデーを過ごしたい
お待ちかねのバレンタインデーだよ 幻想郷もご多分に漏れずバレンタインデー一色に染まるんだよ そこらへんじゅうに真っ赤なハートが浮かんで
男女がニッコニコしながら手を繋いだりしちゃってるんだよ こういうね、あからさまに仲良くできる日ってもっとあるべきだと思うんだよね俺は
じゃないとゆうかりんと俺の関係が正当化されないような気さえしちゃってね いやまあ他人に正当化されなくてもゆうかりんとずっと一緒だろうけど
でね、今日は前から約束してたことでね、ゆうかりんと一緒にチョコを作るんだよ もうゆうかりんったらすごく楽しみにしててくれて、昨日の夜なんて
「眠れないから12時になった瞬間からチョコ作る」とか言い出しちゃったくらいなんだよね そこは頑張って子守唄なんて歌って寝かせてみたんだけどね
今のゆうかりんは睡眠時間も十分と言った感じでエプロンに袖を通してるよ 薄黄色の可愛いチェックのエプロンさ、丸っこいヒヨコのキャラクターが
胸元にくっついてて可愛いんだよこれ それをゆうかりんが着ると途端に子供っぽく見えてね、抱きしめて頬ずりしてやりたい感覚に陥ってしまうの
そんなゆうかりんが湯煎用のお湯を沸かしながら「まだかな、まだかな」とか言ってるの見るとね、もうね、バレンタインデーに感謝せざるを得ないところさ
チョコを食べる前からとろけてしまった俺の顔を誰も指摘する事はできないよ 世の中にはどうしようもないものってのが多数存在するんだけども
このゆうかりんがまさにそれさ、抗うことすらできないよね ゆうかりんが可愛いのがいけないんだよ、何よりも可愛いってのは時に罪を作るんだよ
さてさて今日はトリュフチョコってのを作ろうと思うの チョコと生クリームとココアの奴さ、柔らかくて舌の上で溶ける感じの、ゆうかりんが好きなんだって
俺は輸入菓子屋で売られてるような無駄にデカくて固いバリバリした安物のチョコが好きなんだけどね、ゆうかりんと好みが正反対ってのも面白いよ
まずは多めに買ったチョコをボウルを使って湯煎するよ ゆうかりんが「私がやる!」って言って聞かないんだ、一緒にやるっていう約束だったはずなのに
やっぱり俺にチョコを作ってくれる気でいるんじゃないかな、ここは俺はさり気ないサポートの役に回ってやることにするよ ゆうかりんは放っておくと
湯煎と称してチョコをそのまま煮始めたりしちゃう可能性があるからね、サポートも重要な役のはずさ チョコはゆっくり時間をかけて溶かすのが大事だよ
ゆうかりんに「優しくね」って言ったら「優しくするのは得意だから」なんて自信に満ちた言い方で言われちゃって俺としてはなんとやらと言った感じさ
でね、トリュフチョコって案外作るのは適当で大丈夫なんだよね、後は生クリームを混ぜてラム酒とか混ぜて固めてコーティングするだけなんだけど
洋酒の類はうちにはないしそもそもお酒臭いのはゆうかりんも俺も苦手だからスルー 生クリームを入れてやってちっちゃく丸めて冷やす作業だよ
その時にゆうかりんが何やら俺に熱視線を送ってくれるんだよね 横目で俺をチラチラチラッと何度も見てくれるんだよ 何かなと思ってよくよく見てみたら
ゆうかりんのほっぺのところにチョコがぺとっとついてるんだよ わざと自分の指でつけたような位置にね、それでゆうかりんはそれをあからさまに主張するの
あーあー何かやって欲しいんだろうなー、っていうのはわかるけどこの場合どう反応するのが正解なんだろうか まず「チョコついてるよ」って言ってやる
「えー本当ー?気付かなかったー!」っていうゆうかりんの反応の白々しい事ったらないよ、苦笑いさ ゆうかりんが「とって」って言うから布巾を持って
顔に近づけるんだけど二つのゆうかりんアイズが「そうじゃない」って語りかけるのさ まあね、そうだと思ってたけどね、布巾を置いて、顔を寄せてやって
ぺろっと舌で舐める攻撃だよ なんだか恥ずかしいな、やっぱりね 満足そうに笑ってくれるからいいけどもね そこでゆうかりんが俺を指差して
「あなたにもついてるわよ、とってあげるね」って言うのさ いつの間につけたのかな、ゆうかりんは隙が無いね で、ずっとペロペロしてたわけさ!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふ


15 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/15
ゆうかりんと食べたい
ゆうかりんとチョコを食べたい
レティさんがさ、可愛らしい包みのチョコをわざわざ俺に見せるように摘まみ上げて見せてくるんだ 「私からのプレゼント、受け取ってくれるよね?」って
NOとは言えないような押し付け方でね 俺としてはもちろん嬉しいんだけどさ、やっぱりゆうかりんの前でプレゼントの受け渡しをするっていうのは
色々危険が伴うと思うんだけどどうなんだろうね 包みを無理やり俺の手に握らせようとするレティさんからチョコを勢い良く奪ったゆうかりんが
「私の男に色目使うなって言ってるでしょう。あなたも他の女からプレゼントを貰って喜ぶんじゃない」って言うんだよ ほらね、やっぱりこうなった
バレンタインデーは恋人以外にも友人やら知人やらにチョコを渡す日っていう名目になってるんだけどさ、ゆうかりんはそこまで心が広くないみたい
自分から俺に渡すチョコ以外は全部邪道だっていう考えみたいでね、俺が他の子からチョコを貰ったりすると、こんなふうに途端にカンカンになるんだよ
義理チョコっていう単語を理解して欲しいところだよね バレンタインデーは厳密に言うと昨日だからこんなにカッカする事も無いと思うんだけども
やっぱりゆうかりんは認められないみたいだよ ぐいっと俺とレティさんの間に割り込むように入って、腕を組んで俺を睨み付けたりするんだよ
「貴女の分も一応作ってきたんだけど、いらない?」ってね、もう一つ包みが出てきたんだよ レティさんはここぞとばかりにふりふりとやって見せつけて
ゆうかりんにアピールする ゆうかりんがね、ぴくっ、って反応するんだよ すべてのチョコレートには罰を、みたいなスタンスで動いてたゆうかりんが
ここで誘惑に負けてしまうのかどうかが見ものだよね 「そんなの別にいらない。頼んだわけじゃないし」ってそっけない反応で顔を背けるゆうかりん
人のご好意を無駄にするのは失礼だよってゆうかりんに耳打ちしたらガーッと怒って「そういう問題じゃないでしょ!なんであなたもあっちの味方なの!」って
怒られてしまったよ ゆうかりんには何か譲れないものがあるみたいで、頭の中で天使のゆうかりんと悪魔のゆうかりんが戦ってるみたいなんだ
天使りんも悪魔りんもどっちも可愛いからお持ち帰りしたいところなんだけどね 結局俺はゆうかりんに言われるがままお茶の準備をさせられてね、
レティさんに「これはバレンタインデーのチョコじゃなくてただのお菓子」ってわざとらしい台詞を言ってもらったんだ つまりはゆうかりん、結局折れたよ
こんなに簡単にお菓子にやられてしまうなんて妖怪としてどうなんだろうって思うね 女の子としてはこういう側面があってもいいなとは思うけどね
そんなわけで、レティさんの手作りチョコと甘さを抑えた紅茶でバレンタインデーじゃない普通のティータイムが始まったよ ゆうかりんが俺を手招きして
チョコを顎でしゃくって示した後に雛鳥みたいに口を開けるんだよ どうやら俺に食べさせて欲しいみたいなの レティさんの前でやるのは恥ずかしいけど
ゆうかりんがそれを求めるんだったらしょうがないよ 指で摘まんでゆうかりんの舌の上にぽとんと乗せてやるんだ 一気に笑顔に包まれるのは
ゆうかりんとレティさん 「あらあら二人とも仲がいいのね」なんて誰でも知ってるような事を言ってくれるんだよ 「まあね」なんて返しちゃうゆうかりん
鼻高々といった様子のゆうかりんがなんとなくこそばゆいよ、ただ食べさせるだけなら誰にでもできるってのにね ここでレティさんが思いついたように
「私もやりたい」とか言い出すんだ またゆうかりんの目がキッとキツくなるんだよ 「あのね、何度も言ってるけど○○は私のなんだから」ってね、
発言に発言で噛みつくんだよ レティさんもね、怒られるとわかっててどうしてそういう事言い出すんだって思うとこがあるよね でもレティさんは笑って
「誰も○○くんにやるとは言ってないわ」とか言って避けるんだよ じゃあ何なのか、レティさんとゆうかりんが相互にチョコを食べさせる展開があるのかな
それはそれで何となくイイカンジだと思ってニヤニヤしてしまうんだよね 頬をゆうかりんにはたかれるまでずっとニヤニヤしてたよ!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふ


16 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/16
ゆうかりんと掃除したい
ゆうかりんと部屋を綺麗にしたい
やたらうるさい音を立てる、だいぶ型遅れの掃除機 今日もこれに頑張ってもらう事にするよ あまり深く考えずに床を適当にすいすいっと滑らせると
ゆうかりんが掃除機のヘッドの前にやってきて、ぴょんぴょん飛び跳ねるんだよ 掃除機が伸びたら片足を跳ね上げて「きゃっ」とか言って
どたどたしながらこっち着地、また掃除機を伸ばすと今度は「ほっ」とか言って飛び越えてみたりするんだよ 頭の悪い飼い犬みたいな感じだよね
掃除機で遊ぶなんてゆうかりんったらほんとにもう、考えが読めないというか突飛だと言うか、ゆうかりんの発想には時々ついていけない事があるよ
「ゆうかりん、そんなことしてると危ないよ」って言ってみるとゆうかりんは少ししゅんとした様子で「こうでもしないとお掃除って面白くないもの」とか言うの
そうだ、元々ゆうかりんお掃除嫌いだったんだ いや綺麗にするのが嫌いっていう塵塚怪王ライクな考えではなくて、ただ単純に面倒なんじゃないかな
でもおかしいよね、ゆうかりんが面倒だって主張するのはちょっと違うと思うんだよ だっていつもお掃除するのは俺だからね、ゆうかりん、しないじゃん
こういう野暮なツッコミを入れたらまたゆうかりんはほっぺをプクプクっとして怒るんだろうな、なんて思うよ 一手先が見えるようになってきたね
適当に床の埃やゴミを取って適当なインターバルを入れるよ ゆうかりんが「もう終わり?」って言ってソファーに腰かけた俺の顔を覗き込んでくる
「まだ」って返したら「もう終わりでいいのに」なんて言ってつまらなそうな顔をするんだよ 窓を開け放って掃除機かけた方がいいんだか、それとも逆に
閉めた方が効率はいいんだったか忘れたけど、我が家はいつも窓をフルオープンにして掃除するよ そのせいでこの時期は結構寒いからね、
いつもくっついてるゆうかりんがここぞとばかりに俺にくっついてくるんだよ オーストラリアでよく見られる、木に掴まるアホな顔したコアラみたいに
俺の安物のセーターをぎゅーっとしながら横からくっ付くんだよ そしてやたらと嬉しそうな顔をするんだ 「寒いね」なんて白々しい事を言ってくるから
俺も「そうだね」って返すんだ 家の中にいるのに寒いってのは不思議な感じだよね、時々風が通り抜けると外より寒い気がして震えちゃうんだよ
こんなに寒いとゆうかりんに抱き着かれてるだけじゃまだ足りないね 俺もゆうかりんに抱き着いてやるよ 俺に抱き着いたゆうかりんに覆い被さるように
身体をガバッと動かして身体を寄せるんだ 今俺が第三者視点からモノを言うとするなら「休憩する時くらい窓閉めればいいのに」って思うんだけども
ゆうかりんとくっついてるとマトモな思考さえどこかに行っちゃうみたいなんだよね 頭の中がゆうかりんでいっぱいになって、熱に浮かされたようになって
そして更なるゆうかりんを求めちゃうんだ これは変な話じゃないよ、俺にとっては何より自然な反応なんだよ ゆうかりんをもっといっぱい欲しいんだ
ここでゆうかりんが「そうだ」っていきなり言い出すよ 掃除機のヘッドをグッと持って持ち上げて見せてね、俺の腹に押し付けようとするんだよ
「これでガーッてやれば、そのボソボソ取れるんじゃない?」って言うのさ セーターにできた毛玉の事を言ってるみたいなの ここは全力で紳士的に
「毛玉取り機」というアイテムがある事を教えてあげるよ それにソレ押し付けたら汚いからね、ゆうかりんに抱きしめて貰えなくなっちゃうからダメだよ
ゆうかりんはちょっとだけ落胆したような表情を見せるんだよ 「なーんだ」とか「そうかー」とか言ってまた俺にしっかりと引っ付く作業に戻るんだよ
そろそろ掃除に戻ろうと思うんだよ、次は手付かずの玄関周りをやろうと思うんだけどね だからゆうかりん、そろそろ離して?って言ってみるんだけども
ゆうかりんは頑なに離れてくれないんだよ 後でいくらでもくっついていいから、って言うんだけど「寒い時じゃないとそれっぽい気がしないもの」なんて
適当な事を言いながら顔を埋めてくるんだよね ゆうかりんには困ったものだよ、まあ寒いとゆうかりんの体温が感じられてイイんだけど!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふ


17 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/17
ゆうかりんと擦りたい
ゆうかりんとお腹を擦りたい
約束するんだ ゆうかりんと簡単な口約束をね 春になったら一緒に幻想郷中のお花を見ようってね 約束するまでもないよ、毎年そうしてるのにね
でもゆうかりんはどうしても俺と約束をしたいみたいなんだよ 約束をした、約束を守った、っていう事実が二人の関係を強くするんだって言うんだよ
そういうものなのかな、俺は正直よくわからない なんでかって言うともう二人の関係はポケモンで言うとレベル99になってしまったと思ってるからだよ
流石にこれ以上強くなりようがないよ あるいは技を10個も20個も覚えてみたりするのかな、それはどう考えてもやりすぎだよね 程々が一番さ
ゆうかりんが右手の小指をぴんっと立てて俺の方に出してくるんだ だから俺も同じようにやってね、俺の小指とゆうかりんの小指が絡みつくよ
そのまま腕をぶんぶんと振って指切りげんまんだよ 嘘を吐いたら針を喉に千本ノックされてしまうのかなと思ったけどゆうかりんが言うところには
「そうねえ、嘘吐いたら腹パンかしら」って言うんだよ 腹パン、いきなり別方向で物騒な言葉が飛び出してきて俺は驚きやそれ以外のものを隠し切れないよ
コーヒーを口に含んでなくてよかったよ、勢いのままにゆうかりんの顔面に向けてインフェルノしてしまって怒りゲージをMAXにしかねなかったからね
取り乱した俺を見て「あら、腹パンじゃ嫌?」なんて無垢な表情で聞いてくるゆうかりん いやそうじゃなくてね、ああ違うやっぱり嫌だ 腹パンは嫌
そもそもゆうかりんそんな単語どこで覚えたの、って聞いてみたら「ん、萃香が」だってさ そういう下らないネタを教えるのは大抵わかる気がするよ
神社でたむろしてる普通の魔法使いとか、妖怪の賢者とか、飲んだくれの子鬼とかね あの人たちロクな事教えてくれないから俺としてはちょっと困る
ゆうかりんもゆうかりんでそういう事を素直に聞いちゃうから問題なんだよね、疑う事を知らないのはいい事のような悪い事のような、なんとも言えないよね
こうね、ゆうかりんが目の前でグーにした手をぶんぶんってやってデモンストレーションしてくれるんだ 拳を俺のみぞおちのあたりに突き立てて
「ここをエイッてやると苦しいんだって、あなたへの罰ゲームには丁度いいわね」って言うんだ にししって歯を見せて笑うんだけど俺は笑えないよ
そもそもゆうかりん、エイッて言うけどさ、君のエイッはダイヤモンドも何でも砕く勢いじゃないか たとえ工事するとしても削岩機が不要になるくらいのね
だからそもそも俺の腹を殴るっていうのが間違ってるんだよ、ぶっちゃけると命が惜しいからね 夫婦間の罰ゲームでご臨終なんてシャレになってないよ
俺にできる事はゆうかりんをなだめる事だよ なんだか興奮してさっきから腕を振るマネを止めてくれないゆうかりんを落ち着かせて、横に座らせて
「お腹は殴るものじゃない、撫でるものだ」ってことを教えてあげるんだよ 「また何か言い始めたぞ」みたいな目をこっちに向けられるんだけども
それでもゆうかりんはなんだかんだで静かにしていい子に聞いてくれるんだよね そんなゆうかりんのお腹にね、スッと片手を滑り込ませてやるよ
ゆうかりんのシャツの下に隙を見て潜り込んでやった ゆうかりんは身体をビクッとさせて「ちょ、な、何!」とか言うんだけど俺はそんなのお構い無しさ
ちょっと冷たい俺の手で、ゆうかりんのほよほよしてるお腹をすべすべと撫で回してやるよ イヌネコとかの動物を落ち着かせる時にお腹を撫でたりするけど
それはゆうかりんにも対応する行動だよ ゆうかりんも大人しくなってね、短い声を上げたりしながら俺に寄りかかるように身体を寄せてくるんだよ
「お腹なでなでされると気持ちいいでしょ?」って聞いたら「うん」だって こうなるともう答えはすぐそこだよ 後はお腹を殴らせるのを止めてもらうだけさ
必死にお腹を擦ってあげたらゆうかりんに「その罰ゲームは色々と危険要素を含んでる」ということを理解してもらえたみたいでね、主張が変わるんだよ
「やっぱり殴るなら顔ね」ってね でもそれっておかしくねえ?だって根本的に何も変わってないじゃん!嘘を吐かなきゃいいんだけどね!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふ


18 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/18
ゆうかりんとクチュクチュしたい
ゆうかりんのお口をクチュクチュしたい
腕枕したりお互いに抱き着きあったまま寝たりするとさ、寝てる間にゆうかりんのよだれが俺のパジャマに垂れて、染み込んで乾いたりするんだよ
別に嫌じゃないし毎日の事だから何とも思わないんだけど時々はゆうかりんに指摘してやるよ ゆうかりん、またよだれ垂らして寝てたよ、ってね
ゆうかりんは自分が気を付ければよだれが垂れないとでも思ってるのか、口元を拭う動作をしながら「やだ、また?」とか言っちゃうんだよね
またも何もゆうかりんがよだれを垂らして寝ない日を見た事無いんだけどね 知っていても言ってやらない事もあるよ、俺だけが優越感に浸るんだよ
でね、今日ふと思ったんだけどさ、ゆうかりんのよだれってちょっぴり糸引くんだよね ゆうかりんとちゅっってすると一本の線が橋みたいになったりするの
えろちっくでイイなあとは思ってたんだけどさ、だけどなんとなく気になってたんだ でさ、最近見たテレビの「本当は怖い幻想郷の医学」みたいなのでさ、
唾液と虫歯の関係についてやってたんだよね 半分が赤で半分が青の天帝ギルみたいな不思議な服を見たお薬の先生がさ、指揮棒を持って
パネルを指して他の出演者さんにクイズみたいなのをやっていくんだよ 出演者さんは何故かウサ耳の子が多くてね、しかもスラスラ答えるもんだから
ヤラセじゃないかと疑っちゃうよね まあそれは置いといて、結論から言うと「粘性のある唾液は虫歯のサインかも?要チェック!」ってことだったの
だとしたらゆうかりん大変だよ、虫歯にはなって欲しくないね 妖怪も人間も白い歯は大切だよ、歯が欠けたら可愛さも半減しちゃうかもしれないよね
だからゆうかりんには隠さず言ってみる 伝え方がちょっとばかり勢い付いちゃってね、「ゆうかりん虫歯だよ!」ってなっちゃって驚かせちゃうんだ
虫歯のリスクを持ってる状態かもしれないって言い直してもびっくりしてたけどね 「そんな、私ちゃんと歯ぁ磨いてるよ?」って困った顔で言ってくるんだ
そりゃあそうだよね俺もゆうかりんも決まった時間に二人で並んで歯磨きしてるからねそれは知ってるよ でもゆうかりんだけよだれが糸引くんだよ
俺のはそうじゃないんだよね、一応自分の唾液で遊んで試したからね、なんだかむなしかったけどね まあ用心するに越したことは無いって事で
ゆうかりんのためにスペシャルなアイテムを持ってきたんだ お口に含んでクチュクチュするタイプの歯磨き薬だよ 普通に歯を磨いた後に
これを使ってお口をクチュクチュすればまさに鬼に金棒デブにうまい棒状態で完璧なんじゃないかな 我ながら完璧な武装体勢だと思うよ褒めていいよ
ゆうかりんは「便利なものがあるのね」なんて言ってパッケージを眺めるんだよ で、家庭的というかケチというか、「すぐ無くなっちゃいそうね」とか
そんなつまらない事を言うんだよね ゆうかりんは俺も使うと思ってるらしい、二人だったら確かにすぐ無くなりそうだけど、そうなったら新しく買ってくるまでだよ
まあね、正直俺のかわいいゆうかりんはそんな不潔な子じゃないから虫歯なんて無いとは思うんだけどね、これを使うのを日課にすれば完璧だよね
ゆうかりんは試しに専用カップに適量を取ってみてニオイを嗅いだりしてるんだよ でね、何を思いついたのか一気に悪い顔になっちゃうんだよ
あっこれはまた良からぬ事を思いついたみたいだぞ、と思ったらね、何故かその薬を俺の口に入れてくるんだよ 鼻をつまんで無理やり口を開かせて
そして俺の口に含ませるんだ そしてそのまま抑え込むようにゆうかりんがキスしてくるの 舌を俺の口の中に入れてべろべろって舐めまわしてくると
二人の間でお薬が混じってクチュクチュっていい音を立てるんだよ 時々ゆうかりんが顔を傾けたりするとお薬がこっちの口からそっちの口まで動いたりして
俺に拒否権は無くってね、ゆうかりんの思うがままにされてしまって、最終的に半分くらい口の端からこぼすようにしながらも洗面所にペッと吐き出すの
「こうすれば二人で使えるじゃない?」なんて言っていやらしく笑うゆうかりん 合法的にゆうかりんとクチュクチュできるなら俺に良し!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふ


19 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/19
ゆうかりんと洗いたい
ゆうかりんと身体を洗いたい
と言っても毎日身体を洗うのが普通だよね いや野良妖怪さんは知らないよ、こういう時期にも水浴びするのかなと思うとちょっぴり可哀想ではあるね
知り合いに借りまくった金を使って河童に近代技術を総動員してもらって建てた築二百年のこの家、見た目は本当にただの家って感じなんだけど
お風呂だけはやたらこだわりを持ってるからね、随分いいものにしてもらったよ 浴室の戸を開けると全部が白くて光ってて、寝室と同じくらい広いんだよ
浴槽は俺とゆうかりんで肩まで浸かってもまだまだ平気なくらいスペースがあってね そこにぴかぴかきんぎょを浮かべて遊んだりするんだよね
他人に紹介する時にゆうかりんは俺の腕を取って、「自慢のお風呂よ、自慢の夫にはかなわないけどね」なんて言うのさ そんなステキなお風呂なんだよ
一緒にお風呂に入るのはだいたい決まった時間だよ、九時とか十時とかそのくらい おゆはんを食べて、皿とかを洗って片付けて、その後に二人並んで
何やらこちょこちょやったりやらなかったりした後に入るのさ わざわざゆうかりんは俺に服を脱がさせてね、それで一足先にお風呂に入るんだよ
その後俺が一人で脱いで、同じようにお風呂に入るんだ そりゃあいつでも同じだよね、お風呂の入り方が日々変わるなんてことは無いよね変人じゃないし
今日も同じようにゆうかりんとお風呂でのんびりしたんだよ 湯船に浮かべて遊ぶはずのぴかぴかきんぎょだけど、中の電池が切れてしまったのか、
光らなくなったんだよね ぴかぴかしないぴかぴかきんぎょはただの金魚だよ ゆうかりんはつまんなそうにただの金魚を指で弄繰り回した後、
それを浴槽の端に置いて、がっかりしたように俺に背中からもたれかかるのさ 別にコドモじゃないからお風呂のおもちゃなんて無くても構わないけど
あったらあったでちょっぴり楽しいじゃないか、だから俺もゆうかりんもこういうおもちゃは好きだよ 今度また新しいの買おうね、もっとぴかぴかするやつね
そんなやり取りもそこそこにしていつも通りに身体を洗いっこするよ 最初はゆうかりんを前に立たせて、全身を泡立てたボディスポンジで撫でてやるの
ゆうかりんが磔にされた聖者みたいなポーズを取って、俺が空港で身体検査するみたいな感じね 全部任せられるから全部やってやるよ、嫌じゃないしね
で、今度は俺は風呂椅子に座って、ゆうかりんが膝ついて背中を流してくれるんだよ 俺もゆうかりんみたいに立った方がいいんじゃない?って言うんだけど
「背中を流す時はこうするものよ」って言うからいつもこんな感じなんだよね ゆうかりんが優しく洗ってくれたり、時々わざと痛くしてくれたりしながら
俺の身体を綺麗にしてくれるんだよ 気持ちいいものだよね、ゆうかりんに心まで洗われてるみたいだよ 汚れた俺の心までゆうかりん色になっちゃうよ
でね、ゆうかりんが俺の背中をごしごししながら呟くんだ 「背中だけは大きいのね。やっぱり男の子なんだ」ってね 俺はちょっと脱力気分だったから
聞き逃してしまってね、ゆうかりんに「何か言った?」って聞き返すんだよ 「なんでもなーい」って適当に音を伸ばして答えるゆうかりん 後ろを向こうとしたら
泡のついた手でぐいっとほっぺを押されて「いいから大人しくしてなさい」って言われちゃうの 程良く身体を擦られたらざぱっと水で流されてね
綺麗になって、また湯船に入るんだよ その時にさ、いつもは俺が後ろでゆうかりんが前で、俺の懐スペースにゆうかりんが収まるように入るんだけど
ゆうかりんが後ろに入ってこようとするんだ 場所変えたいんだと思ってさ、俺が「向き変えようか」って言うんだけど「あなたはそのままでいい」だってさ
俺がゆうかりんに背中を向けたまま入って、ゆうかりんがその背中にくっ付くようにするんだ 「うふふ、おっきい」だとかなんとか言いながら
背中をすりすりしてきちゃって俺はくすぐったいよ 「子は父親の背中を見て育つのよ」って、ゆうかりんが俺の背中におでこをくっつけて言うもんだから
「ゆうかりんは子供じゃないよ」って言うんだけどさ、「そうじゃない」って突っ込まれて軽く叩かれたりするんだ 父親か、なれるのかな?ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふ


20 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/20
ゆうかりんから隠したい
ゆうかりんからモノを隠したい
好きな女の子にちょっかいかけるってのは誰でもやると思うんだ こうね、わざと悪口を言ってみたりとかモノを隠してみたりとかそういう感じの奴だよ
基本的には小学校の低学年のわんぱく坊主がやるもんだけどさ、俺だってゆうかりんにやってやりたいとは思う時だってあるよ でもやったとしても
「はいはい。子供みたいっていうか子供ね、あなた」とか言われてしまうのは目に見えてるからやらないんだよ その上抱き寄せられてオカンみたいに
ナデナデなんかされてしまったら俺のプライドは音を立てて杯と塵に変わってしまうよね まあなんだ、こうは言うけどプライドなんて元々無いんだけどさ
今日はゆうかりんがご機嫌だったんだよね 珍しいよね、何かあったわけでもないのにご機嫌っていうのはね 今日は何かの記念日かと思ったんだけど
カレンダーは「特に用事が無いよつまり暇人だね」って俺に教えてくれるんだ それじゃあ何を楽しみにしてこんなにウキウキしてるんだろうゆうかりん
そう思って、ゆうかりんをじっと眺めてみるんだけどさ、結局何もわからないんだよ 俺の視線に気付いたゆうかりんがニマーっとゆっくり笑みを浮かべて
俺の頬を持ってぐいっと向こうを向かせちゃうんだ 「そんなに見つめられると恥ずかしい」だってさ、今日のゆうかりんははんなりしてるね、はんなりん!
でさ、ゆうかりんがトイレに立った時に何かを見つけるんだよね 炬燵の、ゆうかりんが座ってたところの横に何かが落ちてるんだよ 拾ってみると
黒光りするソレは俺に嫌な思い出を一気にフラッシュバックさせるんだ これをつけられてゆうかりんに散々イジメられたんだよ、何週間もね
男性としての機能を果たしたいって思うんだけども最終的に絶頂の寸前で止められちゃうの しっかりした鋼鉄製のおかげで俺は陰部を触れない
つまるところあれだね、貞操帯 ゆうかりんが「愛の射精管理ごっこ」とか言って俺を使って長い時間遊ぶ時の便利で不思議なマジックアイテムさ
去年のアレは思い出すだけでも苦しくなってくるよ、辛いのなんのってね ゆうかりんたら俺で遊ぶからってあんなに楽しそうな顔してたのかと思うと
なんだか怖くなってしまうんだよ そこで俺が選んだコマンドは「隠す」だったよ ゆうかりんが戻ってくる前にササッと自分の書斎に行って、
机の引き出しの中にこれを突っ込んでおいたんだよ これで少なくとも今日だけは場を凌げるだろうね ゆうかりんも可愛いけど自分の身体も可愛いのさ
ゆうかりんが鼻歌で優しいメロディを奏でながら戻ってくるのさ 俺にニコニコした顔を見せつけるようにしながら炬燵に足を潜り込ませるんだけど、
置いてあると思ったモノがそこにないんだからちょっとは焦るよね 右を見たり左を見たり、手探りしたりしてみるんだけどどうしても例のモノが見つからず
ちょっとばかり怪訝な顔になっちゃうんだよ 俺の内心にあるのは余裕さ、ゆうかりんの焦りを感じるとそれがますます甘くてオイシイものになるんだよ
「ねえ、あなた、何かした?」ってゆうかりんが聞いてくるんだよ 「何かって何?」ってね、いかにもな平静を装って答えてやるよ この適当な返答で
ゆうかりんは俺をシロだと思ったのか、一人で探すことにしたみたいなんだ 最終的には炬燵の布団をばふばふってやるくらいにまでなるんだけども
それでも例のブツ、貞操帯は出てこない 今頃俺の机の引き出しという慣れない環境でのおやすみを強いられているところだろうね、これは俺の勝ちさ
勝ちが決まったらさらに余裕が出てくるよ 「ゆうかりん、何探してるの?」なんてわざとらしく聞いてみる 「別に大したものじゃないんだけどね」とか
少しばかり悔しそうに言うゆうかりんに何となく俺も気持ちを合わせるようなフリをしておくよ 俺は自分の身を守る選択をした上で戦いに勝利したんだ
こんなに素晴らしい事は無いね、と思ってたんだよ ここでゆうかりんがぽつりと言うんだ 「まあ無くてもなんとかなるからいいか」ってね ちょっと待て
アレが無くても俺はまたあの地獄の我慢を味わわされるハメになるの?ちょっと待ってよ冗談キツいよ!一気に汗が噴き出してきてもう!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふ


21 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/21
ゆうかりんと放ちたい
ゆうかりんと弓を放ちたい
そうだ弓がいいな! 思いついたらそれは言葉になって勝手に俺の口から飛び出してね、俺にひっそり寄り添うようにしていたゆうかりんを驚かせるの
「な、何?びっくりさせないでよ、もう」なんてゆうかりんが少し怒ったふうに言うんだよ ごめんねゆうかりん、驚かせちゃったなら素直に謝るよ
いやね、ずっと考えてたんだ この幻想郷に生きていて定期的に考えることがあるんだ それは自衛手段の事なんだよ 強い妖怪がうようよしてて
何もできないと途端に襲われて死んでしまう危険性のあるこの世界でどうやって自分を守るかって話ね いつもは博麗神社の御札を貰って
携帯してなんとか抑止力みたいな感じで頑張ってもらってたんだけど色々無理もあるんだよね ゆうかりんが触ったら火傷しちゃったりだとか、
そもそも「御札なんて効かないよ」みたいなズルい子がいたりもするしね それに脅威は妖怪だけじゃないってのもポイント 世の中みんな敵だよもう
だから別の方法を考えてたんだよ 俺もゆうかりんみたいに腕っ節が強かったりとかレーザーを打てたりとかすればいいんだけどさ、残念ながら
あんまりそういうのは向いてなかったみたいでね まあね、そもそも俺普通の人間だからね 高望みはしちゃダメだってゆうかりんも言うんだよ
で、今思いついたのが弓矢さ サッと構えてシュッと放つ、かっこいい遠距離攻撃さ そりゃあもうラディカルグッドなスピードが出るもんでね、
相手を打ち負かす、完全に勝利する事はできないかもしれないけど目だけ潰してその後は逃げる、とかそんなヒットアンドアウェイな戦法もできるのさ
つまり便利なんだよ弓矢はね それにホラ、アメコミのヒーローみたいでやっぱりカッコイイんだ きっとゆうかりんも俺に惚れ直しちゃうと思うよ
自分にしてはなかなかの熱弁だったよ 身振り手振りにモノマネや歓声までやって表現する俺に、ゆうかりんも全体的に黙って聞いてくれてさ、
うんうんと頷いてくれたんだ ゆうかりんにもこの想いが伝わったのかと思ったね 矢文にも使えるのかな、想いを伝えるのにも役立つなんて優れものだね
でさ、ゆうかりんは肯定してくれるのか否定してくれるのか、そこがこの議題の単純な分かれ道だと思ったんだけどさ、ゆうかりんはちょっと違ったんだ
腕を伸ばして俺の頭に揺れるとそのまま自分の方に引き寄せるんだよ 俺の頭をぎゅっとして、抱きしめて、自分の胸元に押し付けるようにするんだよ
ゆうかりんの心臓のドックンドックンが聞こえる状態さ その状態でゆうかりんはぽつりと「そんなに気にしなくていいの。また私が守るから」って
俺に言葉を垂らすようにするんだよ やっぱりゆうかりんにはバレバレだったみたいだね、先日の出来事ね 夕方の、仕事場からの帰り道で、
見境いの無い野良妖怪さんと対峙する事になって、こういう時の御札だと思ったらうっかり家に忘れてきた事に気付いて絶望したあの時の事だよ
涙目で逃げ回ってるところにゆうかりんが「なんとなくあなたが呼んでるんじゃないかと思って」って言って駆けつけてくれて救い出してくれたんだよね
なんとか助かったけど危ない部分もあったよね 色々と情けないよ、ゆうかりんが居なかったらもっと泣いてた そのせいで自衛というものをより強く、
より重要に考えるようになったんだよね ゆうかりんはぎゅっとした手を離して俺の顔をぺとぺとと触るんだよ 「あなたには私がいるじゃない」って
言ってくれるんだけどそれは嬉しいような俺の心に枷になるような 「男なのに、女の子に守られてちゃ世話が無いよね」って投げやりに吐き捨てたら
「あら、誰が決めたのそんなこと?私はあなたが好きだからちょっかいかけてるだけなのに、適当な物差しで測らないでくれる?」って強く返されるんだ
少し怒ったみたいな言い方だけどこの言葉の奥底にはやっぱりゆうかりんの温かい感情が隠れてるんだ やっぱりこういうところもゆうかりんは「強い」
寄らば大樹の陰、それでいいのかもしれない 弓はまた今度でいいかもしれない、多分俺には扱うのが難しいんだと思うよ!きっとね!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふ


22 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/22
ゆうかりんと起きてたい
ゆうかりんと夜更かししたい
俺もゆうかりんも夜はとっとと寝るタイプの生き物だよ 二人ともベッドでぐっすりスヤスヤするのが好きだから夜更かしとかは考えた事が無いよ
でもね、話の途中でこんな流れになるんだ ゆうかりんが「夜更かし対決しましょう」って言い出してね、イエスともノーとも言ってないのに俺を捕まえて
今回のルールを説明してくれるんだよ 今日の晩からスタートで、二人で夜ずっと起きてるんだって 先に寝た方が負けで罰ゲームなんだってさ
ゆうかりんが楽しそうに話すんだけども自信がありそうには見えないよ 単純にやってみたいんじゃないかな、修学旅行的な気分なんだと思うんだよ
あとドーピングは禁止だってさ コーヒーとかレッドブルとか飲むのは認めてくれないって 己の内側に眠る睡眠欲と戦うのは素手の自分だって
なんか俺とゆうかりんだったら思ったよりフェアな勝負になりそうだよね、アイリッシュパブでこの様子が放映されるとしたらみんなこぞって賭けてもいいよ
「ちなみにお酒は?」って聞いてみた ゆうかりんは少し悩んで「一応ダメ」って返すんだ ゆうかりん、お酒が入るとすぐ寝ちゃうっていう意味のフリさ
ゆうかりんも馬鹿じゃないから意味は理解したみたいで 「調子に乗ってると足元をすくわれちゃうわよ?」なんて意味の分からない返しをしてくるんだ
というわけで今日の夜からそんな変な遊びが始まったんだよね ゆうかりんは開始の宣言を堂々としてから鼻息を荒くして俺の顔を見つめるんだ
俺の顔をじーっと見つめても俺は寝ないよ、と言ったんだけどもこっちを見るのを止めないからなんとなく調子が狂っちゃうよ 仕方が無いから俺は
ずっとゆうかりんのパジャマの胸元から見えるゆうかりんのぷに肌をガン見し続けてたよ 最初はこんな感じで始まったんだけどすぐに失速してしまって
なんだかんだでやる事も無くなってしまうんだよね この時点でいつも寝てる時間と同じくらい、やっぱり夜っていうのは長いんだよね、よく言われるじゃん
夜は長いし静かだしそして寒いんだよ ゆうかりんと俺は寝るつもりはないけど一応ベッドに潜り込む事にしたんだ 布団の中で足を絡ませ合いながらも
「まだ寝ないわよ」「わかったわかった」なんて会話をしてやる 昔趣味で使ってたアロマキャンドルの残りを棚から運良く見つけてくる事ができたから
部屋の電気を消して火を灯してやるんだ、そしてベッドの枕元のへりに置くの 二人でその優しい輝きを見つめるとお互いの顔がオレンジに照らされて
なんとなく幻想的な気がするんだよ、幻想郷で幻想的って言うのも変な話だけどね 夜更かし対決はまだ始まったばっかりなんだけど、実のところは
俺物凄く眠いんだよね 先日ゆうかりんに頼まれて物置きからモノ出したり片付けたりってした時の疲れが抜けてないんだよ ちょっと情けないね
やっぱり眠いものは眠くてさ、当然のように明日も朝早いし、ここでゆうかりんに「やっぱ眠い」って言うんだよね ゆうかりんは残念そうな顔をして
「なんでよ!眠いなら私にお話でもしてくれればいいのに」とか言うんだよね そんな面白い話とか持ってないんだけどね俺、ハードル高いよ
そもそもゆうかりんどうしてこんな無謀な対決なんてしようとしたの、って聞いてみたんだけどさ ゆうかりんそれに返答するより先に、大きく長く
あくびをしたんだよね ふわぁ〜ってゆうかりんの喉奥まで見えちゃいそうなくらいに口を開けてね なんだ、やっぱりゆうかりんも眠いんじゃないか
指摘したら首をぶんぶん振ってそうじゃないって言われてさ、ゆうかりんの無駄な意地が見え隠れするんだよ 「いいから私の夜更かしに付き合えばいいの」
って言って俺に噛み付くゆうかりんだよ 適当に言葉を交わしながらオレンジ色を眺め続けるだけの夜更かしだったけど、案外悪くないかもしれないね
でさ、こういうのってなんで気付いたら朝になってるんだろうね 一瞬で世界が変わったように思えたよ 枕元の火は勝手に消えていて、外は眩しくて
なんだか思ったよりスッキリした寝覚めなの 今思ったけど夜更かし対決ならぬ早起き対決なら俺圧勝できそう、ゆうかりん基本お寝坊だから!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふ


23 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/23
ゆうかりんを褒めたい
ゆうかりんを褒めちぎりたい
「褒めても何も出ないよぉ」とか言って赤らめたほっぺを持って顔をぶんぶんするゆうかりんに「天使の笑顔が見れるんだもの」って言ってやるんだ
恥ずかしがるゆうかりんってのはなかなかに可愛らしいものだよ 冷蔵庫にいつでも1ダース完備させておいて金曜の夜に一つずつ使いたいくらい好きさ
やっぱりね、笑顔が素敵っていうのは何より魅力的なポイントだと思うんだよ 生き物は第六感か何か特別な部分で笑顔を感知できるんだと思うんだ
笑顔が本能的にわかるから本能的に好きになるんだよ だって俺ゆうかりんの笑顔見てるだけで「一生これだけで生きていけるわ」ってなるからね
それにゆうかりんはいろんな笑顔を持ってるんだ 例えばそうだなあ、仕事から帰ってきた俺を玄関で迎えて抱きしめてくれる時の笑顔と
手を繋いでお散歩してる先で知り合いにばったり会って、そこでよそよそしい挨拶をする時の笑顔は違うじゃん 後はおいしいもの食べた時の笑顔と
宴会のノリで全力で弾幕ごっこしてる時の笑顔って違うじゃん ゆうかりんは笑顔の使い方が実に上手いんだと思うよ 笑顔マスターって呼べるかな
その一つ一つに意味があって、だから俺はその一つ一つが好きなんだ ゆうかりんのそのスマイルフェイスからは何か身体にいい成分みたいなのが
ぴゅぴゅっと直線状に飛び出しているのかもしれないよ それを俺が一番近いところで受けるから結局俺も笑顔になれるんだ 人と人は鏡と言うけども
俺とゆうかりんも鏡になってるのかもね ゆうかりんの笑顔で笑顔にさせられた俺が時にゆうかりんを更に高ランクの笑顔にさせることもあるのかも
そういうやり取りが最終的に「幸せ」とかいうものに繋がっていくんじゃないかな 長くなったけど、俺はゆうかりんの笑顔が大好きということなのね
時々話のネタとして出るんだよ 「ゆうかりんのどこが好きになったのか」ってね、聞いてくる相手は例えば酔っぱらった神社の居候さんだとか
ネタに飢えた新聞記者さんだとか色々なんだけどもこれ定期的に聞かれる気がするんだ 特に、最近随分とゴシップ誌に近づいてきた気がする
文々。新聞さんには何回か語ったと思うんだけどさ、それでもまだ聞かれるんだよね こうさ、それっぽく言葉を弄繰り回した中華料理みたいにして
「200年前の貴方の今の奥様にお会いした時に一番興味を引かれるポイントはどこですか」とか言うんだよね 結局中身は同じなんだけどよくやるよね
で、今回の俺は先ほどの笑顔の話をしてやったんだよ 偉そうに、わざと長々と話してやったんだよ 途中まで元気にメモを取っていた記者さんも
最終的には頬杖付いて「そうですね」って言うだけの機械になってしまったよ それが新聞の記事になって、やっぱり偉そうな顔した俺の写真と
ゆうかりんのイメージ画像が載っていて、その間に笑顔の話がかいつまんで書いてあるんだよ ゆうかりんが朝イチに来た新聞を受け取ってさ、
ゆっくり庭から歩いて戻りながら目を通すんだよね そこに書いてあるのが自分の話で、しかも「笑顔のゆうかりんが好きさ」みたいな話だったから
いきなり赤面しちゃってさ、新聞をバリッと真っ二つに破って俺に詰め寄るんだよ 顔を赤くしたまま俺の首元を掴んで前後にブンブンとさせながら
「こういうの恥ずかしいからやめてって言ったじゃない!」って言うんだよ この新聞が我が家に届いたって事は既に幻想郷中に届けられたって事で
それすなわち俺がゆうかりんの可愛いポイントについて語った記事がみんなに見られたって事だよね ゆうかりんはこれまた随分と恥ずかしそうにして
俺の首をガックンガックンするのをやめてくれないんだけど俺としては誇らしいくらいだよ 寛大な心を持ってくれればいいのにね、胸を張ってよ
ヘラヘラ笑う俺に怒りっぱなしのゆうかりん ほらその顔やめてくれないかな、俺は笑顔のゆうかりんが好きなんだよわかってくれるよね?って言ったら
額に青筋を立てたままニッコリと笑ってくれて大満足さ 出来る事ならゆうかりんの全ての笑顔を守り続けていきたいものだね 俺、やるよ!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふ


24 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/24
ゆうかりんと踊りたい
ゆうかりんと華麗に踊りたい
ダンスパーティか何かで俺がドレス姿のゆうかりんの手を取りながら「僕と踊っていただけますか」って言う日はこの先来るのだろうか、と思う
イエスかノーの返事をされるより先に似合ってないジャケット姿や歯の浮くような台詞をゆうかりんに笑われてしまいそうな気がするよ 立ち直れないよ
さて今日も俺に用意されてるのは出会いが満載のダンスパーティじゃなくてね、一秒一秒を噛みしめるように大切にするゆうかりんとの時間だよ
と言ってもカッコつけて何かをするわけじゃなくてゆうかりんとおうちでのんびりと過ごすんだけどね 俺を座椅子の代わりか何かだと思っているのか、
背中を思いっきり俺に預けてもたれかかってくるゆうかりん 俺の顔のちょっと下にはゆうかりんの緑色の髪が広がってるわけだよね、そんなんだから
ついつい手が伸びちゃうのもしょうがないと思うんだ ゆうかりんの頭をガッと掴んで柔らかな緑色を好きなだけ撫でたり指に絡みつけてみたりするよ
「ちょっと、何?」って言って背中をもじもじとさせるゆうかりんは放置だよ そのまま前髪はかきあげて、後ろで指でちょっぴり髪を束ねてみたりなんかして
渾身の「ショートポニテおでこゆうかりん」を完成させるわけさ 後ろから見てる時点でこれだけ可愛いんだから正面から見たらもっと可愛いんだろうね
鏡でも持ってきてからやるべきだったと思うよ こんなに可愛いのにゆうかりんはなんだかとても嫌そうにするんだ くすぐったいってのはあると思うけど
そんなに嫌がらなくてもいいのにね ここはおだてるべきなのかと思って「お姫様みたいでかわいいよ」って言ってやるんだ 自分で言うのもアレだけど
お姫様要素とはちょっと違う気がするけどね ゆうかりんはますます嫌そうに「どんな髪型なのよ、それ」なんて言うんだよ そのまま俺の手を払って
自分で髪をくしゃくしゃってやって髪を元に戻しちゃうんだよ なんだいつまんないの、ゆうかりんはそのまままた俺にぺたっと背中を預けてきて
俺はその背中を受け止めるようにするんだ ゆうかりんがリモコンを操作して適当なチャンネルを行ったり来たりさせている間に俺の頭の中では
お姫様ゆうかりんが登場するんだ ふわふわした雰囲気で妙に下半身デブみたいな変なドレスを着てさ、いつもよりどことなく上品そうに笑うんだよ
赤いチェックのいつもの服じゃなくて薄いピンクで全身を纏われててね、なんだか逆に近寄れない感じなんだよね いつものゆうかりんの気さくさは
穴倉の中にでも引き籠ってしまったんじゃないかな、俺とは明らかに身分の違うような、そんなゆうかりんだよ 俺だったら臆してしまうところだけど
脳内のゆうかりんと同じように脳内の俺っていう優れた生き物もいてさ 現実の俺より高い頭身を生かしてピシッとした洋装に身を包んでいてさ、
ゆうかりんの前にサラッと現れて「僕と踊っていただけますか」とか言うんだよ ゆうかりんはそれに笑顔で承諾して、手袋に包んだ手を俺に差し伸べて
そして一緒に歩幅とリズムを合わせるんだよ 手を取り合って、音楽に合わせて優雅に踊るの そりゃあもう優雅にだよ、まるで有料動画みたいにね
周りも俺とゆうかりんに見とれてしまって動きが止まっちゃうんだよ 視線を一身に集めながらゆうかりんと俺は微笑みながらくるくる回ったりするの
それを現在脳内で思いあがいている本当の方の俺は非常に羨ましく眺めるんだよ 踊りって苦手なんだよね、人に見られるってのもどうにも嫌だよ
ただゆうかりんと踊りたいとは思うよ ゆうかりんと身体のリズムを合わせて旋律に酔いたいとは思う 俺とゆうかりんしかいないダンス会場みたいなのが
是非とも欲しいところなんだよね ぽつりとゆうかりんに「ゆうかりん、あのさ、俺と踊ってみませんか」って言ってみた なんとなく図々しいような、
それでいてなんとなくナルシスト的な香りが漂う言い方になってしまったよ ゆうかりんは当然といったように「あなたが上手く踊れるならいいけど」って言う
やっぱり現実は悲しいよ、どうせ俺の足は開始三分でもつれてコケるとかそんな展開なんだろうね ゆうかりんを躍らせたいというのに!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふ


25 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/25
ゆうかりんを襲いたい
ゆうかりんを夜這いしたい
夜這い文化があるところって大変だよね、だってそれが当然だと思われてるんだからね 個人意見だけどそういうのはちょっと良くないと思うよ
だって夜這いが許されたら俺の大好きなかわいいかわいいゆうかりんを他人に許すって事になるんでしょ? 絶対ダメだよ俺は断固認めないからね
さてさてね、ゆうかりんがご機嫌そうに俺の名前を呼ぶんだよ ちょこんと座ってクッションなんか膝に乗っけてね 俺が急いで手を洗って拭いて、
はいはいって言いながらゆうかりんのところに行ってやるよ そしたらゆうかりんこんな事言うの、「あなたって夜這いしたことあるの?」だってさ
何だいそれいきなり突拍子も無い事を これはあれかな、パートナーの昔の恋人に嫉妬する云々みたいな感じの話と捉えてしまっていいのかな
特に深くも考えず答えるよ 「無い」ってね 加えて「ゆうかりんがされた事無いなら俺もしたこと無いよ」って言ってヘッヘッと適当に笑ってやったよ
「あら、そう」なんて期待を裏切ってしまったのか、なんだかつまらなそうな答えが返ってくるよ どうせまた誰かの入れ知恵かふとした思いつきだろうけど
なんとなくゆうかりんの意図が掴めなくて気持ち悪いところだね でね、もう一つゆうかりんは俺に質問があったみたいなんだ 台所に戻ろうとすると
それを引きとめるように口を開くんだよ 「じゃあ夜這いされたことある?」ってね もうさっきから何なんだいこの質問は これも無いに決まっているよ
同じように「ゆうかりんがした事無いんだったら俺はされてないよ」って返してやるよ あれかな、もしかしてこれは遠回しに俺の事を誘ってたりするのかな
そう考えると夜這いだなんて中学生の妄想みたいで何ともステキじゃないか いいじゃないかバッチコイって感じだよ俺の準備はいつでもオールグリーン
勝手に背筋がピッと伸びてしまうよ して実際のところはどうなのか、ゆうかりんに「いきなりそんな話してどうしたの」って事の本質を問い質してみる
ゆうかりんはいつも通りのすました顔で「別に。ただ気になっただけよ」って言うんだ それでもなお、アンコールステージを期待するような眼差しの俺に
「やだ、何期待してるの?しないわよ、そんなの」って言うんだよ ゆうかりんが笑うもんだから俺も釣られて笑ったけど、ガックリしたふりをしてもよかったよ
特にこの会話には何の意味もないし山もないしオチもなかった まあそんな下らない会話を気兼ねなくできる仲だということの証明にはなったけどね
俺は台所作業に戻るよ その間ゆうかりんは何やら本を読んでるみたいで、つけっぱなしのテレビ以外はまたずっと静かに過ごしていたんだよ
ここでゆうかりんがまた口を開くの 「ねえ、夜這い、してあげよっか」ってね えっ!って思って顔を上げるとゆうかりんが悪戯っぽい顔をして
俺の方を向いてるんだよね 何やらこれはゆうかりんの牽制攻撃のようでさ、こう言って俺の出方を伺っているように見えたんだよ 俺の反応は嫌に素直で
そのまま「やったー」って言ってしまったんだよね そんな俺を見てゆうかりんはさらにニヤニヤするんだよ 「単純ねぇ」とかなんとか言ってくれてね
加えて「やるって言ったからには必ずやるわよ。一応抵抗するもしないも自由だからね?」とか言うのさ これは一種の犯行予告みたいなものかな
こりゃあ今晩は早く寝ないといけないなウフフフフなんて思うんだけどそこでゆうかりんから待ったが入るの 「いつ実行するかは私の気分が決める」
だってさ、人差し指を振りながら俺にそう教えてくれるんだ それはつまりあれかい、ゆうかりんの機嫌により無期延期って事が平気であり得るわけかい
俺に許されたのは本当に待つだけだよ ゆうかりんが一方的に俺を襲うその日を期待に胸膨らませながら待ってるだけ 随分と受け身な遊びだよね
そんなエクストリームスポーツみたいな夜這いでいいのか、本当にそれでいいのか なんていうかゆうかりんにというか俺自身にそう言ってやりたいよ
お決まりのように「夜這いするまでは、『仲良し』、しないからね」とか言われて絶望だよ またゆうかりんに焦らされる生活が始まるのか!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふふ


26 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/26
ゆうかりんとデートしたい
ゆうかりんと遊びに行きたい
次のお休みに何をしようって二人で話し合った時のことだよ ゆうかりんがはいはーいって元気良く手を上げて俺に熱視線を送ってくるんだよ
名前を呼びながらゆうかりんを指差してやったら「デートしたいです」って言うんだ ですって何だい礼儀正しい子供みたいだねそんなゆうかりんも可愛いよ
とりあえず俺は100点満点をあげたいよ 休みの日といったらデートだよね むしろデート以外やる事があるのかって聞かれたら困ってしまうくらいさ
というわけで毎回変わらず週末の予定は「デート(ハートマーク)」という事に決まるよ でね、ここでゆうかりんが急に何か喉に詰まったような顔をするのさ
何したのかなーと思ったら「ねえ、具体的にデートってどういうことするの?」って聞いてくるんだよ 俺はまずこの質問の意味が分からず面喰ったね
確かに毎回休みの日はデートだーって言いながらいろんな所に行くんだけどさ、何を持ってデートと言ってるのかわからない、って事なんだと思うの
つまりはデートの定義だね 単純な話かと思ったらこれは意外と奥が深そうだぞ ゆうかりんと二人で腕を組んでしばらく考え込んでしまったよ
まあ考えたところで元から知らない事が頭の中にポッと浮かんでくるわけじゃないからね 早々に俺もゆうかりんも諦めを付けちゃうんだよね
俺とゆうかりんが居ればもうそれでデートな気もするんだけどさ、そうすると今こうやって二人で家に居る時もデートに入るのかなっていう気がして
なんだかんだで思考が袋小路に再突入しそうになるのさ ゆうかりんも同じだったみたいで、フーとちょっと長めの息をついて、肩をすくめるんだよ
「良く知らない単語をこれ見よがしに使うと阿呆に見えるからね」って言ってゆうかりんは休みの日の予定を訂正にかかるよ お休みはデート、改め
「二人でおでかけ(ハートマーク)」となりました さっきからこれわざわざ手帳に書いてるっていうのがゆうかりんの妙なマメさというか可愛らしさだと思うんだよ
手帳なんて普段持ち歩かないのにね まあこういうどうでも良さげな話題は一旦そのへんに置いといてさ、今日のおゆはんの買い出しにでも行くことにするよ
時計を確認したら程良い時間だったからね、わたわたと二人で家を出るよ 「今日はお鍋以外がいいな」「お鍋飽きたの?」「そういうわけじゃないけど」みたいな
適当な会話をしながら二人で人里までの道を歩くよ 途中で妖精さんにちょっかいを出したり出されたり、普段とは違う道へ足を踏み入れてみたりして、
そこで見つけた珍しい植物にゆうかりんが見入ったりとかするんだよ 嬉しそうに植物のうんちくを語ってくれるゆうかりんとそれを嬉しく聞く俺という構図
単純な話なんだけどさ、自分の好きな人が嬉しそうにしてるってのを見るだけでこっちまで嬉しいものだよね できればずっと笑顔でいて欲しいくらいさ
でね、途中でお知り合いに遭遇するんだ 空からふわりと箒に乗って降りてきたのは白と黒の可愛いらしいエプロンドレスに身を包んだ女の子
自称普通の魔法使いの魔理沙ちゃんだよ そういえばここは霧雨魔法店の近くだったなーと今になって思うんだ 俺とゆうかりんを見て降りてきたらしく、
最初っから顔はニヤニヤしててさ、「なんだお前ら、こんな時間もデートしてるのか、相変わらず飽きない奴らだ」なんて言われちゃうんだよね
ここでまたデートって単語がでてきたよ どうやら魔理沙ちゃんによると今の俺とゆうかりんでもデートに入る、いや少なくともデートには見えるらしい
二人でおゆはんの食材を買いに行くってだけなのにね、ますますデートの定義がわからなくなってきたぞ ゆうかりんは眉間のあたりをつまんで唸って
「だから結局デートって何なのよ」とか言っちゃうんだ 俺もわかんないけどさ、ここで適当に提案してみる 「もう毎日がデートでいいんじゃない?」ってね
なんか毎日ゆうかりんと仲良くしてるからそんな感じでもいいかなって思ったんだ ゆうかりんも「まあ、そうね」なんて言ってね、また俺の腕を取って
人里の方へと歩き出すよ 今日もデート、明日もデート、きっと明後日もまたデートだよ デート尽くしの人生さ、魔法使いは放置だよ!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふ


27 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/27
ゆうかりんを開けたい
ゆうかりんの引き出しを開けたい
ふと目についたんだよ、寝室の、多機能箪笥の一番下の引き出しがちょっぴり出てる事にね ゆうかりんの小物とかがぽろぽろって並べて入ってるの
そこが本当に少しだけ開いてるの ハンターハンター風にカッコつけると「俺じゃなきゃ見逃しちゃうね」って感じかな 足でグイッと押し込んでやって
それで一安心って感じで去ろうと思ったんだけどさ、第六感というかなんというか、変な感覚が俺に語りかけてきてさ、なんだかその引き出しが気になるのよ
ゆうかりんの引き出しを勝手に開けると当然のようにゆうかりんは怒るんだよ やれ「デリカシーの無い男」だとか「いつまでたっても成長しない」だとか
ボロクソに言われてしまうんだけどね、今ゆうかりんは何やら用事があるって言って日傘だけ掴んでふらふらとお外に出て行っちゃったところだから
誰にも見られる心配は無いわけだよ、盗撮が趣味な新聞記者でも居ない限りね 念のため辺りを見回した後、しゃがみこんで引き出しを引いてみる
そしたらさ、本当にいろんなものが入ってるんだよゴチャゴチャにね 滅多に行かないスーパー銭湯の会員カードだとか、面白味のない工芸品とか、
そういうプレイする時に使う首輪とか、傘のお手入れする時とかに塗り込むクリームとかね そのまま引き出しを引き抜いて、膝の上に置いてみるよ
これは引き出しじゃなくて宝箱なのかもしれないね ゆうかりんの秘密の宝箱さ、きっと俺という名の勇者が経験値と共に貰っていくためのモノなんだよ
わざわざ寝室の電気をつけてよく目を凝らしてみたりするよ いろんなものが重なって置いてあってね、ほじくり返すようにすると次から次へと
心の端っこで覚えてるようなモノとか、見た事の無いようなモノとかが出てくるんだよね 指に引っかかったものをよいしょっと声を出して引っこ抜くと
周りのものがバラバラと落ちてしまってちょっとだけ焦るよ まあゆうかりんも整理整頓してる方じゃないから適当に入れておけば問題ないだろうけどね
これはだいぶ見覚えがあるよ、向日葵の飾りがついた髪留めだよ それもすげえチャチな奴さ、最近の小学生でも「ダサい」って言っちゃうだろうね
しかも値段も安いんだよこれがね ワンコインでDDRが一回プレイできるくらいおつりが来るんだよ 贈り物なのにこの安さは流石にダメだと思うよ
なんでゆうかりんの私物なのにこんなに詳しいのかってさ、まあゆうかりんの事は何でも知れちゃう関係だっていうのももちろんあるんだけどさ、
それだけじゃないんだよね だってこれ、俺がプレゼントした奴だからね 凄い昔にゆうかりんにあげたんだよ、ゆうかりんのために買ったわけじゃないけど
たまたまあげる機会があったから思い切って渡したんだよね まだ俺が「幽香さん」なんてよそよそしい呼び方していた時代の事じゃなかったっけかな
ゆうかりんったらそりゃあもう喜んでくれたんだよね 俺の前だってのにくるくる回ったりしちゃってね、いやあなんだか懐かしいな 覚えてるモンだね
で、そうそう、壊れてココが取れちゃったからつけないでしまっておくようになったんだっけかな それでも200年も保管してくれてるなんてなんか嬉しい
悪い気はしないもんだね で、こっちのはゆうかりんのナイトキャップだね ピンクのに可愛いマークがいっぱい入ってるんだよ ゆうかりんが長い昔、
それもかなり昔に使ってたんだってさ、お友達と住んでた頃にね 今はナイトキャップは使わないの、なんでかっていうと多分俺のせいなんだよね
いつもゆうかりんに抱き着かれるようにして寝るからナイトキャップがあると微妙に邪魔なんだよ 茶目っ気出して頭撫でたりする時にも邪魔なんだよね
だから外すようになったんだよ でもやっぱり可愛いから被ってみてもいいんじゃないかなって思う時もあるよ ここまで色々遊んでいてね、熱中し過ぎて
背後に忍び寄るゆうかりんの気配に気付かなかったんだよね 「こら!人の引き出し勝手に開けるなって言ってるでしょ!」っていう大声が響き渡って
ゆうかりんが俺に華麗なるシャイニングウィザードをブチ込んでくれるんだよ 代償はやっぱり大きかったみたいだね、脳がグルグルする!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふ


28 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/28
ゆうかりんを担ぎたい
ゆうかりんを肩車したい
またいつもと変わらないお散歩コースだよ といっても魔法の森から抜ける道と言える道なんて限られてるから長年生きてればそりゃあ覚えちゃうよね
というか幻想郷のどこへ行ってもゆうかりんと俺にとっては「いつもと変わらない景色」になると思うんだ ゆうかりんには俺、俺にはゆうかりんさえいれば
どこでも歩いて行けるからね 二人で歩けばそれがエンターテイメントになるしリラックスにもなるしフレンドシップでワンモアラブリーエクストラステージなのさ
今日は妖怪の山の方へ行ってみたよ やたらと自然が豊かでね、夏には色んな種族の妖怪さんや妖精さんが川で涼んだり木陰で涼んだりする姿が
見られて一部目の保養になって有難いところなんだけどさ、今は冬だからそんな事は無いんだよね ここが冬の嫌われるポイントの一つだと思うよ
腕を組んで歩いているとゆうかりんに色々と伝わってしまうものなのか、言葉を交わしたわけでもないし目配せだってしてないっていうのに
「あなた今下らない事考えてたでしょ」とか指摘されちゃうんだよね 他の女の子の事考えたりした時もそうだよ、ゆうかりんったらすぐ嗅ぎつけるの
うわべの言葉以上の関係になれたってのは嬉しい事だよね、いやもしかしたらゆうかりんが俺に教えてない隠し続けている能力だったりするのかな
俺限定で心を読む能力、とかね そしたら俺、恥ずかしいところまで全部知られちゃうからゆうかりんの傍にいけないよ これはちょっと迷惑だよね
こんな事を考えてたら「下らない事ばっか考えるのね、あなたは」ってまた突っ込まれてしまうの 悪循環だよ、画面端のループが止まらなくて俺が死ぬ
まあ俺の考えてる事なんてゆうかりんに言わせてみれば全部が下らないって事なのかもしれないけどね もうちょっと頭良さそうな事を考えたいものだね
でね、お散歩してるとゆうかりんが上ばっか見てる事に気付くよ 上に何かあるのかなーって思うんだけど別に木々の間をぽこぽこと歩いてるだけだから
特に何があるでもないの まあどうせ気分が上に向いてるって事なんだと思って俺は特に何もしなかったんだよ 何もせずに足だけ進めるんだよ
ここでゆうかりんが大声を出すんだよ 「そうだ、あなた肩車して!」ってね いきなり何を言い出すかと思えば肩車、肩車って言うとつまりアレだよね、
ゆうかりんを肩に乗っけて俺に歩けって事なんでしょ、おんぶして歩くより随分ツラそうだよね そもそも人に下らない事ばっか考えるなって言っておいて
自分はこの提案なんだからやっぱりゆうかりんには敵わないって思わされるよね 下らないって言ったらどうせ俺は怒られてしまうんだろうね世知辛いよ
俺に肩車してもらえば上の方がよく見えるだろうってゆうかりんは言うんだよ そう言いつつも二つの目だけは「いいから肩車しろ」って訴えかけてきて
俺を目の前に跪かせることに成功したんだ ゆうかりんがスカートの裾を少し上にきゅっとして、遊園地の白い木馬にまたがるようにして俺に乗るんだ
そして俺がよっこいしょと掛け声をかけてゆうかりんを持ち上げる 子供みたいにきゃっきゃって声を上げて喜ぶゆうかりん 「高ーい」だなんて
こんなことで本当に嬉しそうなんだ 正直なところ、歩く歩かないよりこれはバランス取るので精一杯だよ 体幹というものをDDRで鍛えるべきだったね
支えにした俺の頭をぺちぺちとやってね、足をぶらんぶらんさせるものだから胸元に当たるしますますバランスは怪しくなるしで俺は一苦労どころじゃないよ
二苦労か三苦労ぐらいはあるだろうね、苦労が絶えないってこんな感じかな でさ、ゆうかりんが「そろそろ歩いてよ」って指示を出してきたから意を決して
歩こうとするんだけどさ、第一歩目で木の根に足を取られて盛大に前にズッコケてしまうんだよ そのままゆうかりんを地面に叩きつけてしまう、と思いきや
ゆうかりんは足を出して華麗に着地するの 地面と顔面から触れ合いにいったのは俺だけだったよ 涙目になりながら顔をあげると、俺を見ているのは
案の定不満そうなゆうかりん 「あなたにはほとほと呆れちゃうわね」なんて言ってため息だよ 俺だって頑張ったんだよ!ダメだったけど!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふふふふ


29 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 2/29
ゆうかりんとしたい
ゆうかりんと結婚したい
変な時間にコンコンと優しいノックの音が鳴るんだよ ゆうかりんと俺で「私が出る」「いや俺が」「私が出るって」とかゴチャゴチャとやりながら
結局二人で出たんだけどね、こういう時には珍しい客が来るもんだね 時々ゆうかりんと行く焼き鳥屋さんのお嬢さんがさ、ニマニマしながら立ってるの
何だ、何をされるのかと二人で思わず身構えるとね、だいぼうぎょの上からでも余裕で高ダメージを取っていくマダンテみたいな一言を言われるんだ
「あのさ、私・・・今度結婚するんだ」だってさ いやもうビックリだよね、ゆうかりんと俺で揃って変な声を上げちゃったんだけどしょうがないと思うよ
自前の白髪を弄ったりサスペンダーをくいくいやったりしながら顔を赤らめて話してくれるんだ 永夜異変の頃に出会った男の人がいるんだって、
長年のお付き合いを経て、今度ようやく結婚するんだってさ 挙式は博麗神社の例大祭の日と被るんだけどもよかったら来てくれないか、だってさ
今幻想郷の方々に、少しでも交流のあった人にはこうやって自分の幸せを知らせて回ってるんだって 凄いよ、顔がマシュマロみたいにトロけてるよ
他にも彼氏さんはお酒に強いだとか、弾幕を考えるのが上手いとか色々ノロけ話をされそうになったんだけどそこらで一旦ストップしてもらうんだ
ゆうかりんと揃っておめでとうの一言を言ってあげようと思ったんだけど、こういうのは結婚式当日に行ってあげた方がいいのかなと思って思い改まる
彼女にはこっちの結婚式に出てもらったからね、俺もゆうかりんもきっちり正装して結婚式に参加するとしっかり告げてやるよ ゆうかりんが笑って
「結婚なんてそう何回もあるものじゃないんだし、もっと嬉しそうな顔してもいいくらいよ?」なんて言ってくすぐるんだよ 普段はちょっとおっかないような
そんなふうに見える焼き鳥屋のお嬢さんも今日ばかりは阿呆の子みたいにでれでれ笑いっぱなし もっと笑えだなんてゆうかりんも酷な事言うもんだね
その後は「他の人たちにも伝えに行くから」ということで早々にお別れしたよ 嬉しそうに小走りで去っていく姿がなんとも嬉しそうで良いものだったよ
「しっかしあの子が結婚するとはね。長生きしてると色々あるものよね」だなんてね、ゆうかりんと二人で居間に戻りながらそんな事を言い合うんだよ
まあでも俺とゆうかりんが挙式上げた時も同じような事言われたと思うよ、って言ったらゆうかりんはクスクス笑って「そうかしら?」とか言ってくるの
二人で炬燵に足を突っ込んでね、「私だって好きな人が居れば結婚くらいするわよ」って言ってくるんだよ そのままゆうかりんの右手が伸びてきて
炬燵の布団の中を進んできて、俺の左手を見つけてぎゅっと掴んでくるんだよ それを優しく握り返してやりながら「意外だなぁ」とか適当に返してやると
「あなたには自覚が足りないの。夫としての自覚が」とか言いながら岩をも簡単に砕くその握力でぎゅうっと締め付けられてもうホントにギブ寸前だよ
ふざけて返したけどさ、実際のところは自覚だけは足りてると思うよ 俺だって腹ぐらい括ってるよ、ゆうかりんを娶るって事の意味は理解しているよ
やっぱりね、結婚ってのは簡単な事じゃないんだよね チュッパチャップスを一本買うような感覚とは全く違うんだ、もっと重くて意味のあるものだよね
だからこそ大事にしたいんだよね 結婚したという事実をただの思い出としないで、今に続く一本の道の始まりだと考えるんだ それがいいと思うよ
でもわざわざゆうかりんに言うまでもないよ だから俺は目を見ずに「そんなことないよ」って言ってやるんだ それだけでいいよ、本当にそれだけなのさ
後はゆうかりんと二人で結婚式の時の話なんかして盛り上がったよ 主に俺が緊張しすぎて壇上で固まった時の事をネタにされただけなんだけどね
「それにしても」ってゆうかりんが言うんだ 「どういう服を着ていけばいいんだっけ?私、あんまり結婚式とか出た事無いのよね」って少し不安そうなの
こうなったらまたウエディングドレスに身を包めばいいんじゃないかな?色々言われる事はあるだろうけど可愛いから俺は満足さ!ね!ゆうかりん!
うふふふふふふふふふふ


30 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ  http://www.nicovideo.jp/watch/sm10774485 


31 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ

3/11は風見幽香オンリー「華激ノ宴」でゆうかりんと毒手!

サークルスペースでのんびりお待ちしています。仮面をつけているのが私です。


32 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ <新刊収録作品「東方の風見幽香さんに狂おしいほど愛されたい」 コメント>

愛するって素晴らしいですけど、愛されるってのも素晴らしいですよね。
どっちか片方じゃなくって両方欲しいところです。

ゆうかりんはね、嫉妬深いんですよ。私が他の女の子と些細なやりとりをするだけで
腕をぐいぐいって引っ張って連れて行こうとしますし、脇腹は抓るし、その日一日あんまり口を利いてくれない。
でも、そういう気持ちって誰にでもあると思うんですよ。当然私にもあります。
願わくばゆうかりんにはずっと自分の事を見て欲しいって思います。当然ですよね?

ゆうかりんにとっては私も植物も変わらない存在なのかもしれません。
ただ「手間がかかるか」、「かからないか」ぐらいの違いだったりして。
この垣根が飛びこされちゃったらどうなるのでしょう。
私が植物になるんでしょうか。それとも、植物が私の代わりをするのでしょうか。

今回の合同のテーマは「毒」です。
たぶん、毒を克服できれば別の物に代わると思うんです。たとえば身を守る武器だとか、
隠し味に使える調味料だとか、耳元でそっと囁く言葉の代わりだとか。
便利そうですね。

イベント頒布価格500円、書店委託価格700円。メロンブックスさんに委託してます。
よろしかったらどうぞお手に取ってみてくださいね。


33 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ ちなみに新刊の正式なタイトルは

「 ゆうかりんをぐるぐると回す。お鍋にゆうかりんとヤドクガエルと有機水銀と、彼女が僕より可愛がっていた白い花を入れて、火にかけてゆっくり回していく。おいしくなあれ、おいしくなあれって呟きながら時々浮かんでくるゆうかりんの頭をお玉の先っちょでまた紫色の海に沈めてやる。オリーブオイルと安売りの蟹と、医者を騙して大量に貰った精神安定剤の粒を追加して、足りなかった水分を僕の右目から零れ落ちる感情の雫で補う。ある程度火が通ったら弱火にして、僕とゆうかりんの素敵な思い出の数々を細かく刻んでぽちゃぽちゃと鍋に入れてやる。思い出というよりそれは薄くて頼りない記憶の数々で、風に吹かれると鳥になって山の向こうを目指して飛んで行ってしまうようなもの。ゆうかりんが笑った時の顔、怒った顔、滅多に見せない泣き顔。いつも僕とは違う方を向いていて、僕の見えないものを見ていたゆうかりん。そんなゆうかりんの表面は乾いてパリパリになっていたので手で簡単にちぎることができた。そしてこっちは腐ってブヨブヨになってしまった僕。義務教育を受けるよりもゆうかりんを何度も何度も脳内で嬲り続けてその綺麗な顔を更に美しくするためにツバを吐き続けることを選択した僕の塊。鍋にぽとんと優しく飛び込んだ瞬間に、はじけて混ざってふたつがひとつになって、何よりも暗くて透き通る光を放った。その光の中に、昔は僕と手を繋いでいてくれた誰かのぬくもりを感じられたような、そんな気がした。気が付くと目の前には一つの緑色の林檎が置いてあっただけで、雲すら高いところを泳ぐのを止めていた。品の無い魔女がそれをつまみあげて、籠に入れて布を被せてしまう。心地良いくらい嫌らしい笑みを浮かべたまま、森の奥へそろりそろりと歩き出す。目と鼻を持っていなくて、首から下もどこかに忘れてきてしまった白雪姫。疑う事も知らずに魔女から受け取った林檎に齧り付くと、白雪姫は自分の名前が「風見幽香」であるという事を思い出したようで、精一杯涙を流すフリをしていた。螺旋階段が魔女の右手と左手に降りかかる中で、ゆうかりんだったそれは祈りを込めて森を作った。微笑みで出来た森の中をまた魔女は歩いていくのだろう、良く出来た林檎を携えて。暖炉の中で薪が楽しそうに音を立てて、僕はゆうかりんの絵本を閉じる。外から聞こえる呻き声が耳に残って非常に不愉快で、役に立たない耳栓を引っこ抜くとそのまま暖炉に放り込んでやった。このまま絵本も投げ込んでやろうかと思ったが、既の所で右手を思いとどまらせた何かが甘い声で誘惑してくる。お鍋に入れよう。またゆうかりんの頭が浮かんできていたので、お玉を鍋底に擦り付けるようにグリグリとしてみる。本をそのまま突っ込んで、スイートチリソースと、一度も使わなかった赤の絵の具も一緒に旅立たせてやる。そのままスキップするように混ぜ続けると、鍋が「おいしくなったよ」と言ったので、誰も見てないのをいいことに、そのまま身体全体で味わってみた。べたついた何かと自分の身体の境界が曖昧になった時に、僕はこの世の全てが嘘であるということを心で理解した。最後の白と黒で湖面に映る景色を眺めていたら、誰かがこっちを見ているのがわかった。お玉の先が僕の黒を押し込んで、鍋の底で磨り潰してしまった。泡になる事だけはかろうじて許されたので、ふよふよとコドモみたいに浮かんでいって、そいつの目の前でパチンと身体を散らせてみた。思い返すのはいつかの言葉、心から憎んだあのゆうかりんが言うには、毒を毒だと決めるのは自分自身だということ。少なくとも地面は毒で出来ていると思っていたので、ちょっぴり笑えた。 」

です。


34 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:MoKuMoKu
|っ^ー^)っ >>31
あの・・・なんで僕失踪中扱いになってるんですか・・・?


35 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:mA38Hom0
|っ^ー^)っ あっ生きてた


36 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:YuUkRin
|っ^ー^)っ 見なかった事にしよう


37 :バウムクーヘン名無しさん:2012/02/05(水) 23:08:09 ID:MoKuMoKu
|っ^ー^)っ あの・・・


38 :停止しました。。。 :停止
|っ^ー^)っ 真・スレッドストッパー。。。 |っ^ー^)っゎぁぃっ★









8 KB [ ゆうかりん 幻想郷をささえる フラワーマスター \87/2HN/100Ykrn]
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黒い精子「終わりだよ、お前ご臨終」


read.cgi ver 05.0.7.9 2010/06/01 シルバームーン仮面 ★
ZUN TPH(Toriaezu Pitcher Hitotsu)